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アザラシ捜索&観察の必須アイテム!双眼鏡の選び方

野生のアザラシを探したり観察したりするための最重要アイテムが双眼鏡です。双眼鏡が無いことには遠くのアザラシを見つけることはまず。肉眼で見える近距離に野生動物が来るのは相当限られたレアなパターン。アザラシなどの野生動物を見よう・探そうと思うなら、良質な双眼鏡を持っていくことは必須です。

また水族館で飼育アザラシを眺める時にも双眼鏡を使うと大迫力で見ることができます。肉眼で見るのとはまた違った世界が広がり、飼育アザラシを見る時にも双眼鏡はおすすめのアイテムです。

双眼鏡はいろいろなメーカーからたくさんの機種が出ていますが、アザラシ観察のための双眼鏡を購入するとなると、どれを買えばいいのかなかなかわからないと思います。

結論から言うと、低倍率(5~8倍程度)の名の知れたメーカーの商品を実際に覗いてみて、自分の好みと財布の具合で決めればOKです。

私が使っている双眼鏡の倍率は6.5倍。平均的な手持ちコンパクトな双眼鏡の倍率は8~10倍程度だと思いますの、平均より倍率は低めの双眼鏡です。10年以上野生アザラシを見続けてきた感覚として、フィールド(海や岩礁)におけるアザラシのリサーチ(捜索)には、倍率は8倍でも過剰ではないか、、、と思っております。アザラシは体長1~2mくらいある生き物なので、見つけるだけならばそんなに高倍率は必要ありません。それどころか8倍以上の双眼鏡は視野が狭いので、アザラシのリサーチには適さないというのが持論です。ただし、見つけたアザラシを観察するには倍率は高い方が大きく見えるのは当然でもあり、8倍くらいの双眼鏡を選ぶのが無難なところでしょう。8倍は多くのモデルがあって、選択肢も広いですし、野鳥観察などほかの目的も考えると私が使っている6.5倍より、8倍のほうが汎用性は高いと思います。

アザラシ捜索のために双眼鏡を選ぶなら、倍率より視野の広さや視界の明るさ、あるいはフィールドにおける携帯性を重視した方が良いです。

一方で、手を出してはいけない、買ってはいけない双眼鏡が存在します安さや宣伝に惹かれることもあるかもしれません。

また、「双眼鏡を実際に覗いて探すのも億劫なので、お前のおススメの品をサクッと教えてくれりゃそれを買う」という方もいらっしゃると思います。

以下では野生アザラシを見に行くので双眼鏡を初めて買う方に向けて、失敗しない双眼鏡の選び方のコツやおすすめ双眼鏡を書いております。

絶対に買ってはいけない双眼鏡

まず絶対に勝ってはいけない双眼鏡。

通販サイトやホームセンターで3000円以下とかで売っている怪しいメーカーの激安双眼鏡

安いですが性能もひどいもんで、双眼鏡にがっかりしてしまいます。以下に紹介する一流メーカーの真っ当な双眼鏡が4000円台程度から手に入るので、その低性能と価格を考えると、ぼったくりともいえるカス双眼鏡ですので、絶対に買ってはいけません。

高倍率ズーム式双眼鏡(ズーム式20~100倍!とかのやつ)

通販にありがちなのですが「ズーム式20~100倍!」などと宣伝される双眼鏡です。簡単に言ってしまうとズーム式は視野が狭く暗いので、使いづらいのです。加えて手持ちで双眼鏡を使う場合は高倍率になるほど手ブレがひどくなります。岩の上の野生アザラシを手持ちで探す場合、高倍率の双眼鏡は使いにくくて仕方ありません。私は10倍の双眼鏡でも手持ちだと辛いです。ですのでズームで100倍!といったような倍率の双眼鏡はまったくもって使えません。逆に言えばまともなメーカーは手持ち前提の小型双眼鏡で高倍率ズーム機は使えないことを知っているので、そんなう〇こ製品は出していません。

アザラシ捜索に向かない双眼鏡

高倍率双眼鏡(15倍以上)

倍率が高いほど高性能で、高倍率の双眼鏡は低倍率の双眼鏡よりスゴそうに思えますが、決してそんなことはありません。特にアザラシのような動物を離れた場所から観察する場合、高倍率の双眼鏡は視野が狭く、手振れも大きいので使いにくいものなのです。

とりわけ双眼鏡を手持ちで振り回しアザラシを発見するというようなアザラシの初期捜索には高倍率双眼鏡は向きません。馴れた方が高倍率双眼鏡と三脚を持って、双眼鏡を据え付け、子供たちなどに大きく海獣の姿を見せてあげる、、、といった用途なら、使い道はあるかもしれません。要は使いどころを選びます。

