私が産まれた新潟県は枝豆王国。お盆が過ぎると枝豆が最盛期を迎えます。新潟県民の枝豆好き話はいろいろなサイトで紹介されたり、検証されたりしているので、ここでは書きませんが、私もこの季節になるとおいしい枝豆を食べたくなります。(下の方に新潟の我が家の枝豆状況も紹介しておきます。)
しかし、現在住む関東地方において、安価に安定的に、満足できる美味しい枝豆を入手するのはかなり難しい。いやスーパーマーケットでも枝豆自体は売っているのですが、関東で売っている枝豆は、枝豆の美味しさが実力が正しく伝わらないのではと危惧するレベルの物もあり、満足できる枝豆はなかなかないのです。期待を込めて、買って帰り、家で茹でて食べては「うーん、、、」となるのを繰り返す日々。
そもそも関東近郊産の豆がいまいちなのか、流通に問題があるのか、、、。枝豆は”茹でる湯を沸かしてから畑に収穫にし行け”と言われているほどですから、流通も重要な要素なはず。
新潟ではないので、ハイレベルなものではなく、そこそこ満足できるもので構わないのですが、そのレベルの物にもなかなかぶち当たらない。
と、枝豆難民状態だったのですが、満足できる枝豆を比較的安価に安定的に購入できる場所を、ようやく見るけることができました。
イトーヨーカドーで売っているセブンファームの茶豆(新潟県十日町地区の柳さんが作るやつ)は段違いで抜群に美味しい枝豆だった
結論から書きますが、私が満足したの枝豆は見出しにもあるイトーヨーカドーで売っているセブンファームの枝豆の中でも新潟県十日町地区の柳恵一さんが作る茶豆です。仕事帰りにひょいと買って食べるには十分満足できるレベル。
こんなパッケージのやつ。柳さんの顔イラストがついているけどシンプルな包装です。2022年のシーズンは一袋398円です。周りに298円で関東近県や東北各県産があるかもしれませんが、100円差程度なら、断然に柳さんの枝豆を推します。
この柳さんの枝豆は本当に美味しい。新潟県産で、私自身新潟生まれ新潟ひいきという点は否定しませんが、この枝豆は甘みと旨み、コクが他の枝豆に比して段違いです。いや、本当に。。。
なおセブンファームの枝豆は柳さん以外にも複数の生産者の枝豆があります。柳さん以外の生産者の方には申し訳ないのですが、満足度がぶっちぎりなのが柳さんの枝豆になります。
おそらく新潟の黒崎茶豆とかの産地で、採れたての枝豆と比べたら、関東に運んでスーパーに並んでいるハンデもあり、厳しい点はあると思いますが、関東の普通のスーパーマーケットで手に入るという点が高評価。柳さんの枝豆も現地で食べたらもっと美味しいと思いますし。
あまりにも柳さんの枝豆がおいしいので、柳さんをネットで調べたらこんな記事も。枝豆作りで高い評価を受けている方でした。
「広がる甘みとコク」妻有茶豆が全国最高賞 十日町・苗場高原生産組合
おいしい枝豆の全国コンテストで最高賞を受賞した苗場高原生産組合の「妻有茶豆」と柳恵一代表=十日町市東田沢の同組合
https://www.niigata-nippo.co.jp/articles/-/97838
納得です。
このような本当においしい豆でこそ、枝豆の真価・実力を感じられると思いますが、枝豆というと、塩っ辛い台湾産の冷凍品くらいしか食べたことが無い方がいらっしゃるかもしれません。枝豆は旬の生豆を、家で茹でて、食べるものと冷凍されているものは全く違います。セブンファームの柳さんの豆を、ぜひお試しください。(ステマでもないですし、セブン&アイホールディングスから一円も貰ってません!)
