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天売島のアザラシ生息地の紹介

天売島は北海道の沖合い約30kmに浮かぶ小さな島です。この島ではゴマフアザラシが数多く越冬します。ただ現在ではアザラシによる漁業被害も起こっており複雑な事情を抱えております。

雑感・感想など


赤岩灯台から北側の岩礁付近を望みます。


上記写真のアザラシ部分をトリミングしたもの。
何とか4頭いるのが確認できます。


千鳥ヶ浦付近の道から。
奥に見える島は焼尻島。
天売島は日本海に浮かぶ人口約400人、面積5.50平方キロメートル、周囲約12kmの島です。ここは隣の焼尻島とともに野生 のゴマフアザラシが秋にやってきて春先に北に帰る場所です。いわゆる越冬地ですね。ただ近年では春になっても北に帰らないアザラシがいたり、アザラシが魚 網を破るなどの漁業被害を出したりなどの現状があるようです。

管理人も2006年9月に訪問しました。このときは数は少ないもののアザラシを見ました。アザラシファ ンとしては一年見られるとしたら嬉しいことですが、地元の漁業被害という実情を見ると複雑な気分にもなります。地元の漁師さんにとっては害獣を見に来たわ けですから神妙な面持ちで訪問しました。もっとも数名の島の方と話をしてみるとアザラシを目の敵にしているという印象は受けませんでしたが…。

天売島へは羽幌町(天売島も行政的には羽幌町に属する)からフェリー・高速船で渡ります。フェリーで90分。5~9月は北海道本島からの島の日帰りが可能です。10~4月は船が1日1便になるので最低でも島で一泊することになります。

島の移動は徒歩でも可能ですが周囲12kmあるのでその辺を考えると自転車か車が現実的です。車での移動となると島にレンタカーはなく、タクシーというかハイヤーの ようなものになります。島行きのフェリーには自家用車を載せられますが、航送料金は高いので島内のタクシーに乗ったほうが安いでしょう。
普通の体力を持っている方には自転車をおすすめします。風景が素晴らしいのでとても楽しいです。島にはレンタサイクルもあります(シーズンによるかも。 要問い合わせ。)私は羽幌港まで自家用車で行き、島には自分の折り畳み自転車を持ち込みました。島の一周には自転車で2時間ほど。結構アップダウンが激しいのでその辺は覚悟を。

アザラシは島南西部の赤岩灯台付近の岩礁に多いようです。ただしここは断崖絶壁ですので、灯台付近に設置してある展望台から見ることになります。ここからアザ ラシまでの距離は相当あります。肉眼での確認は厳しいでしょう。双眼鏡と写真撮影をするなら望遠レンズが欲しいところです。

なお天売 島はアザラシの越冬地ゆえにアザラシの最盛期は冬~春先になるのですが、この赤岩灯台付近にはまったく人家が無く道の除雪もされないため、冬季に普通の観光客が 訪れるのはかなり難しいとのこと。冬の観光資源としてその辺のところを解決していただけるとありがたいです。例えばスノーモービルで客を乗せたそりを引っ 張るとかでウォッチングツアーをやってみるとか。

幅2mほどの道で島一周です。
天売島は木がほとんど無く雄大な景観が続きます。


動画(3.42MB)

こういった景色の中を自転車で走っていると心が洗われる気分です。動画は自転車に乗りながら撮ったモノです。
天売島はアザラシの島というより海鳥の島として知られています。60万羽いるといわれるウトウの繁殖期はかなりの観光客が島に来るようです。赤岩灯台付近はこのウトウの繁殖地。灯台周辺もウトウの巣がこれでもかというくらいあります。

アザラシや野生動物の情報はフェリーターミナルから程近い海の宇宙館で仕入れましょう。こちらは天売島在住の写真家・寺沢孝毅さんの作品の展示や販売もあります。アザラシ関連のものも多いのでアザラシファンとしても外せません。

島を一周する道路は人家から離れると車がすれ違えないほどの細い道になります。(夏季の多客期には島を一周する道路が一方通行になってしまう。)そのような場所ですから観光シーズンを外せばレンタカーや観光バスはまずいません。私が9月に訪問した際、 観光客は数人見かけたのみです。
しかし島の景観は雄大で海はとても綺麗です。私の中の北海道観光マップでは北海道の一級の観光地に認定しました。知床よりお勧めできます。(知床の面白そうな場所は厳重に 保護されているため、観光では入れないですから…。)
なお天売島は日本海に浮かぶ島ゆえ に冬は島への連絡船が欠航することも多いそうなので、その辺は天気図とにらみ合いましょう。

アザラシ抜きにしても、釣りでもしながらのんびり島に滞在してみたいものです。

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