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結氷した網走湖の氷上に転がるアザラシ 2006年2月25日

 2006年2月25日、網走湖畔でアザラシを見てきました。早朝に阿寒湖を出発。網走湖畔に夜が明けて間もない6時半頃に到着します。網走湖畔に到着してみると天気は快 晴のようですが、朝靄が発生しており湖のほうから濃い霧が流れてきていました。車を止め、周辺をう ろうろしてアザラシを探します。周囲にそれらしい見物客はいませんでした。
 ほどなくひょこひょこ水面に出たり水中に入ったりする坊主頭を見つけました!ただ濃い霧のため私のコンパクトデジカメ ではピントを合わせるのが難しく、なかなか満足できる写真が撮れません。天気もいいことですし日が昇り、霧が無くなってからが勝負だなーと思い、朝はほとんど双眼鏡でアザラシを観察しており ました。この日の朝の気温は車載の気温計で-11℃。この季節としては特別冷えているわけではないものの、やはり寒い。足の先から冷えていきます。

abashiri
見つけた海坊主。霧が出ていて撮影には苦労しました。
周囲はまだ薄暗く、さらに霧越しの撮影なので、良い画質ではないですがご容赦を~。

動画
動画(1.95MB)

氷の隙間から2頭の子供アザラシが顔を出しました。
音量を大にすると30秒付近にピキピキという音が入っています。
これはアザラシが氷を割る音です。
実際にはもっと鮮明に聞こえたのです…(^^;

abashiri
夜明けの網走湖
左手が湖側、右手が網走川~市街~海側になります。

abashiri
朝靄のような濃い霧が出ていました。


私がいた地点から150mほどの湖に開いていた穴からアザラシが出てきて湖に上陸しました。もう一頭も陸上(氷上)が気になるようで穴からひょこひょこ頭を出していました。


動画(581KB)

左のアザラシの動画です。遠くで転がっているのであまり動きは無いのですが…。後足をパタパタしていました。

 

 しば らくすると近くにレンタカーが止まり、降り立った30代半ばと思しきお兄さんが、ちと離れたところで写真を撮りだしました。アザラシには気づいていないようで、付近の風景やカモを撮っている様子。この時間にレンタカーということは遠くから来た方でしょうし、寒い中一人でアザラシを見るのも何だったので、おせっかいかな~と思いつつも声をかけてみました。
 やはりお兄さんはアザラシには気づいていらっしゃらなかったようで、野生のアザラシを見て、いたく感激してくださいました。私も声をかけた甲斐があったという 物です。お兄さんは愛知からいらっしゃって道東の写真を撮りに来たとのこと。野生動物の撮影スポットなどの話をしながら一緒にアザラシを見物します。

  二人でアザラシを見物していると、時折アザラシを見に来られる人たちがきて話しかけられます。といっても朝早い時間ですから、観光客ではなく、地元のタクシーの運転手さんと かおばちゃんとかです。そういった方達から聞いた網走湖のアザラシ情報をまとめると…。
・晴れた日は一日2回体を干すために氷の上に昇る。
・アザラシはス ナガレイやワカサギを追って網走湖に上がってきた。
・大人と子供がいる。
・アザラシ遭遇率は流氷砕氷船のオーロラ号よりここの方が高い。

もちろんこれらの情報がどこまで正しいのかは私にはわかりません。

 さてさて一時間くらいこの場所にいたものの、霧が晴れる様子もありません。体の芯まで冷えるし、一旦退散するほうがよさそうです。今日は晴天のようなので、日が昇り、 気温が上がれば、霧が晴れるでしょうし、アザラシも氷の上で昼寝をしだすのではないかな、と読みました。このような話をしたら、お兄さんもホテルのチェックアウ トをするため一回街に戻るとのこと。私も朝ご飯がまだですし、能取岬や網走港にも行ってみたいと思っていたので、ひとまず網走湖畔を離れます。

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 能取岬・網走港を回って(この写真はこのページ一番下に少し載せてあります)9時半頃、再び網走湖畔にやってきました。

 この時間になると霧は晴れ、アザラシも氷上に転がったり付近を泳いだりしていました。アザラシはどうやら7頭いたようです。150m位離れた 所に大人が3頭、手前の20~50mくらいのところに子供が4頭、氷の上にのぼったり、再び水にもぐったりしていました。朝に会ったお兄さんもいらっしゃって声をかけてから撮影します。

abashiri
動画(6.08MB)

氷の上を歩いたり、転がったり、じたばたしたり、びちびちしたりしている子供アザラシ。このページ一番のおすすめ動画です。

abashiri
左のアザラシと同じアザラシ。
雪の上でびちびち転がったりしている様子です。
周りの雪が乱れているのは彼が転がったり、
這いずり回ったり、歩いた影響です。

