3日前の3月4日に抜海港に来たばかりですが、再び抜海港にやってきました。3月5日からの父子オホーツク海縦断旅行で、前日3月6日に網走湖、とっかりセ ンターでアザラシを見た後、オホーツク海沿岸を延々北上し宗谷岬を廻って宗谷湾沿いに稚内を目指し19時着。この日は稚内に泊まり、翌3月7日にこの日の目的地の 旭川を目指す途中に抜海によります。
3月7日は北海道宗谷地方の日本海側は大荒れ。暴風です。気温は-6度とこの季節なら普通の気温ですが、抜海港のような海沿いは特に風が強く、体感温度がとても低いです。
先回の訪問時にアザラシが群れていた筏も一頭しかアザラシが乗っていません。後ろの消波ブロックにぶつかる波から波の高さも相当な物です。
動画(0.97MB)
筏の上に乗っているアザラシ。
筏も波によってぐらぐら揺れているのでアザラシも昼寝どころではなさそうでした。
動画(2.1MB)
多くのアザラシは港深くの砂が堆積した堤防内に避難していました。砂の堆積した部分の下がえぐれていますが、
この荒れた波で砂がさらわれてしまったとのこと。
天気は大荒れですがじーっと転がるアザラシたち。
彼らの生態上あるいは体型上、陸に揚がったら転がる以外にできることはあまりないのですが…。
時には大きな波は消波ブロックを乗り越え、アザラシにはしぶきが降り注ぎます。
若干白みがかった画像ですが、これは風が強すぎて潮が海から飛んできてカメラのレンズに付着してしまうからなのです。拭いても拭いても限がなかった…。
写真だけだとごろごろ転がっているだけのように見えます。いや、実際もアザラシは転がっているだけなのですが。
たまに顔を持ち上げて周囲を見渡したりします。
よく見ると砂地にナメクジが這いずり回ったような跡がたくさんできています。アザラシが這いずり回った跡なのでしょう。
砂地に揚がっているのもいれば、半分海に体を沈めて転がっているのもいます。
半分海に浸かっているアザラシは、体が濡れている所に暴風が吹き付けて体感温度が異常に下がってしまう気がしますが、彼らはそんなことはものともしない体脂肪を持っているのでしょう。
こ んな酷い天気ですが、抜海港のアザラシ観察所はしっかり開いていました。素晴らしい。観察所に掲げられていたボードによるとこの日のアザラシの観測頭数は 47頭とのことでした。3月4日は100頭を超えていましたが、みんな沖に出てしまったのか、、もっと安全な場所に避難しているのか。地形を考えると日本 海側(西側)から強風が吹き付けるときは宗谷湾内あるいはオホーツク海側に出たほうが波は安定していそうな気がしますが、素人考えなので参考にはしないで ください。
動画(400KB)
抜海港。
どんより曇った空が、まさに冬の日本海側ってな感じです。
この日はあまりにも天気が悪く、早々に抜海港を退散してしまいました。動画を見ていただければわかると思いますが、ただ立って いるだけでも困難なくらいの風の吹きっぷりです。安定してカメラを持つことができませんでした。小柄な女性な ら吹き飛ばされたりして…。
さてここでこのページを終わるのも良いのですが、もう一つおまけを。この後、抜海港を離れて旭川に向かうとすぐに天候が悪化し、猛吹雪に巻き込まれまし た。あと数十分遅かったら抜海のアザラシを見ることができなかったかもというくらいの吹雪です。だって車に乗っていてセンターラインが見えなくなったりす るんだもん。日本海沿いの国道はあまりの天気の悪さに閉鎖。内陸の国道も事故が頻発していました。
今後真冬の抜海を訪問しようとする方向けに、運が悪いとこのくらいの吹雪に巻き込まれるかもという意味でちょっと紹介します。抜海からは父が運転してくれたのでこういう撮影もできて良かったです。
動画(1.03MB)
抜海から数キロの地点。
はみ出して追い越し可のセンターラインが二本見えます。三本目は見えません。この日の天気ではこれが普通でした。このくらいならまだ余裕があり親子の会話がありますが…。
助手席側から見た風景。
抜海は海沿いなので、潮の影響を受け、潮が融雪剤がわりになるのか比較的道路の黒い部分が見えるのがまだ救いです。
動画(2.05MB)
これが視界がまったく効かない時の写真。ほんとにまったく何も見えない瞬間が何度かきます。手前に写っているがワイパー。(お分かりだと思いますが)父も私も余裕がないので親子の会話もありません。動画中の平和に流れているラジオショッピングの音声がむしろ怖い…。
こういうとき道を歩いている方はいないと思いますが、万が一いたら避けようがないです。道がまっすぐなのか曲がっているかどころか自車のボンネットの先 も見えないときがあるんだもん。
こういう時どうするか?はっきり言ってなす術がありません(^^;路肩に止めようにも路肩がどこかわかりませんし、この視界だと、 車を止めると逆に後ろから追突される恐れがあります。
北海道の道はまっすぐが多いと言う勘を頼りにゆっくり進むしかないです。
内陸部にいくと道も空気も真っ白になる瞬間があります。 内陸になると、道路が白い、あからさまな凍結道路になっていきます。視界も見にくくなる上に滑る滑る。この日は何台も路肩に落ちて救援を待っ ている車を見かけました。またこの救援を待つドライバーが車外に出てきて路肩を歩いているのですが、こっちからはほとんど見えてないですから危ないことこの上 なしです。
と思いきや内陸に入って峠を越えたらこんな風に晴れていたりします。北国の天気は変わりやすいです。
2007年9月8日作成
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