毎年この季節の恒例になりつつあるようなサンマの記事ですが、今年も食べています。
今年はサンマが不漁と聞いていたのですが、それでも石垣島で一匹99円で出ています。昨日の記事にも書きましたが、魚の価格安すぎません?消費者にはありがたい事なのですが、一匹120円くらいとっても良いのではと思います。
日本の人々は秋の新サンマは100円以下というのが常識になって染み付いていると思いますので、一匹最低120円としただけでも大騒ぎになると思います。「家計が厳しいので困る」といったような意見をしたり顔をして、テレビのスーパーでの取材で発言してしまうおばちゃんが出るような気がしますが、家計が厳しいのは生産者側の漁師も農家も一緒なのです。家計の経済力の格差は首都圏や中京の平均所得と農業や水産業のウェイトが大きい県の平均所得を比べると一目瞭然です。もちろんあくまで「平均」所得ですけどね、農家や漁師はもっと価格を上げていいと思います、首都圏向けの商品に関しては。
ですので、未加工の食材価格が高いとは生産者に言わないでください。田舎のおとうちゃんやおかあちゃんばあちゃんがかけた手間の割には相当価格を抑えていると思いますよ。ただし、スーパーでのおばちゃん発言が農林水産省の役人に向けてならOK。
もう一つ思うことですがサンマ自体の価格も安いけど、石垣島で獲れた地元の魚より北海道のサンマのほうが安いってどういうこと?北海道の漁師の収入にもあまりつながらない価格でしょうし、沖縄の漁師もたまったものじゃないでしょう、この価格のサンマが競争相手では。。。流通業、システムの発達でこの価格でこの鮮度の流通が可能になったのでしょう。もちろん沖縄から新鮮な農林水産物を東京に運べるようになったというメリットは計り知れないと思いますが、果たしてこれが地の産業に良かったのかは切り口によっては良いとも悪いとも答えは出るのでしょう。
いずれにせよ、野生動物管理は行政がお金をつける以外の方法、漁師さんや農家ができる範囲で取り組むというようなスタンスでは、彼らに生活の余裕がないと、とてもそれところではないと思います。食べていく収入確保が精一杯な状態でアザラシのことにも配慮して漁業をやってねといっても無理でしょう。
私は仕事柄あるいは生家の関係から、農家や漁師と話す機会もあるのですが、今のところ↑のようなスタンスで農林水産業と野生動物管理を考えています。
サンマから日本の水産業の産業構造、流通業の発展や野生動物管理までいろいろなことに思いをはせる秋の夜長です。