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アザラシ捜索&観察の必須アイテム!双眼鏡の選び方

野生のアザラシを探したり観察したりするための最重要アイテムが双眼鏡です。

抜海港のような定番野生アザラシ生息地はともかく、双眼鏡無しで野生のアザラシを見つけることはまず不可能。肉眼で見える近距離に野生動物が来るのは相当限られたレアなパターンですので。よって、アザラシなどの野生動物を見よう・探そうと思うなら、良質な双眼鏡を持っていくことは必須であります。

また水族館や動物園で飼育アザラシを眺める時にも双眼鏡を使うと、大迫力で見ることができます。肉眼で見るのとはまた違う世界が広がり、飼育アザラシを見る時にも双眼鏡はおすすめのアイテムです。

一方で、双眼鏡はいろいろなメーカーからたくさんの機種が出ていますので、この膨大な選択肢の中からアザラシ観察のための双眼鏡を購入しようと思っても、どれを買えば良いのか迷ってしまいます。

また、アザラシや野生動物の観察に向かない双眼鏡、絶対に買ってはいけない双眼鏡が存在するのも事実

また、「双眼鏡を実際に覗いて探すのが困難(or億劫)なので、お前のおススメの品をサクッと教えてくれりゃそれを買う」という方もいらっしゃると思います。

今回はアザラシ観察向きの双眼鏡や、失敗しない双眼鏡の選び方やおすすめ双眼鏡を紹介したいと思います。

アザラシ観察向きの双眼鏡の基本的な考え方

下の方でごちゃごちゃ解説していますが、結論から言うと、低倍率(5~8倍程度)の名の知られているメーカーの商品を実際に覗いてみて、自分の好みと財布の具合で決めればOKです。何なら5000円程度でそのような良質の双眼鏡が買えます(具体的機種は下で紹介しています)

20年近く野生アザラシを見続けてきた感覚として、フィールド(海や岩礁)におけるアザラシのリサーチや観察には、8倍程度の倍率が理想と思っております。アザラシは体長1~2mくらいある大きな生物ですし、アザラシ捜索で高倍率な双眼鏡は必要ありません。むしろ8倍以上の双眼鏡は視野が狭いので、アザラシの捜索には適さないというのが私の持論です。

この「8倍」というのは双眼鏡でもメジャーな倍率であり、実に多くのモデルがあって、選択肢も広いのです。あとは8倍程度の倍率で、視野の広さや視界の明るさ、フィールドにおける携帯性、あとは懐具合で決めればOKです!

とにかく絶対に買ってはいけない双眼鏡

まずは絶対に勝ってはいけない双眼鏡です。

聞いたこともないメーカーの怪しい激安双眼鏡

Amazonやホームセンターなどで売っている激安の怪しい双眼鏡。最近はamazonなどでこの手のゴミ双眼鏡が多く売られているので気を付けてください。これらは安くても性能はひどいもので、双眼鏡にがっかりしてしまいます。以下に紹介している日本の一流メーカーの真っ当な双眼鏡が4000円台程度から手に入りますし、その性能からはぼったくり価格ともいえるカス双眼鏡ですので、絶対に買わないようにしましょう。

Amazonの双眼鏡ラインナップはこの手の商品が溢れているので本当に気を付けなければと思います。

高倍率ズーム式双眼鏡(ズーム式20ー100倍!とかの双眼鏡)

一昔の通販にありがちだったのですが「ズーム式20-100倍!」「コンパクトズーム10-50倍」などと宣伝される超高倍率の双眼鏡は買っていけません。100倍とあるとすごそうに見えますが、簡単に言ってしまうと高倍率ズーム式は視野が狭く暗いですし、高倍率になるほど手ブレがひどくなり、20倍以上の倍率は手持ちではまず使い物になりません。

ですのでズームで100倍!といったような倍率の双眼鏡は使い物になりませんので買わないで下さい。逆に言えばまともな双眼鏡メーカーは手持ち前提の小型双眼鏡で高倍率ズーム機種は出していません。

アザラシ観察に向かない双眼鏡

双眼鏡としての性能はともかく、アザラシ観察には向かない双眼鏡です。

高倍率双眼鏡(15倍以上)

倍率が高いほど高性能で、高倍率の双眼鏡は低倍率の双眼鏡よりスゴそうに思うかもしれませんが、決してそんなことはありません。特にアザラシのような動物を離れた場所から観察する場合、高倍率の双眼鏡は視野が狭く、手振れも大きいので使いにくいものなのです。

とりわけ双眼鏡を手持ちで振り回しアザラシを発見するというようなアザラシの初期捜索には高倍率双眼鏡は向きません。なので一台目の双眼鏡に高倍率の物を買うのは避けておいた方が無難です。

