2023年12月に荒れ模様の霧多布岬でラッコを見てきた様子を紹介しました↓
大荒れ霧多布岬でラッコを見た翌日は、打って変わって良い天気。今回の旅行の狙いはアザラシなので、アザラシを求めて道東の沿岸を回ることにしました。車+徒歩でめぼしい岩場や漁港などをめぐりつつ、たまに双眼鏡で海上に泳ぐアザラシや岩場などに上陸しているアザラシがいないかを延々と確認していく作業。。。
野生のラッコを見つける
しかし、アザラシはなかなか見つからず、、、。代わりに見つけたのはこちら↓
ラッコです。昨日に引き続き、連続のラッコ観察となりました。
ラッコは、海上を背泳ぎでフワフワ浮いているような泳ぎ方をするので、あまり動きがないと溺死体ではないかと心配になります。
しばらく観察していると、たまにこっちを見たり、ひっくり返って泳いだりするので「おー、生きとる。。。」と、安心します。
動画で見るとゴソゴソ動いている様子が分かると思います。
岩場に上陸するラッコ
この日は野生のアザラシの気配が薄いので、しばらくラッコを観察することにしました。ラッコもそれほど見かける動物ではないですし、なかなか観察の機会もないので、これはこれで「当たり」だったと思い込むように観察。
↑の写真では、おそらく海底に足が着いていると思われます。それくらい岸に近い浅瀬の海でした。
こんな顔をしています。丸い大きい目+丸顔で愛嬌があります。水族館で人気者になるのも納得。前足を胸の前で組んで、拝むような位置のまま泳ぎ続けていました。
ラッコ、岩場に上陸する
しばらく観察しているとラッコは近くの岩場に上陸しました!陸上に上がっている野生のラッコは初めて見ました。
水から上がると、全身の感じはこんな具合。泳いでいる姿が一般的なので新鮮です。思ったよりずんぐりむっくりしていました。
岩場に上陸するラッコの様子を見ると、アザラシやアシカの鰭脚類よりしっかりと4本の足で歩いています。↑動画では動きはゆっくりめですが、多分本気を出して動いてはいない。
しっかりと4本足で歩いている姿を見ると、「イタチ科」の生物だな、と実感します。イタチ科には海~陸で生息するカワウソなども含まれます。
上陸時間は短く、再度海へ。
ラッコ、再び泳ぎ出す
上陸した岩場を離れ海で泳ぎだす。
背泳ぎでこっちを見てくる。こういう水上の姿がラッコのスタンダードなイメージ。
そして、硬直したまま海面に浮いて流されていく。。。
たまに目を開けて、ぷかぷか漂っていきました。
日本国内の飼育ラッコ頭数は激減→絶滅寸前だけど、野生のラッコは増加傾向?
ラッコは、日本の水族館の飼育個体では高齢化の進展、飼育頭数の減少で、飼育個体としては絶滅寸前になっていますが、野生のラッコの目撃事例は増えてきている印象を持っております。
2023年は霧多布岬では繁殖が相次いだことや、漁師さんの船に乗り込んできたりしたことなどがニュースになりました。
私自身も2022年、2023年と連続して、「霧多布岬で観察+別の北海道内の場所で観察」していますので、北海道の野生のラッコは増加傾向、と言われても感覚的な違和感はないです。実際にラッコの個体数が増加傾向にあるかは私にはわかりませんが、ラッコ素人の私がパラーっと道東の海岸を回って、これだけの頻度で目撃できているので、それなりの数のラッコがいるような気もします。
ラッコは狩猟によって一時期激減した種。現在では千島列島~カムチャッカ半島~アリューシャン列島~アラスカ辺りが主生息地で、北海道は西側分布の最南端になります。この最南端個体群が増加傾向にあるとしたら、海獣好きとしては嬉しいものです。漁業との共生という面も気になりますが、ラッコが北海道で野生個体を観察できる生き物になればいいですね。
一方で、霧多布では観光客が飛ばすドローンがラッコに悪影響を、、、という話もあるようなので、オーバーツーリズム、、というより単なるマナーの悪い・野生動物に慣れていない見物客が妙なことをしないか、、という点だけは少し心配ではあります。(個人的にはドローンによる海生哺乳類や鳥類の撮影には反対のスタンスです。(※学術研究や行政等の公共目的の撮影は除いて))
※今回のエントリーのラッコを観察した場所は伏しておこうと思います。お問い合わせいただいてもお答えいたしかねますので、ご承知おきください。
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