*積丹岬・神威岬周辺の簡単な地図をこのページ最下部に掲載しております。
?札幌市西部~小樽市~余市町~積丹半島の積丹岬・神威岬にかけての日本海に面する海岸は断崖・岩礁が続き、野生のアザラシがたびたび目撃され ます。中でも積丹岬・神威岬周辺は目撃情報が多い場所です。2月17日(土)と翌18日(日)、アザラシを探しに行ってきました。
なお文中にも出てきますが今回から新しいデジタルカメラで撮影しています。詳細についてはブログの関連エントリをご覧ください。あ、積丹は「しゃこたん」と読みます。念のため(^^)。「せきたん」と読むと恥ずかしい思いをします。では17日の分から紹介します。

小樽~積丹半島にかけてはこのような岩礁が
 海岸に広がっているのでどこかにアザラシが転がっていないかとひやひやします。

国道は海沿いに通っています。国道から見えた岩にオオワシが止まっていました。距離は100mくらいかな?

オオワシ。
 新しいデジタルカメラのおかげで結構大きく撮れました。
 コンパクトデジカメにしてはよくやってくれていると思います。
17日は小樽近海・積丹半島沿岸でアザラシを探しながら神威岬まで行き、積丹岬の島武意海岸、灯台近辺、笠泊海岸を回って帰る予定でした。しかし、この日 は小樽近海・神威岬・積丹岬近辺・灯台近辺では全くアザラシを見ることが出来ず、空振りを半ば覚悟し、最後に行く予定だった笠泊海岸に到着しました。いろいろなところでアザラシを探しすぎて時間の余裕がなくなり、最 終目標の笠泊海岸近くの駐車場に着いたのが既に午後4時前後。
?この笠泊には何回か来たことがあり駐車場から森の中を15分くらい歩かないと海岸に出られな いことは知っていましたし、時期は冬で既に日は傾いてきていますし、雪道を歩き回って疲れているし、森には雪が積もっていて歩きにくそうだし、周辺には人の気配が無く若干不気味ですしで、やる気はかなり 落ちていました。が、ここで行かなかったらとっかりマニアの名が廃ると思い直し、雪に埋もれている森の中に突入しました。
 結果はこれが大当たりで、岩礁に転がっているゴマフアザラシを見ることが出来ました。アザラシを見れば元気が出ます。現金なものです。アザラシに感謝の念をささげながら写真を撮ったり双眼鏡で眺めたりします。
  

 動画(1.85MB)
 この日転がっていたのは6頭。右上の白いやつの影に黒っぽいのが一頭います。アザラシまでの距離は結構あり、150mくらいかな?
焼尻以上・天売以下の距離でした。

 動画(795KB)
 暗くなってきており写真を撮影するにはつらかったです。
 冬のアザラシ捜索は日照時間が短いので
 その辺も計画的にこなさないといかんですね。

 アザラシがいた岩の上にオオワシが止まっていました。アザラシと一緒にオオワシが写っている写真が撮れる!と思ったらシャッターを切る直前に飛んでしまいました。無念…。

 アザラシが転がっていた笠泊海岸の遠景。
 左上の岩の根元にアザラシが転がっています。
 ここまで縮小するとわかりませんが…。

 アザラシといた岩とは逆方向の笠泊海岸。
 岩礁が続きます。

 笠泊海岸。左の道が駐車場へ。
 右は積丹自然遊歩道へ。

 「笠泊海岸」の看板。
 文字がちょろ剥げとります。
 
 本日の装備。長靴と防水のウェアとホームセンターで買ったプラスチックかんじき。まともなスノーシューを買うと2万円以上しますし、4月から北海道を離れ るので買ってもそう使わないし、ということでおもちゃみたいなかんじきを買ってみました。プラかんじきは無いよりはかなりましでした。でも新雪も降ってお らず、長靴だけでも何とかなるような雪量だったのに救われました面がかなりあります。
 くれぐれも無茶はしないようにしましょう…。
ほどなく暗くなってきて気温も下がってくるので退散します。この日は札幌に戻り、翌朝再び積丹へ。
 翌18日も天気が良いようなので、積丹に繰り出します。この日は笠泊海岸を目的の中心に据え、島武意海岸や神威岬にも足を運ぶ計画です。また今まで使っていたデジカメと新しいデジカメを比較するためカメラも二つ持参します。
  と、軽く書いていますが札幌から積丹岬までは片道100kmくらいあり、なかなか大変です。雪道ですし、海沿いですので道も曲がりくねっていますし、細いトンネルもあったりしますし。冬期の旅行は余裕がないとあせります。
なにはともあれ、無事に午後2時頃、笠泊海岸付近の駐車場に到着。早速海岸に向かいます。

