楽しい時間はあっという間、本日のダイビングが八重山ダイビング最終日で西表最終日。今日の夕方には石垣島に戻ります。
昨日は仲の御神島に行ったり、カツオドリを眺めたり、夜の海に潜ったりと盛りだくさんで、宿に戻る時間も遅く、体も疲れきっているはずなのですが、どうして旅行に出ると頭がスッキリと冴えて、朝早く目が覚めてしまうのでしょう。
この日も薄明かるくなり始める時間に目が覚めたので、物音を立てないように宿を抜け出ます。
外に出たら、雲の少ない夜明けの空。今日も良い天気になりそう。東の空が白んでいるので、太陽が上ってくる海の方に行ってみます。風は全く無く無風、海の上は波が立たずベタ凪ぎも良いところ。雲はやがて顔を出す太陽を反射し夜明け前特有の穏やかな金色で、それを海が反射しています。このような荘厳な夜明けを見るのは富士山以来かもしれません。
毎日夜明けは来ているのにもったいない話です。横浜にいると夜明けが来ないならいつまでも寝ていられて良いな、と思って暮らしているのですが。
手前の島は鳩間島。直ぐに手が届きそう。雲が立っている奥の島は石垣島ですね。この南の島の海がこんなに穏やかなのは珍しい。
堤防の上を散歩する父、娘、息子。話を聞いていると地元の子ではなく旅行者のようです。こんな朝を迎えたことは素敵な冒険の思い出になるでしょうね。
私も満足して宿に戻ります。
さて、この日のダイビングの行き先は二択です。一つは昨日と同じく仲の御神島に行くか、もう一つは一昨日と似たパターンで西表の近場で潜るか。好きな方を選んで良いとのこと。うーーん、迷いますが、仲の御神島は面白かったけど、海の中は私のダイビングの嗜好とはちょっと違ったし、一日で海況がダイナミックに変わるとも思えず、一方、今日の近場船は一昨日とは違うポイントに行くようで、ちょっと気分も変わりそうです。最終日なのでのんびり近くできれいなサンゴを見るとかでもいいかな、、と思います。
ということで、本日は、西表島周囲で綺麗なサンゴ中心のポイントに行く船に乗り込みます。
お、行く手に虹が出ています。今日は朝陽もきれいだったし、そして空も晴れ、海はベタ凪ぎでも掛かるし自分が聖人になったかのよう(^^)
船は西表の西側を回りこみ、島の南側へ。
本日一本目は西表の南側の鹿の川湾にて。ここのポイントのシンボルである富士山型のアザミサンゴを見ます。このアザミサンゴは私も何かの雑誌か図鑑で見たことがある有名人!こんなところにいたのか、、、とちょっと感動します。
サンゴだけを撮るとスケール感が伝わりにくいですね。人間を入れて撮影するとこんな具合。
なかなか立派なアザミサンゴです。
鹿の川ではマンタも見られるポイントということで、マンタが出てきそうなところで待機していたら。今日のいろんなものとの遭遇率は聖人のような豪運をもっているのか、ちゃんとマンタがやってきました。ここでのマンタは遠かったのと濁りが強かったので、写真を撮りませんでしたが。石垣でマンタを見ると贅沢になるものです。
海から上がって船が少し移動。
二本目と三本目のダイビングは西表最南西部の崎山湾です。
ちょっと深いところでも圧倒的な生物量。赤い魚はサンゴ礁のカラフルな色彩が似合うハナゴイの仲間。
チョウチョウウオは黄色で目立つのですがどうも頭に入ってこない魚のカテゴリー。種類も多いし、覚えたら面白いんだろうなぁ、と思うのですが・・・。改めて思うと、私が惹かれる魚のカテゴリではないのだろうなと思います。そんな中、このシチセンチョウチョウウオだけは覚えました。
テーブルサンゴと枝状のサンゴが入り混じる海です。
写真の青が濃い、つまりそこそこ深いところの水深になるのですが、深くてもこれだけのサンゴがいるのは、さすが西表。
クマノミの仲間のセジロクマノミ。クマノミ・ハマクマノミ・カクレクマノミはたくさん見てきましたがセジロクマノミは初めて見たかも。。。
独特な造形で海底から直立するパラオハマサンゴ。ちょっと濁っていたけど迫力があります。こいつは近づいても遠くから眺めても面白い形で飽きません。
残念ながら西表のダイビングも終わりの時間が近づいてきました。
最後のポイントは八重山ダイビングの真髄らしい美しいサンゴポイントでした。
極太で色の濃い枝状ミドリイシが海底一面に。
光が射し込み、同じ枝状のミドリイシでも微妙に色が違うものがモサモサと。その上を瑠璃色のデバスズメダイの群れが飛んでいくよう。
眺めているだけで泣きそうになります。繰り返しますがこの日がダイビング最終日。ダイビングが終わって水から上がったら、陸には嫌な現実も混ざった世界が待っていますが、またここの水の中にくればこんな風景が見られると思うと地上でもうちょっとがんばってこようとちょっとしんみりした気分になります。
今回の旅行は石垣島3日間、そのあと西表島3日間で、毎日3本、計18本潜りました。始まる前は体力が持つか、好奇心が磨耗して飽きてしまって消化するようなダイビングになってしまわないかなと心配していたのですが、体力も好奇心もまだまだ潜り足りないくらいです。腹八分目で、また来ようと思えるくらいがちょうど良いのかもしれません。
水の上に出た後は帰港。その後ちゃちゃっと道具を洗って、精算して、西表島上原港から石垣島石垣港へ。明日はいよいよ八重山とお別れです。
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