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今年こそは抜海港の野生ゴマフアザラシの”抜海の怪”を攻略して”抜海の解”にたどりつきたい

あれほど暑かった夏がいつの間にか、秋に移行し始めて一気に涼しくなり10月になりました。

10月に入ってソワソワしはじめているのは受験生だけではありません。

全国に散らばっている野生アザラシ好きなクソ野郎たちもソワソワ。北海道の野生アザラシシーズンの幕開けが近づいており、ソワソワしはじめるのです。

これは七十二候の季節の巡りにおいても10月8日~10月13日は「海豹来(あざらしきたる)」となっており、日本人のDNAに深く刻み付けらている、、、わけではないのでのですが、気分としてはそんな感じです。(10月8日-13日の七十二候は「鴻雁来(こうがんきたる)」です、念のため。)

そして野生のゴマフアザラシを比較的高確率&超手軽に観察できる場所として、その筋の方には有名な抜海港。北海道稚内市にある漁港で、野生アザラシをさらっと観察するにはありがたい場所です。

私は何度も抜海港でアザラシを観察しており、また抜海港以外も含め、北海道の野生アザラシ撮影は20年近く続けていますが、その中でも抜海港での野生アザラシ撮影はある意味最難関。

抜海港で野生アザラシを抜海で見るのは手軽だけど、野生アザラシの撮影は難しいという”抜海の怪”。今回は抜海港への熱い想いを載せて、抜海港のお話を書きたいと思います。

抜海港は私が最初に野生のアザラシを見た場所

私のアザラシキャリアの中でも、野生のアザラシを最初に見た場所が抜海港でした。初めて訪れたのは忘れもしない2005年5月4日。当時は北海道に住んでいました。

抜海訪問の前日に紋別のオホーツクとっかりセンターの裏方見学ツアーに参加、その後北上して、宗谷岬を経由して、稚内市街で宿泊。翌日ノシャップ寒流水族館を見てから、抜海港に行き、札幌に戻る、というルートをたどっていたようです。5月の大型連休で、天気がとても良い日でした。この日に抜海港で撮った写真がこちら↓

抜海港(2005年5月4日)

今見るといろいろ言いたいこともある写真ですが、それはともかく約18年前の2005年5月4日に撮影された写真で、この時の訪問記録もこちらにまとめてあります。この時は野生のアザラシがこんなにあっさりと簡単に見られるという認識はなかったのですが、抜海港滞在時間はあまり取らず、ささっと帰ってしまったような。写真の撮影枚数も合計20枚程度だったようです。

それでも、この初訪問以来、何度も何度も抜海港を訪問して、アザラシを観察したり撮影したりすることになるのでした。

このサイトの「野生アザラシ写真集コーナー」に抜海で撮影した写真は一枚も無い・・

さて、このサイトには私がこれまで20年弱の間に撮りためてきた北海道の野生アザラシの写真のうち、気に入ったものを20枚ほど掲載するコーナーがあります。↓こちらです。

このコーナーに掲載してある写真の中に抜海港で撮影した写真は2023年10月現在、一枚も含まれていません。北海道の野生アザラシの生息地として最もメジャーで、私が最初に野生アザラシを見た場所で、そして何回も行ったことがある抜海港で撮影した写真は一枚も選べなかったのは我ながら無念です。

一枚も含まれなかった理由は簡単で、抜海で撮影した写真で納得できる写真がまだ無いのです。

”抜海の怪”の正体

抜海港で撮影した写真が納得できない理由はなぜか、、。

実際に抜海港で撮影したアザラシ写真を見て頂くのが伝わるように思いますので、以下に何枚かアップします。

抜海港(2022年)
抜海港(2007年)
抜海港(2008年)
抜海港(2023年)

写真を見ればわかるのですが、アザラシが転がっている写真の背景に消波ブロックや堤防などの人工物がドーンとが写り込んでしまう。

普通に抜海港でアザラシを写せばまず、このブロックの類が背景に写りがちです。(砂浜背景で撮ることができる場合もあった)

消波ブロックは人工物で線の構造で主張も強く、主役の座をアザラシから奪いがちですし、やっぱりブロックが大量に積まれているのは、あまり美しくない、、。なにより背景に抜海港においてある消波ブロックがあると「あー、この感じは抜海港の写真ね」と一発でわかるので、意外性がないというか、面白みに欠けるというか。この辺りが「抜海の怪」の原因かなと思います。

なので、私も抜海港に通う中で、撮影場所を工夫して、アザラシの背景に写り込む消波ブロックを何とか攻略できないかとあがいてきました。(抜海港は漁港なので立ち入り禁止区域や漁業施設があるので、当然そのようなところには入らないという条件の中で。)

抜海港へは季節や天候、時間帯もバラバラにして、何度も足を運びました。アザラシがよく上がる地点の消波ブロックの背景パターンを覚え込んでしまうほど。

しかし、、、やっぱり難しい。最近では考えすぎて、抜海に行くのが若干嫌になってきたというか、他の場所で撮影して時間が余ったら抜海に寄るか、、、くらいの扱いになっていました。他の場所のほうが、余計なことを考えずにアザラシに集中できるので。

春先の抜海港(2007年) 晴れれば利尻富士をバックにアザラシを撮影できる抜海港。盛大に消波ブロックの塊が写り込むけど。

今年こそは、自分なりの「抜海の解」を見つけたい

しかし、2022年秋-2023年春シーズンに抜海港を訪れた際に、カメラをいじくらずに抜港港を歩き回っているうちに、圧倒的な消波ブロックに囲まれ、外界の荒波から避難できる場所であるからこそ、安心してアザラシも抜海港内に入って消波ブロックの上で転がっているんだな、と改めてかみしめつつ、消波ブロックを含めて満足できる抜海港のアザラシ写真を撮りたいな、と思えるようになりました。

すると不思議なもので、これまで思いつかなかったような撮影のアイディアが沸き上がってくる。今度は頭の中で沸き上がったアイディアを実際に撮影することができるのか、試みるのが楽しみで早く抜海港を再訪したい。現金なものです。

「野生アザラシは抜海に始まり、抜海に終わる」

登山界には「登山は丹沢に始まり、丹沢に終わる」という伝わる言葉がありますが、「野生アザラシは抜海に始まり、抜海に終わる」と言えるくらい、抜海港はとても気軽だけど、とても奥深く楽しめる場所だと思います。

まずは、家族との休日・北海道行きの調整が無事に終わり、条件が良いときに、抜海周辺に到達できるかが最も過酷な条件になると思うのですが、「抜海の怪」を乗り越えて、自分なりの「抜海の解」にたどり着けるよう、アザラシ道を精進して参りたいと思います。

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