7月も後半に入ると、小学校は夏休みに突入です。我が家の娘の夏休みの宿題の一つに読書感想文があります。夏休みの宿題とか懐かしすぎるぜ、、、と思いながら、読書感想文は「アザラシのアニュー」が課題図書でした。
夏休みの初日、近所の書店で母ちゃんに「アザラシのアニュー」の本を買ってもらって、アザラシのぬいぐるみを傍らに置いて一緒に読み始めている娘。物語本編だけではなく巻末のタテゴトアザラシの生態について詳しめに解説された箇所も自発的に呼んでいる姿に成長を感じます。
娘は「私の子どもとして産まれてきた」という理由で、おそらく世間一般の小学生の数百~数千倍のアザラシ曝露量に達する運命を背負って生きてきました。
物心ついた時から、「ゴマアザラシ」ではなく当たり前に「ゴマフアザラシ」と発音するような生き方。
私自身は娘に「アザラシ道」に進んで欲しい、単にアザラシの知識量が多い人やアザラシの個別個体を愛でる人になって欲しいとは思っておりません。アザラシを通じて考える力や調べる力、自然を観察してそこから気づきやインスピレーション、何でもいいのですが彼女の人生にプラスになる何かを得る力、そして物事を複合的に見たり考えたりする力につながってくれれば、と考えております。
なので、自分のアザラシ道を娘に押し付けるつもりはないのですが、それでも私の極めて近くにいるものですから、それこそ呼吸をするようにアザラシ分を吸い込み、結果的にアザラシ英才教育を受けてきた娘の越し方と、そのアザラシ英才教育の今時点の効果・成果(?)を紹介したいと思います。
アザラシデビュー:2歳半(2019年5月)
娘とアザラシとの初遭遇は2019年5月で、2歳半くらいの頃。世間一般の子どもよりむしろ遅めのアザラシデビューと思われます。
これは娘が産まれた頃の私は単身赴任をしていて、ゆっくり水族館や動物園に繰り出すことはできなかったという事情によるものです。
娘のアザラシとの初遭遇は新潟市にある水族館「マリンピア日本海」でした。この水族館は私が最初に行った水族館でもあるので、感慨深いものがあります。
↑アザラシと初遭遇。特に泣くでもなく面白がるでもなく静かに見ていました。訳が分かっていなかったか?
静かに見ている。アザラシの動きについていけてなかった様子がまた可愛かった。
いろいろな水族館や動物園にでアザラシを観察する
アザラシデビュー以降は関東地方を中心にそこそこのペースで動物園・水族館に行ってます。
その他、アザラシを飼育している園館なら上野動物園、八景島シーパラダイス、京都水族館、新屋島水族館、四国水族館などにも行っています。アザラシがいない動物園・水族館では油壷京急マリンパーク、横浜市動物園ズーラシア、野毛山動物園、金沢動物園、多摩動物公園などに行っています。
保育園時代にアザラシ聖地巡礼を果たす
小学校に入学する前の保育園の最後の頃に聖地・とっかりセンターの巡礼は済ませました。
紋別のシンボル、カニ爪の像。この時はアザラシ以外にも野生のオジロワシやタンチョウを見せたり、双眼鏡の使い方を教えこんだり、”そっち方面”の種や技術を娘に植えこみました。
アザラシシーパラダイスで飼育員体験も。おっさん一人ではこの手の体験モノはやりにくいので、こういう時の娘の存在はありがたい。
とっかりセンター・アザラシシーパラダイスの顔はめパネル前で。
白い赤ちゃんアザラシも見る
2023年4月に伊豆・三津シーパラダイスで、産毛に包まれた白い赤子ゴマフアザラシも見ました。
娘はアザラシの赤ちゃんより「あじっこパラダイス」↓のほうが楽しかったようですが。。。
部屋には国立科学博物館の『あのポスター』を貼る
その他、科博の常設展アザラシジラミやアザラシイモの展示も見ていますし、2024年春の大哺乳類3などにも連れていかれています。
我が家の居間には当たり前のように↑で入手した科博の”あのポスター”が貼ってあるので、娘は毎日無意識でもアザラシの絵を眺めているはず。
アザラシ英才教育の成果・影響はどのようなものがあるか?