 大きな写真(圧縮済み・491KB)
 動画(748KB)
 本日もゴマフアザラシが転がっていました!
 頭数は5頭。

 大きな写真(圧縮済み・439KB)
動画(998KB)
 本日は昨日よりも波が高かったです。
風が無いので暖かくてよかった。

 以降3枚は新旧デジタルカメラの比較。
 こちらは新デジカメCanon Powershot S3ISのテレ(望遠)側で最高・最大画質で撮影した画像から等倍(350px×262px)で切り抜いて30KBに圧縮した画像。焦点距離は432mm。
 このカメラは手ぶれ補正が付いており、また薄曇りくらいの天気だったので何とか手持ちで撮影できました。

S3IS に1.7倍のテレコン(OLYMPUS TCON-17)をつけて左と同様に等倍で切り抜き圧縮した画像。高倍率ズームのコンパクトデジカメにテレコン使用で、レンズにはかなり無理をさせている のか色収差がひどいです。(^^;が、もちろん写らないよりはいいです。計算上の焦点距離は432×1.7で734mm。この日は手持ちで撮っていたので すが
 ファインダーを覗いて手ブレで酔いそうになるという体験を初めてしました。さすがに手持ちではきつかったです。
 札幌に戻ったら即、三脚を買いました。

 大きな写真(397KB)
 動画(S1ISで撮影・629KB)
 これが今まで使ってカメラ(Canon Powershot S1IS)のテレ側(380mm)で撮影し上の写真と同様に等倍で切り抜き圧縮した画像。
 新カメラで撮った写真より、青っぽい写真になっていますか多分ホワイトバランスをオートのまま撮ってしまったからでしょう。
 焦点距離もより望遠になっていますし、画素数が320万→600万にアップしているので、等倍で切り抜くと 写っているアザラシの大きさは圧倒的に違いました。

 大きな写真(406KB)
 広角側(36mm)で撮影するとこんな感じ。
 縮小前の大きな写真を見るとアザラシは右の岩の根元に幼虫のような形に写っていますが、もう何がなにやらです。
 一般的なコンパクトデジタルカメラのズーム機能を使わない時の焦点距離は30後半~40前半mmくらいだと思いますので、
 上のような写真が撮られると思います。
 携帯電話のカメラではアザラシは写りすらしないでしょう。

 本日は時間も早いですし、笠泊周辺の写真も撮ることが出来ました。
 これは駐車場から海岸へ出る遊歩道。
 遊歩道とはいっても冬期はただの雪原になっています。

 同じく笠泊海岸への遊歩道。
人間の踏み跡が何個か付いていました。
 この日は笠泊周辺で猟銃を持ったハンターとすれ違いました。
 アザラシを撃っているわけではないと思います。多分シカか鳥を撃っているのかな。何を撃っているのか聞けばよかったなぁ。

 笠泊海岸。
この日の天気はこの写真のように曇ったり、上の写真のように晴れたりと、ころころ変わる天気でした。冬は天気が急変します。

 積丹岬周辺は遊歩道が整備されています。
 積丹岬は断崖が海に突き出ている感じでは無いので、あんまり岬っぽく無い岬かもしれません。

笠泊海岸から0.6kmとあった女郎子岩まで行ってきました。
 雪の中を歩きます。距離はそれほどでもないのですがアップダウンがあり、雪もあるのでかなりのスローペースで体力を消耗します。

 女郎子岩の伝説。義経絡みの伝説です。女郎子岩は「じょろうこいわ」と読みます。
 今回の訪問地は難読地名が多い。

 中央やや左の立っている岩が女郎子岩。展望台から眺めることができるのですが、
 展望台の下は崖。滑落には十分注意してください。

 女郎子岩の根元。よく折れないなと思います。
 積丹半島にはこういった岩がたくさんあります。

 女郎子岩から積丹岬の灯台方面。
 遊歩道が整備されており、灯台・さらにその奥にある島武意海岸まで歩いていけます。根性があればですが…。

 笠泊海岸への遊歩道の入り口。

 こんな川を渡る場所もあるので、最低でも登山靴・長靴くらいは着用しましょう。道はそれほど険しくはないですが、嘗めてかかると万一のときが怖いです。新雪が降り積もっているときはスノーシューのような物がないと難儀をしそうだなと思いました。

