先々週末、慌しく徳島と新潟に行く用事があり、一晩東京に泊まりました。時間があったので東京駅の近くの八重洲ブックセンターに立ち寄りました。さすがに大きな本屋で生き物系の本の蔵書は目を見張るものがありました。送料もかからずにこの日本の外れでもマウスひとつで本を注文できる世の中ですが、やっぱりいろんな本を手にとってずらっと眺められるものは良いものでした。久しぶりに大きな本屋の面白さを感じました。
目に入った本で買ったものが、本日の日記のタイトルのこの本。
ナショナルジオグラフィック2004年3月号。こういったバックナンバーを揃えているのもさすがです。
カナダのアザラシ猟について、反対側からも賛成側(猟師側)からも光を当てた特集を組んでいる本です。アザラシ猟をめぐるこれまでのレビューやカナダ政府担当官の捕獲許容量の出し方などにも触れています。
この雑誌が出て7年が経っているので、微妙な数字は現在とは異なるかもしれませんが、アザラシ猟に何か意見を言う方は一読の価値はあると思います。(賛成であれ、反対であれ)
本書を読んでも、私は以前からこのブログで書いているような、アザラシは持続可能な利用を図るべき生物資源のひとつだということ、アザラシを絶滅に追いやる可能性が無い限り猟などの利用を認めても良いのではないかということ、少なくとも異国から事情が良くわからない人が感情的にアザラシ猟に対して意見を言ってもしょうがないのではないか、という意見は変わらず、むしろより強く思えるようになりました。
とはいえ本書のラスト近くに「アザラシ猟は再生可能な資源を正当に利用しているだけとする立場と、タテゴトアザラシはクジラとイルカと同じく一切殺すべきではないと主張する立場のとの間には、いまだに激しい対立がある」とある通り、一筋縄ではいかないのでしょうね。。。
アザラシ猟については当ブログでもここやここなどで触れていますので興味のある方はごらんいただけたら幸いです。