なお、私は単独でフィールドに出かける際には高倍率の双眼鏡を持っていくことはありません。

低~中倍率ズーム式双眼鏡

上で触れた高倍率ズーム式双眼鏡の購入は論外として、真っ当なメーカーも8~16倍程度のズーム式双眼鏡を発売しています。これをどう評価するかですが、私はおすすめしません。

やはりズーム機能の無い同程度の倍率・大きさの双眼鏡に比べれば、視野は狭く暗いですし、値段も若干高い。その割りには同倍率のズーム無しの双眼鏡に比べて「よく見える・アザラシを見つけやすい」わけでも無さそうな、、、という印象です。

ただし実際に覗いてみて、ズーム無しの双眼鏡と比較し、納得の上で買われるなら、そこは個人の好みの世界かな、と思います。

購入機種の判断を行うポイント

ではどんな双眼鏡を買うか。判断のポイントを紹介していきましょう。細かいスペックなどありますが、そういうのは双眼鏡沼にはまった人は自分で調べていただくとして、ここでは、初めの一台を選ぶポイントを紹介します。

基本的には、一流メーカーのズーム無しの5倍 ~10倍程度の機種であれば、あとは覗いて比較して個人の好みでよいというのが結論です。

双眼鏡を触ったことがない方でも、双眼鏡売り場で実際に手に取り、覗いて店内を見回すだけでも、それぞれのメーカーや機種で色の具合や視野の広さ、明るさなどが違うのがお分かりいただけると思います。で、その中から好みのものを選ぶのがベストです。

作っている会社(名前を聞いたことがある一流メーカーの製品を選びましょう)

双眼鏡は聞いたことがあるメーカーの物を選びましょう。一流メーカーといっても非常に良心的な価格から製品を出してくれているのが、日本の光学機器メーカー。日本人に馴染み深い国内メーカーでは「ニコン」「ペンタックス(リコー)」「ビクセン」「オリンパス」「フジノン」「キヤノン」「コーワ」あたりですかね。某健康社製の双眼鏡はあまりおすすめしません(ここはメジャーメーカーなのに手持ち小型サイズで50倍までズームできるような使えない粗悪双眼鏡を作っているので。比較的値段が安めで量販店で多く売られているので、、、。)。

キヤノンも現在は手ブレ補正搭載の値段の高い双眼鏡しかないので初心者向けではないかも。キヤノン製品は双眼鏡としての性能はとても良いのでお金に余裕があるならぜひ。

大きさ

簡単にいうと双眼鏡は対物レンズ(目を当てないほうのレンズ)が大きいほど視野が明るくなり、覗いた時の世界は素晴らしいものです。

ですが、レンズが大きいほど双眼鏡も大きく なり、場所はとるし、重くなるしで、携帯性は悪くなります。

野生のアザラシや海獣を観察する際は、長時間にわたり手に持って覗いたり、あるいは移動で激坂を登ったり、藪に分け入ったり、離島行きフェリーに乗り遅れないように走ったり、漁船で波をかぶったりするわけですから、携帯性というのはかなりのアドバンテージです。これは各個人の体力と好みなので実際に手にとって選んでいただくしかないのですが、迷うなら軽くて小さい方の双眼鏡をおすすめします。

値段

経済力に応じて、双眼鏡に投資できる金額が違うと思います。双眼鏡は基本的に値段と性能が比例する世界です。高い製品は性能はいいです。安い製品が使えないわけではないので、その辺は懐具合との相談です。

アザラシを見に行く場合、最初から何万円もするような高価な双眼鏡を購入する必要はありません。現に私も2005年くらいから野生のアザラシや鳥を追いかけ始め、初めて自腹で双眼鏡を購入しましたが、2010年くらいまで私が使っていた双眼鏡は1万円以下のもので、2022年現在メインで使っている双眼鏡も12000円程度のものです。

私の場合は、海に落としそうになったりフェリーの待合室に置き忘れたりという自分の性格と潮風に晒されたり雪をかぶったり、ときには地面に落とされたり、というアザラシ観察の過酷な状況を考えると、なかなか高級機に手を出せません。

管理人おすすめの双眼鏡

双眼鏡の購入の際は、実際に覗き込んで、気に入った機種を買っていただければ間違いないのですが、なかなか双眼鏡を比較するのも大変な方もいらっしゃると思いますので、参考まで10000円前後までで入手可能なおすすめの双眼鏡を以下に書いておきます。