ついでに我が家の茹で方、食べ方も以下で紹介しておきます。超簡単ですからぜひぜひ。
新潟出身の私の枝豆の茹で方
新潟生まれで、大学に入るまで新潟で育ち、祖母・母から仕込まれた私の枝豆の茹で方を紹介します。新潟は枝豆の消費量が多いので、いちいち手間を掛けませんし、簡単な茹で方です。
①生豆をざるに開けてざっと洗う。
②大きめ鍋に湯を沸騰させて、一気に①で洗った生豆を投入し、強火をキープ。お湯に塩を入れる方もいますが、これは好みですね。私は茹でる水に塩は入れなかったり、入れても1リットルの水に小さじ山盛り1くらいで、いわゆるレシピ本に載っているような茹で方に比べてかなり少なめ。
③熱湯に生豆を入れると、サヤが鮮やかな緑に色になります。豆が浮かび上がって、サヤの中にお湯が入り、枝豆がぷしゅぷしゅ言い出したら頃合い。鍋の大きさと投入する豆の量にも寄りますが、茹で時間は3~4分くらい(私はかなり固めが好み)。一つ二つ試食してOKそうなら湯から上げ、ざるにザバーっと開けます。
④ざるに豆をあげて、塩を少々振りかけて、全体を混ぜ、塩をなじませます。そのあとは豆を冷やして出来上がり。冷やすといっても水にぶち込むのはNG。昔ながらの方法ならうちわで扇ぎます。私は扇風機の前に枝豆を置いて楽するパターンが多いです。風がある日はベランダに置いて自然冷却にすることも。
茹で上がった枝豆。↑は柳さんの枝豆2袋分です。おいしい枝豆なら一食でこのくらいは食べきります。
枝豆のサヤの端を切り落とすのは、個人的にはNG(新潟の我が家ではやらない)
枝豆の茹で方でずっと気になっていたことがあります。枝豆の茹で方のレシピをインターネットで検索すると、結構な頻度で「茹でる前にサヤの両端を切り落とす」となっていますが、個人的にはこれはNG。↓みたいなやつですね。
このサヤの両端落としですが、新潟の我が家では母も祖母もこの作業はやっていません。理由は以下の2つあたりかと思います。
①新潟では単純に食べる量が多いので、いちいちサヤの両端落としをやっている時間がない。
②このサヤを切り落とす理由として、「塩を枝豆にいきわたらせるため」としているサイトを多く見るのですが、私はおいしい枝豆は甘みや旨みが強いので、塩味を強くする必要はないと思っております。また塩は鍋に入れる&茹で上がりに好みの量を振りかけるで十分効かせることができます。個人の好みもあると思いますが。
③うまい枝豆なら、サヤの端を落さない方が美味しい。
私自身も、物は試しで、レシピ通りサヤの両端を切り落として枝豆を茹でたことがあります。確かに塩味は濃くなりましたが、茹でるときに熱湯が多く入ってったのか、水っぽくて気が抜けた枝豆のように感じました。(私の切り方がまずかった可能性もあり、個人的感想です。)
それ以来、一個一個サヤの端を切るというめんどくさい作業の割に得るもの無く、、、ということで、私はサヤの端っこ切り落としはやっていません。
ちなみにJA全農にいがたのサイトの「新潟のえだまめ」に「にいがた流 枝豆のゆで方」というのが紹介されているのですが、ここにもサヤの端切り落としの工程はありません。
香り高く甘みや旨みの強い枝豆は、塩に頼らなくても美味しいですし、おそらくそれと対極的な枝豆になるほどごまかしもかね塩の効きを強くする、そのためにさやの端を切り落としを推奨されるのかなと推測します。
極端な例ですが、香りも旨みも飛びがちな冷凍品の枝豆はとても塩が効いています。ネットのレシピも、作り手がどのような枝豆を使うかわからないので、”安全寄り”に塩を強めに効かすレシピにしているのではないかと推測します。
茹でるときのお湯に入れる塩も、ネットのレシピの標準量より少なめで良いと思う
もうひとつネットの枝豆茹で方レシピで気になっている点。ネットの枝豆茹でレシピでは”1リットルの水に40gの食塩を入れて(=4%食塩水)茹でる”となっているものが多いのです。
1リットルに40gの食塩。40gというのは、大さじ3杯弱といったところ。サヤの切り落としの塩を効かせる事情にも似ていますが、私の感覚では「塩多すぎ」です。この場合は茹で上がった後に塩を掛けないのかな?
先述のJA全農にいがたのサイトの「新潟のえだまめ」に「にいがた流 枝豆のゆで方」だと水1リットルに、塩が10~15gとなっていますので、ネットでよく見るレシピの1/3~1/4程度の塩濃度。ただし、茹で上がりに「お好みで塩」となっています。私もJA全農新潟のレシピ感覚に近く、上に私の茹で方を紹介したとおり、茹でるお湯に、塩は微量or塩無しで、ゆで上げ後に振りかける塩で塩分を調整でします。
新潟の我が実家の枝豆事情を紹介
我が実家では、枝豆は自家調達。畑にはこんな具合で、たくさん植えまくっています。
我が家の枝豆は市場に向けて出荷していないので、↑は初夏~秋にかけて、全て自家消費されます。植えている品種も何種かあり、上で紹介したセブンファームの柳さんの枝豆と同じ茶豆もあります。
先述のJA全農にいがたのサイトの「新潟のえだまめ」の「新潟県民と枝豆のヒミツ」に以下のような記載があります。
新潟県は日本随一の“枝豆県”で、作付面積は実に全国1位!
しかし出荷量は全国で7位…とは不思議です。
※令和2年度 農林水産省 野菜生産出荷統計よりそれは、ひとえに新潟の枝豆があまりに美味しいから。
https://www.zennoh.or.jp/nt/edamame/
家族、親戚、知人の間でかなりの量を消費してしまうのです。
我が身を振り返っても、こちらのサイトの↑記述は実に納得できるものです。我が家の場合、完全自家消費なので、そもそも枝豆の作付面積にすらカウントされていないような気がしますが、きっと我が家のような家が新潟にいっぱいあるので、作付面積1位だけど出荷量が少ない現象になっているのでしょうね。そんな中、県外に向けて出荷される柳さんの豆は新潟県産枝豆として希少なのかもしれません。
この文を打っているうちの食べたくなってきたので、文を打つのはこのくらいにして、アップ作業をとっとと終えて、ビールと柳さんの枝豆を堪能しようと思います!
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