 

 

 


動画(1.14MB)

氷の上にのぼった子供アザラシと
ひょこひょこ頭を出す子供アザラシ。


望遠を使わずに撮るとこんな状態です。
左・中央やや右・右上の3点にアザラシがいます。


動画(803KB)

氷の上に這い登る子供アザラシの様子です。

子供アザラシ
動画(3.04MB)

氷上をふにふに歩いたり、びちびち転がったりするアザラシ。
これも子供アザラシたちの動画。


動画(3.23MB)

後足をひらひら動かしたりしながら転がっている様子。
暖かくなって眠くなったのか大あくびをしていました。

abashiri
動画(639KB)

前足で顔をカリカリしていました。左のアザラシは眠そう。

網走湖
水面にアザラシの顔が映っていました。
私は短い後足が好きです。


動画(1.88MB)

大人アザラシグループに子供アザラシが遊びに行っていました。子供は歩き回ったり水にもぐったりして大人の気を引こうとしているように見えました。大人たちはめんどくさそうに見るだけです(^^;

 

azarashi
氷上に転がっている大人アザラシグループ。
3頭いました。


アザラシの近くにいたカモ。カワアイサのオスかな?
鳥はわからないです。間違っていたら教えてください。


網走湖では冬のレジャーが盛んな湖です。
アザラシたちの後ろの空に小さく写っているのはパラセーリング。
その他にもワカサギ釣り・スノーモービルや雪上車に乗ることもできるようです。


アザラシ見物のお客様方。
これは混んでいるときの写真なので常にこのくらいの人がいるわけではありません。手前の道路は国道39号線。幹線国道なので大型トラックが吹っ飛ばしていきます。こういう場所での撮影だったので、動画をごらんいただくと車のエンジン音がやたら入っているのです。
また容易にアクセスできる野生アザラシの観察場所は公開しすぎると人間が殺到して、生息地が「荒らされ」かねません。
しかしここのアザラシは、トラックがすっ飛ばす幹線国道から数十mほどの距離に暮らすアザラシですので、多少人がうろうろしても気にしていないようでした。
それでも相手は野生動物なので静かに観察しましょう。人間が何らかの悪影響を与え、住み心地が悪くなったらとっとと川を下りオホーツク海なりへと引っ越すでしょうから。

 観光バスも国道を通る時間になると、たまにバスが停車してお客さんが降りてきます。それを見てレンタカーが止まります。それを見た車がさらに…、ということで路駐が増え、プチ渋滞っぽくなる場面もありました。 
 私は ソレっぽい格好(フィールド用の上下+双眼鏡+長靴+ドカジャン+マフラー代わりにタオルを巻いていた…)をしていたので、時折、観光客の方から質問を受けます。こ のアザラシは氷に閉じ込められてしまったの?とか淡水の湖なのにアザラシは生きていられるの?といった初歩的な質問ばかりなので助かりました(^^)アザラ シの布教のため、答えられる質問にはおたる水族館やとっかりセンターなどで仕入れた知識を用いて、お澄まし顔で答えておきます。

 そんなこんなで1時間ほど網走湖畔で過ごしアザラシを満喫して帰途につきました。

 

 

以下おまけ~網走港と能取岬の様子~

能取岬
能取岬に向かう途中からの風景。
正直なところ行く前は能取岬には期待していませんでした。
しかし、見事に裏切られ、すばらしい景色。
ここ日本?というような気分になりました。

能取岬
岬手前の道路の風景。
流氷が押し寄せていたら綺麗な場所なのでしょうね。

網走港
ちょっと遠いですが網走港にいたオオワシ。オオワシは4~5羽くらいは港内にいて、オジロワシも何羽かいたようです。
この季節、大型のワシは堤防の上に普通に止まっていたりします。去年の2月に網走に来たときも何羽か港内にいました。
網走湖で話したお兄さんはオジロワシがとても見たいらしく、どこで見られるか聞かれました。しかし大型のワシ類は定住しているものではないし、こ の季節は普通にその辺に止まっていたりするので、逆に解答に窮しました。その日の宿泊先がウトロとのことだったので網走から移動する際に通る、濤沸湖周辺を勧 めておきました。網走港もありでしたね。テトラポッドに止まるワシはあまり美しい写真ではないかもしれないけど(^^;

abashiri
網走港から見た知床方面。
氷が浮いていますがこれは流氷ではなく港内結氷の断片。
斜里方面から知床半島まで綺麗に見えました。

2006年2月25日作成

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