ある程度馴れている方が、三脚に高倍率双眼鏡を据え付け、子供たちなどに大きくアザラシの姿を見せてあげる、、、といった用途なら、使い道はあるのですが。。。

低~中倍率ズーム式双眼鏡

上で触れた高倍率ズーム式双眼鏡の購入は論外として、8~16倍程度の倍率がそれほど高くないズーム式双眼鏡もあります。私は初めて購入するアザラシ捜索・観察用の双眼鏡としては微妙だと思います。

やはりズーム機能の無い同程度の倍率・大きさの双眼鏡に比べれば、視野は狭くて暗いですし、重くて値段も若干高い。その割りには同倍率のズーム無しの双眼鏡に比べて「アザラシを見つけやすい」わけでも無い、、、という印象です。

ただし実際に覗いてみて、ズーム無しの双眼鏡と比較し、納得の上で買われるなら、そこは個人の好みの世界かな、と思います。

購入機種の判断を行うポイント

ではどんな双眼鏡を買うか。判断のポイントを紹介していきましょう。細かいスペックなどありますが、そういうのは双眼鏡沼にはまった人は自分で調べていただくとして、ここでは初めの一台を選ぶポイントを紹介します。

結論は、上にも書いた通り、一流メーカーのズーム無しの5倍~10倍程度の機種であれば、あとは実際に覗いて比べて個人の好みでよいというものです。

双眼鏡を触ったことがない方でも、双眼鏡売り場で実際に手に取り、覗いて店内を見回すだけでも、それぞれのメーカーや機種で色の具合や視野の広さ、明るさなどが違うのがお分かりいただけると思います。で、その中から好みのものを選ぶのがベストです。

もう少し詳しめに選ぶポイントを少し書いていきます。

名前を聞いたことがある一流メーカーの製品を選びましょう

性能から考えると非常に良心的な価格から製品を出してくれている日本の光学機器メーカー。名前を聞いたことがある一流メーカーの物を選ぶのが無難です。具体的な日本人に馴染み深い国内メーカーでは「ニコン」「ペンタックス(リコー)」「ビクセン」「オリンパス」「キヤノン」「コーワ」あたりですかね。

キヤノンは現在は手ブレ補正搭載の値段の高い双眼鏡しかないので入門機ではないかも。キヤノン製品は双眼鏡としての性能はとても良いので、試し覗きして購入を検討する価値はあります。お金に余裕があるならぜひ。

大きさ

簡単にいうと双眼鏡は対物レンズ(目を当てないほうのレンズ)が大きいほど視野が明るくなり、覗いた時の世界は素晴らしくなるものです。

ですが、レンズが大きいほど双眼鏡も大きく なり、場所はとるし、重くなるしで、携帯性は悪くなり、そして値段も上がります。

この辺はトレードオフです。野生のアザラシや海獣を観察する際は、長時間にわたり手に持って覗いたり、あるいは移動で激坂を登ったり、藪に分け入ったり、離島行きフェリーに乗り遅れないように走ったり、漁船で波をかぶったりするわけですから、携帯性というのはかなりのアドバンテージ、価値を置くべきポイントと思います。

これは各個人の体力と好みなので実際に手にとって選んでいただくしかないのですが、迷うなら軽くて小さい方の双眼鏡をおすすめします。

値段

経済力に応じて、双眼鏡に投資できる金額が違うと思います。双眼鏡は基本的に値段と性能が比例する世界です。高い製品の性能は素晴らしい!とはいえ安い製品が使えないわけではないので、その辺は懐具合との相談です。

また初めて野生アザラシを見に行く場合、最初から何万円もするような高価な双眼鏡を購入する必要はありません。入門機で物足りなくなったら中級機、高級機を購入すればよいと思います。

私も2005年くらいから野生のアザラシや鳥を追いかけ始め、初めて自腹で双眼鏡を購入しましたが、私が使っていた双眼鏡は1万円以下の入門機で、2022年現在メインで使っている双眼鏡も12000円程度の相変わらずの入門機です。(私の双眼鏡は下で紹介しております)

私の場合は、海に落としそうになったり、海に置き忘れたりという前科を持つ自分の性格と、潮風に晒されたり雪をかぶったり時には地面に落とされたり、、、アザラシ観察の過酷な状況を考えると、なかなか高級機に手を出せません。。。

管理人おすすめの双眼鏡

双眼鏡の購入の際は、実際に覗き込んで、気に入った機種を買っていただければ間違いないのですが、なかなか実際に双眼鏡覗いて比較するのが困難な方もいらっしゃると思いますので、参考まで比較的安い価格帯のおすすめの双眼鏡を以下に書いておきます。

PENTAX 双眼鏡 8×21 UCF R (タンクローR)