このように幼いころから濃密なアザラシ分を吸い込んで育った娘ですが、現在小学校の低学年。
英語やピアノを幼いころから教えるような効果がアザラシ英才教育にもあるかというと、これは英語やピアノと同様、子供のアウトプットに影響が出てくるように思います。
こちらの写真は科博の大哺乳類3で娘が撮った写真。
娘には5歳くらいから彼女用のデジタルカメラを持たせているので、自分のカメラで気の向くままに写真を撮っていました。大哺乳類・3では結構な量のアザラシ写真を撮っていました。
小学校に入ると工作や絵も高度なものになってきます。こちらは工作で作ってくれたプラ板細工。
すみっコぐ○しのキャラクターをアザラシにしたアクセサリーを作ったそうで、父にプレゼントしてくれました。これは2024年7月の作。
海岸の細長い石を拾ってアザラシの模様を描く。
石はアザラシっぽい模様の物を選んで拾ってきたとのこと。(2024年8月)
小学校に入ると、娘のアウトプットの手段に文字が加わりました。
娘が私の誕生日にプレゼントしたいので何が欲しいか聞いてきたので、「アザラシの紙芝居を作って」とリクエストしたところ、作成してくれました。
タイトルは「おとうさんあざらしのたんじょうび」。画用紙を切るところからはじめて絵やストーリーも自作で、きちんと紙芝居形式で作られてきました。紙芝居の内容は、お父さんアザラシの誕生日の一日のアザラシ一家の様子を記載した物語。アザラシは三頭描かれていて、子供アザラシは模様がない白色で、大人アザラシ2頭は模様ありと描き分けられていました。
そして冒頭に書いた今年(2024年)の夏休みの読書感想文。7月に買ってもらった「アザラシのアニュー」を読んで、8月上旬にはきちんと読書感想文を書きました。成長したもんだな、と思います。だいぶ母親にお尻を叩かれたとはいえ、、、。
そして感想文を書いた後に「タテゴトアザラシの赤ちゃんは流氷の上で白い色が保護色になるのはわかったが、大人になって色が黒っぽくなってタテゴト模様が入るのはなぜか?白いままで良いのでは。」と主張してきました。なかなか鋭い質問に父ちゃんは嬉しい。日本近海のゴマフアザラシやゼニガタアザラシの場合は岩礁に転がるので、灰色~黒っぽいあの模様がむしろ保護色となって具合が良い、とは言えると思うのですがタテゴトアザラシの模様も同じ理由なのかな?ひとまず日本のゴマフアザラシやゼニガタアザラシの模様の話は自分で撮ったきた写真を見せながら伝えておきましたが、タテゴトアザラシについては良い答えが出来ませんでした。。。
(ちなみにタテゴトアザラシの模様についてChatGPTに聞いてみたところ以下のような仮説があるようです。)
質問:タテゴトアザラシの大人はなぜあのようなタテゴト模様になるのですか?ソースとともに示してください。
ChatGPTの答え:
タテゴトアザラシ(ハープアザラシ)の大人の個体が持つタテゴト模様(ハープ型模様)は、特に雄に顕著であり、雌や若い個体にはあまり見られません。この模様の具体的な機能については、現在も完全には解明されていませんが、いくつかの仮説があります。
一つの説は、タテゴト模様が個体識別に役立つというものです。繁殖地で多くのアザラシが集まる際に、模様が個々の個体を区別する手助けになると考えられています。また、視覚的なディスプレイとしても機能している可能性があります。繁殖期にはオス同士の競争が激しく、模様が強さや健康状態を示すシグナルとして作用することで、メスを引き付ける助けになるとも考えられています (Animalia Bio) (Encyclopedia Britannica) (Wikipedia)。
このような模様は、繁殖や社会的な相互作用において重要な役割を果たしている可能性が高いとされています。
~まとめ~アザラシ英才教育について思うところ
英才教育といっても、週4回のピアノのレッスン!とか英会話のレッスン!とかに比べれば、アザラシ英才教育はかなりライトなもので、結果がどう出てくるのか、よくわからないのがアザラシの英才教育。正直なところ小学校低学年の現時点では何とも評価不能ではありますが、とりあえずアザラシも含め生物が好きな子にはなっていると思います。セミとかダンゴムシとかも好きですし。
またアザラシ英才教育の上で最重要なものが配偶者・相方の理解。特にアザラシ教育を志す側が父親の場合、やはり母親の影響は絶大で、母親がアザラシ英才教育に反対の場合は事実上不可能になってしまうくらいであり、妻の理解は必須のように思います。
この点、我が妻もそっちの気があるので、上で紹介した科博の大きな「あのポスター」を居間に貼っても特に怒るわけでもなく、妻自身がたまに娘を連れて水族館に行きますし、アザラシ英才教育に反対するでもなく、ナチュラルに受け入れている状況です。我が家ではしばらく娘が父親の相手をしてくれているうちは英才教育を続けられそうです。
アザラシ英才教育の結果がある程度見えてくるのは、娘がもっと大きくなってからかなと思いまして、今回は「中間状況の報告」としました。娘本人は今のところ「大きくなったらケーキ屋さんになる!」と言っておりますが、アザラシ英才教育が何かにつながるのか楽しみですっ。
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