 遊歩道周辺は動物の足跡に満ちていました。
 ウサギとかキツネとかエゾシカの類でしょう。積丹にシカがいるイメージは無かったのですが足跡はありましたしハンターもいたので生息しているのでしょうね。
 クマは…冬眠シーズンです。
積丹岬を含めた積丹半島~小樽の日本海側はトドやアザラシなどがよく観察されます。今回の捜索でも上記の積丹岬以外にもいろいろなところに行ってアザラシ探索をしたのでその時に撮影した写真を紹介します。18日には浜に打ち上がったトドの死体を見つけました。
積丹に加え小樽市西部付近から余市町にかけてはアザラシが転がっていそうな岩場がつながっていますので、アザラシを捜索してきました。車道が除雪されていない場合は、膝まで雪で埋もれながら徒歩で海岸に出たりします。

これは小樽市西部のの海岸へと向かう道路です。
 冬期は除雪されていない道路が多いので、膝まで雪に埋もれながら歩きます。体力を消耗します…。

こちらも同じく小樽近郊の海沿いにて撮影。カーブにミラーが立っています。
 夏なら車で通行できるはずですが。

 積丹岬からも近い 神威岬。写真は神威岬灯台とカムイ岩。
 神威は「かむい」と読みます。これも念のため。
 上で積丹岬の女郎子岩は義経を慕う姫の化身という伝説を紹介しましたが、カムイ岩も義経を慕うチャレンカ姫の化身とのこと。
 積丹岬から神威岬は直線で10kmくらいの距離です。10kmの間で二人の姫を岩にしてしまうとは義経伝説おそるべし。
 神威岬周辺ではトド・アザラシが見られます。

神威岬の水無しの立岩。
 アザラシは岩に上がっていませんでした。

神威岬先端への遊歩道入り口。
 この日は風が強く岬の先端まで続く遊歩道は閉鎖されていました。
 女人禁制の地とありますが現在ではもちろん女性も通行できます。

 この日は風もなく穏やかだったのですが
 相変わらず神威岬の先端への遊歩道は閉鎖されていました。先端部への遊歩道は冬期全面閉鎖なのかもしれません。
この遊歩道は私も歩いて先端まで行ったことがありますが、
 道も細いし断崖絶壁がつながるので雪で凍結したり突風が吹いたりしたらかなり危険な気がします。

 積丹岬・島武意海岸への登り坂。
 除雪はされておらず、かつ雪が耕された状態になっており、
 私のFFマーチは駐車場の手前50mくらいの場所でスタックしてしまい坂を上ることができませんでした。ぐはー。路面の積雪は20cmくらいです。去年の夏からこの車に乗り換えましたが、冬になって凍結・積雪路の上り坂がびっくりするくらい登れないことに気づきました。
 ただ例年ならここまで車で登ることも出来ないそうなのでまだ運が良かったのかも。

 車を路肩に放置し徒歩で上ります。
 車重の軽いFFマーチは無理でしたが、でかい四駆はエンジンをふかしてがんばって登っていました。写真奥には路肩に放置されたマーチ。

 島武意海岸。
 島武意海岸は「しまむい」と読みます。

 島武意海岸の風景。
 海岸部へ降りることも出来ますが、冬は積雪しておりかなり危険そうでした。ちょっと降りて双眼鏡でちゃちゃっと覗いてアザラシがいないようでしたので引き上げてきました。

 日本の渚百選に選定されているそうです。
いろいろな百選があるのですね。

 入舸(いりか)漁港近辺の浜に打ちあがっていたトド(多分。オットセイかも??アザラシではないと思いますが)の死体。小さい個体でした。
 こういうのを見つけたらどうすればいいのでしょうね。ストランディングということでこちらのような機関に報告したほうがいいのかしら。でも積丹でトドって珍しくもなさそうだし、自分みたいな素人が報告してもいいものなのかしらん、といろいろと考えてしまいます。
 私も大学で自然科学の研究をしていたのでいわゆる「素人」から寄せられる情報が研究のノイズになることもあれば非常に役立つこともあるという二面性はわかるのですが…。

 トドを発見したのは漁港の港内。
 海獣が豊富な土地なのでしょう。

2007年2月20日作成

  
  
  
  
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