一番最初に紹介するのは、PENTAXが作る入門双眼鏡の定番中の定番の機種の8×21 UCF R(タンクローR)。8倍のモデルと10倍のモデルがありますが、おすすめは8倍。迷った時、これを買っておけば間違いがないやつです。

本機はAmazonで4000円台の値段で売られていますが、値段の割に性能は非常に高い。Amazonの双眼鏡カテゴリの人気No.1機種ですし、口コミの評価の高さからも優秀さが伝わるのではないでしょうか。安心して購入をお勧めできる製品です。鳥やアザラシなどの野生動物だけではなく、コンサート鑑賞やスポーツ観戦にも使えますし、これで月や星を見るのも楽しいものです。一家に一台あって損は無いと思います。

私がお金を持っていない大学時代に最初に買った双眼鏡がタンクローシリーズの”PENTAX(ペンタックス) タンクローX 8×25 UCF X”で、随分お世話になりましたが、某海岸でアザラシ捜索時に紛失してしまった苦い記憶があります。今は違う双眼鏡を使っていますが、そんな思い出があるので、今でもタンクローが時々欲しくなることも。

PENTAX 双眼鏡 UP 8×25 WP(タンクローWP)

上記タンクローシリーズの完全防水タイプ。1m防水で、丸洗い可能。見え味も文句無いですが、上記タンクローの約2倍の価格。防水仕様で価格も上がっているのですが、フィールドの使用に辺り、水に濡れてもいいというのは精神的には非常に具合が良い。アザラシのいる海沿いでの使用にも強いことでしょう。性能と価格のさじ加減は購入される方の経済力・意思次第ですが、こちらの双眼鏡を購入して後悔することは無いでしょう。

PENTAX 双眼鏡 Papilo II 6.5×21

「それじゃー、お前自身はどんな双眼鏡を使っているんだよ」という話ですが、私が現在使っているのはこのPENTAXのPapilioⅡの6.5倍の双眼鏡です。2022年4月からPapilioⅡを使っています。それまでは前モデルのPapilio(Ⅰ、、、とは言わないけど)を10年ほど使っていました。

特に高級な双眼鏡ではなく、入門機+αクラスの双眼鏡です。300gを切る重量と手のひらサイズの携行性の良さも気に入っております。

野生動物を手持ちで見る双眼鏡の倍率は一般的には8倍がおすすめなのですが、本機の倍率はそれより低い6.5倍倍率は低くても視野は明るく、十分見やすいですし、私自身が使っていますので、自信を持っておすすめできます!

アザラシ捜索や観察に使っている実感としては、倍率の6.5倍と8倍の差でアザラシを見つけにくいということはなく、むしろ低倍率のほうが視野に明るさ・広さがあるので、アザラシ捜索には6.5倍のほうが有利だと判断しています。(アザラシ観察には倍率高めの8倍のほうが多分有利。私は観察時より捜索・発見性能を重視している)

またこのPapilioは、至近距離(50cm!)のものにもピントが合うという面白い特徴を持っています。昆虫や植物といった細かめの生物を観察もなかなか楽しいですし、妻は美術館にPapilioを持っていって、絵の画家の筆のタッチを観察して面白かった、と言っていました。

↓これが私が使っているペンタックス(リコー)のPapilioⅡ(左)とPapilio(初代モデル)(右)。

Nikon 双眼鏡 スポーツスターEX 8×25D

非常に小型ながら、視野が広くて明るいのが特徴の双眼鏡。小型で軽い(300g以下!)ので女性にもおすすめ。私の妻が使う双眼鏡がこちら。私も借りてみましたが申し分ない性能でよく見えます。ただ眼鏡を掛けたままだとPapilioにくらべて覗きにくいと感じました。タンクローよりは値段が高いので、そこをどう考えるかでしょうか。

私自身は本機のようなシュッとしたフォルムのダハ型双眼鏡より、タンクローRやPapilioのようなのようなずんぐりむっくりしたポロ型の双眼鏡が好きですが、これも好みの問題か。見え味もペンタックスの方が私は好みですが、ニコン派の人もいるだろうし、製品としてはこちらも素晴らしいものだと思います。

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最後はお遊び。双眼鏡の世界はお金を出せば出すほど、性能が比例して、快適さ、視界のきれいさが上がる世界なのですが(たまにそうでも無いやつもありますが)、その最高クラスの物がこれ。しかし私はこんな価格の物を首からぶら下げる勇気は無く、使い倒せる価格帯の入門機のほうが気軽です(^^;

本機種は一度試し覗きをしたことがあるのですが、試し覗きだけでも入門機と違うことが分かるくらい性能はずば抜けていました。お金持ちの方はこういうのに行ってください。

よい双眼鏡は、良いアザラシライフに不可欠です。大金をぶち込む必要はないですが、ある程度の双眼鏡があれば幸せになれると思います。良い双眼鏡&アザラシライフを!!

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