PENTAX 双眼鏡 タンクローR

一番最初に紹介するのは、PENTAXが作る入門双眼鏡の定番中の定番の機種のタンクロー。8倍のモデルと10倍のモデルがありますが、おすすめは8倍。

倍率が高いほうがなんとなく良いと感じるかもですが、鳥や動物を見るのは8倍くらいが使いやすいと思います。 私がお金を持っていない大学時代に最初に買った双眼鏡がタンクローシリーズの”PENTAX(ペンタックス) タンクローX 8×25 UCF X”で、随分お世話になりました。その長年の相棒は礼文島の海岸のアザラシ捜索時に、紛失してしまった苦い記憶があります。今は違う双眼鏡を使っていますが、そんな思い出があるので、今でもタンクローが時々欲しくなることも。

本機はamazonで4000円台の値段で売られていますが、値段に比べてその性能は非常に高い。amazonの双眼鏡カテゴリの人気No.1機種ですし、口コミの評価の高さからも優秀さが伝わるのではないでしょうか。安心して購入をお勧めできるものです。鳥やアザラシなどの野生動物を見なくてもコンサート鑑賞や野球、サッカー観戦にも使えますし、これで月や星を見るのも楽しいです。一家に一台あっても損は無いと思います。この値段ですし、外してもそれほど痛くないと思いますし。。。

PENTAX 双眼鏡 タンクローWP

上記タンクローシリーズの完全防水タイプ。1m防水で、丸洗い可能。見え味も文句無いですが、上記タンクローの約3~4倍の価格。悩ましいですが、フィールドの使用に辺り、水に濡れてもいいというのは精神的には非常に具合が良い。アザラシのいる海沿いでの使用にも強いことでしょう。このあたりのさじ加減は購入される方の経済力・意思次第でして、見え方でこちらを購入して後悔することは無いでしょう。

PENTAX 双眼鏡 Papilo II 6.5×21

「それじゃー、お前自身はどんな双眼鏡を使っているんだよ」という話ですが、私が現在使っているのはこのPENTAXのPapilioⅡの6.5倍です。2022年4月からpapilioⅡを使っています。それまでは前モデルのPapilio(Ⅰ、、、とは言わないけど)を10年ほど使っていました。

特に高級な双眼鏡ではなく、入門機クラスのもの。

野生動物を手持ちで見る双眼鏡の倍率は一般的には8倍がおすすめなのですが、本機の倍率はそれより低い6.5倍。倍率は低くても視野は明るく、十分見やすいですし、私自身が使っていますので、自信を持ってお勧めでます!タンクローRより若干大きいのと値段もタンクローRの2倍はするので、初めての双眼鏡なら、タンクローのほうがいいかもしれません。

アザラシ捜索や観察に使っている実感としては、倍率の6.5倍と8倍の差でアザラシを見つけにくいということはなく、むしろ低倍率のほうが明るさがあるので、このアドバンテージのほうが、アザラシ観察には有利だと判断しています。

またこのPapilioは、至近距離(50cm!)のものにもピントが合うという面白い特徴を持っています。昆虫や植物といった細かめの生物を観察もなかなか楽しいですし、妻は美術館にこの双眼鏡を持っていって、絵の画家の筆のタッチをPapilioで観察して面白かった、と言っていました。

↓これが私が使っているペンタックス(リコー)のPapilioⅡ(左)とPapilio(初代モデル)(右)。

Nikon 双眼鏡 スポーツスター

非常に小型ながら、視野が広くて明るいのが特徴の双眼鏡。小型で軽いので女性向け。私の妻が使う双眼鏡がこれ。私も借りてみましたが申し分ない性能でよく見えます。ただし眼鏡を付けると見難いのと、タンクローよりは値段が高いので、そこをどう考えるかでしょうか。

私自身は本機のようなシュッとしたフォルムのダハ型より、タンクローRやPapilioのようなのようなずんぐりむっくりしたポロ型の双眼鏡が好きですが、これも好みの問題かな。見え味もペンタックスの方が私は好みですが、ニコン派の人もいるだろうし、製品としてはこちらも素晴らしいものだと思います。

SWAROVSKI 双眼鏡 ELシリーズ 8.5倍

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最後はお遊び。双眼鏡の世界はお金を出せば出すほど、性能が比例して、快適さ、視界のきれいさが上がる世界なのですが(たまにそうでも無いやつもありますが)、その最高クラスの物がこれ。しかし私はこんな価格の物を首からぶら下げる勇気は無く、使い倒せる価格帯の入門機のほうが気軽です(^^;

お金持ちの方はこういうのに行ってください。本機種、私は試し覗きしかしたことが無いですが、その試し覗きでも入門機と違うことが分かるくらい性能はずば抜けていました。

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