焼尻島は日本海側の北海道の沖合いに浮かぶ小さな島です。この島ではゴマフアザラシが数多く越冬します。ただ現在ではアザラシによる漁業被害も起こっており複雑な事情を抱えております。
大きな写真(280KB)
岩礁に転がるアザラシ。
アザラシ部分を切り抜きました。
天売島よりだいぶまともな写真が撮れてよかったです。
焼尻島はこの写真のように岩礁がたくさんあり、
どの岩にアザラシがいるのかわからないとアザラシ見物には苦労することうけあいです。
焼尻島は北海道日本海側の羽幌町の沖合い約25kmに浮かぶ人口344人(平成18年10月)、面積5.2平方キロメートルの島です。焼尻島は隣の天売島とともに野生 のゴマフアザラシが秋にやってきて春先に北に帰る越冬地となっています。ただ近年では春になっても北に帰らないアザラシがいたり、アザラシが魚 網を破るなどの漁業被害を出したりなどの現状があるようです。
管理人も2006年10月に数は少ないものの焼尻島でゴマフアザラシを見ました。アザラシファンにとっては一年中見られるとしたら嬉しいことですが、地元の漁業被害という実情を見ると複雑な気分にもなります。地元の漁師さんにとっては害獣を見に来たわ けですから神妙な面持ちで訪問します。
焼尻島へは羽幌町(焼尻島も行政的には羽幌町に属する)からフェリー・高速船で渡ります。フェリーで55分。5~9月は島へ行くフェリーが2便以上ある ので比較的余裕のある日帰りができます。しかしアザラシ最盛期の冬期間10~4月は船が1日1便になり渡航の難易度が跳ね上がります。
島での移動は徒歩でも可能ですが、自転車か車が現実的です。島にはタクシーというかハイヤーの ようなものがあるようです。レンタカーはありません。島行きのフェリーには自家用車を載せられますが、料金は高いので島内のタクシーに乗ったほうが安いでしょう。
普通の体力を持っている方には自転車をおすすめします。風景が素晴らしいのでとても楽しいです。島にはレンタサイクルもあります(シーズンによる。 要問い合わせ。)私は自分の折り畳み自転車を持ち込みました。島の一周は自転車で2時間ほど。アザラシは比較的港から近い場所にも出没するのでアザラシのみを狙うなら島を一周する必要は無いかもしれません。
アザラシまでの距離は100~150m程度あります。おそらく肉眼で確認することは困難で、双眼鏡は必須ですね。(双眼鏡で見つけた後は肉眼でもゴマ粒のようなアザラシが見える距離ですが)写真撮影をするなら望遠レンズが欲しいところです。
焼尻島の景観。雄大な景色です。
左奥の島は天売島。
島を一周する道路。
時間の都合で島一周はしなかったのですが、
かなりの激坂な予感…(^^;
焼尻島はオンコ(イチイ・針葉樹)の島として知られています。秋から冬に強力な季節風が海から吹きつけるため上に成長できず、左右に広がるように成長し 変な形に成長しています。そのほかミズナラなどの広葉樹もあり自然林が形成されています。その点が天然林がほとんど無い隣の天売島と最も異なる点かもしれ ません。
アザラシや野生動物の情報の提供してくれるような施設は島には無いようです。強いて言えば役場の支所がそのような情報を持っているかもしれません(未確認)
島を一周する道路は人家を離れると細い道になります。観光シーズンを外せば観光バスやツアー団体客はまずいません。私が10月に訪問した際、 観光客らしき人間は自分以外に見かけませんでした。しかし島の景観は雄大で海はとても綺麗です。(天売島のほうが島の高さがあり、天売には樹木が無いので景観の雄大さでは天売島のほうが少し上かな…)
なお焼尻島は日本海に浮かぶ島ゆえ に冬は島への連絡船が欠航することも多いそうなので、その辺は天気図とにらみ合いです。
2006年11月1日作成
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