昨年10月にアザラシを観察するために道東の辺りをほっつき歩いていたのですが、その際に霧多布岬に立ち寄ってラッコを観察した話を先回書きました。
この時は残念ながら霧多布岬のラッコまではだいぶ距離があったので、証拠写真程度しか撮れず、、、。30分ほどの滞在で霧多布岬を後にして、本来の旅の目的である野生アザラシの捜索&観察に戻ります。今回はその後の話を書きたいと思います。
野生アザラシの捜索中に”海獣がいるとはあまり思えないけど、一応見ておくかー、、、”くらいの勢いで、ふらっと立ち寄った漁港の片隅に詰まれている消波ブロックの上で、もぞもぞ転がっている物体を見つけました!
「あれ、こんなところにアザラシいるのけ…!?」と思ったら、ラッコでした!
本日二回目のラッコ。先ほどの霧多布より、かなーり近いぞ。。。。
消波ブロックの影の部分で、もぞもぞしている。こちらもラッコから見えない位置で望遠レンズと一眼レフを用意して、なるべく刺激しないように観察&撮影します。
消波ブロックの上に転がって頭を掻いたり、ゴロゴロ、、。おっさんのような動き。
ラッコまではそれなりの距離をキープしながら観察。すでに夕方の気配が漂い出している時間帯で、西日が眩しいのか光の当たるところにはあまり出てこないけど、、、。
視線がこっちを向いているので、おそらくラッコ側も「なーんか陸に変なやつが要るなー」と認識していたと思うのですが、一瞥する程度で、特に気にする様子も無く、ゆっくり観察することが出来ました。
日も傾いてきた頃、ラッコが起き上がりました。
そして、海へ。
仰向けになって泳いで沖に行ってしまいました。餌を取りにいったのかな?夜は海の上で過ごしているのかな。
今回の放浪では、霧多布+αでラッコが北海道内に生息していることが実感できましたし、まさか漁港のような場所で見かけるとは。。
国内の水族館飼育されているラッコは絶滅寸前段階ですが、国内の野生個体の分布は拡大傾向かも。
一時期、毛皮目的の乱獲のために激減したラッコですが、毛皮の需要も低下し直接的な減少要因は無くなってきているのかも。ただ種全体としてはかなり個体数を減らしてきたこと、海洋環境の悪化や気候変動、主生息地のロシアの情勢などもあり、まだまだ安心できる状態ではないか、とは思いますが、ひとまず日本国内では安定して暮らしていってほしいものです。
※今回のエントリーのラッコを観察した場所は伏しておこうと思います。お問い合わせいただいてもお答えいたしかねますので、ご承知おきください。
(後日付記)
翌年も野生のラッコを求めて道東を訪問するのでした。
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