昨日所用があり富士五湖方面へ。
富士五湖といえば日本でも有数のマリモ生息地!私が駆け出しのマリモファンだった頃、勢いに任せて当時住んでいた北海道から日本各地のマリモ生息地を見に行って、富士五湖周辺にも行ったことがあります。当時はまだ車の免許も持っていない若さ(!)だったので、河口湖周辺の安宿を根城にして、公共の交通機関と自分の脚でウロウロしたものです。飛び込みアポなしで来たマリモを気にする変な学生にも町役場や観光協会の皆さんは優しかったものです。
そんなことを思い出しますが山中湖に行くのは実に当時の2002年ぶり。厳密に言えば2012年に富士山に登ったときに上から山中湖を眺めていますが、、、)所用のついでに湖畔の「富士マリモ棲息地」の碑を拝んでこようと思いました。
(2002年3月に撮影した「天然記念物富士マリモ棲息地」の碑。山中湖畔に建っているのです。当時書いた様子はこんな所に。拙い文で恐縮ですが。)
さて2015年の山中湖。マリモ棲息地の碑は代わらず立っているのかな?と思いながら山中湖に向かいます。山中湖畔を車で走っていると13年分の感慨というか山中湖に来たのはそれほど昔ではない感覚だったのですが、あれから大学を無事に卒業し、さらに北海道を出て、仙台に住んだり、石垣に住んだりふらふらして、最近は妙な国々に行かされたり、団地で変な部屋を作ったりとか当時想像も出来ないようなことをしてきて年を食ったなぁ、、、と妙な感覚になります。
私の感慨はともかく富士マリモ棲息地の碑を探しますが、なんとなく国道138号線の山中湖畔を走行中、湖沿い側に注意を払って運転していたら程なく見覚えのある懐かしい石碑の姿が!
かつては石碑がぽつんと寂しく湖畔に立っていた記憶がありますが、今は駐車場が整備され、ちょっとした植樹やベンチが置かれ、マリモの解説板も置かれ「マリモ公園」として整備されていました。
これはなかなか嬉しい。山中湖でもちょっとはマリモがメジャーになったのでしょうか。
ただ、↑のレポートにあるトイレ「毬藻庵」は見つけられませんでした。残念ながら老朽化で撤去された?
、、、と思ったまでは良かったのですが、我が家に帰って、2002年当時の写真を眺めつつ作日(2015年)の写真を整理していて妙なことに気付きました。
「棲息地碑の背景が変わっているような・・・・?」
上のカットとは異なる碑を正面から捉えた写真を並べてみると、、、
(2015年↓)
(2002年↓)
左側の浮き桟橋とマリモ公園の整備のおかげでなんとなく見落としがちですが、背景の山の稜線の感じが違うような。別々の場所に同じものが2本あるのかと思いましたが、台座のシミ模様から多分同一のもの。となると、石碑が動いた??
改めて、↑に引用した私の拙いレポートを見てみると、「山中湖村役場付近の湖岸に生息記念碑があると村役場で教わった」と記載がありますし、ページ最下部の「山中湖の地図」を見ても役場近くに碑があるように見えます。2015年の碑はもっと北側で地図で言えば毬藻庵のあった辺りなはずですが、、、。
夜な夜な夜中になるとマリモ棲息地の石碑が湖畔をズリズリ動いて、13年かけて現在の地へ、、、となると面白いのですが、昔の記録が間違っていたのかなぁ、学生の頃に作ったものだし。。。と思わないでもない。
念のため検索してみると、、あっさり解決しました。山梨日日新聞のサイトに”碑は2009年に現在の場所に移された”とありました。しかし残念ながら今でも関心はめちゃくちゃ低いようですね(>_<) 山中湖畔の皆さんの想いは素晴らしいですが残念です。確かに私が碑を眺めているとき(夏休みの最初の週の土曜の午後なので観光客は周辺にそれなりにいましたが)誰もこの碑を見にくることはなかったです。
まぁいくら貴重な生物だとしても、山中湖のマリモを実際に見ることはできるところは極限られている現状であり、実際に食べることも触ることはもちろん見ることも出来ないとなれば、石碑だけでは、一部のマニアは除き一般の方の関心を引くのは困難でしょう。。。トキやウナギにしたって実際に見たり食べたりできるから関心が高いわけですから。希少野生生物の保護の難しさを改めて感じます。
富士マリモ棲息地の碑の位置
(追伸)トイレ「毬藻庵」はグーグルのストリートビューで確認したところ健在のようです。というよりフジマリモ棲息地の碑から数十メートルしか離れていないようです。むしろ昨日の訪問時によく見落としてしまったな、思います。。。
ストリートビューの画面。画面左側の細長いのが「マリモ棲息地の碑」。右奥の平屋がトイレ「毬藻庵」です。
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