西表島ダイビングの二日目。今日はいよいよ念願の仲の御神島へと向かいたいのですが、作日書いたとおりこの島に行くには気候条件、他の参加者の希望が揃いつつ、自身のダイビングスキルも問題無いとお店側の判断を得る必要があります。
気候は相変わらず安定しており、風は弱く海は凪いでおりますし、上空も晴れで申し分ない様子。他の参加者についても仲の御神島は人気スポットであり、希望者多数で問題なし。最後の関門の自分のスキルですが、こればっかりは作日のダイビングに同行していたスタッフさんの判断によります。
今回利用したショップではその日の朝にお客さんが乗る配船表が貼り出されます。配船表は一つは仲の御神島行きの船に乗るお客さんの名前がもう一個は西表の近場のお客さんの名前が記載されています。
自分の名前はどっちにあるかなぁ、、、と、大学の合格発表以来だぞ、こんな気分は。。。
そして仲の御神島行きの配船表に名前あるのを確認してほっとします。今日は長年行きたかった仲の御神島でダイビングです!
仲の御神島島はここ。西表島の南端から南西に15kmほど行った無人島です。
天気も良いし未知のポイントに行くのでテンションは上がります。西表島の西側を廻って南に行くとやがて仲の御神島が見えてきます。
さて↑の写真はダイビングで水中撮影用のカメラのG12(購入はもう5年前にもなるのか。。。)で仲の御神島を撮ったものです。こいつはコンパクトなデジタルカメラなのでこの程度の写真ですが、本日は一眼レフと望遠レンズをダイビング船に持ちこんでおります。普段は潮気満載のダイビング船に一眼は持ってこないのですが、今回の目的地は”海鳥の楽園”の仲の御神島です。これは一眼レフを持って来ざるを得ません。双眼鏡も持ってきております。使ってこその道具たち、、、潮気でカメラやレンズぶっ壊れたとしても後悔しない、、、はず。
本日の仲の御神島行きは、この島にいる珍しい海鳥を眺めるのも大きな目的なのです。移動中・休憩時間中は他のお客さんやスタッフさんの邪魔にならない限り、一眼レフと望遠レンズを振ろうと思います。
さて仲の御神島が近づいてくると、そんな海鳥たちが船からも見られるようになりました。仲の御神島の海域に入っていることを感じます。
体が大きくて、黒と白のツートン、嘴の白さが目立って真っ先に目に入ってくるのは、南方系の鳥であるカツオドリ。
wikipediaの項目にもあるとおり、仲の御神島はこのカツオドリの繁殖地で島全体が天然記念物に指定され(そのため島本体への上陸は禁止されています)、仲の御神島とカツオドリの間は重要なリンクがあります。
カツオドリの写真を撮ったりして遊んでいるうちに、仲の御神島にたどり着きました。岩だらけで、断崖が海に落ち込んでいるなかなかの面構えの島です。
望遠レンズで覗くと島の至る所でカツオドリたちがが休んだり歩いたりしているようです。
これはなかなか全く面白そうなところにやってきました、、、が、今回はダイビング船に乗り込みダイビングをしにきていますし、ダイビングの他のお客さんやスタッフさんに迷惑を掛けるわけには行きませんから、鳥見用のカメラと双眼鏡はしまって、ダイビングの用意に取り掛かります。
さて仲の御神島の一本目は島の東側のポイント。船の上から眺めただけでも潮の流れが速そうな海です。さすがにスキル制限が掛かっている海で、これまでのぬるいダイビングとは違いそう。
本日の仲の御神島船はお客さんを3班に分けています。1班は仲の御神島経験を持っている方も多そうで、スキル・体力も最も高そうな精鋭チーム。体力がありそうな男性単独客が中心で(夫婦・カップルさんもいたけど、、、)船の上でも腕組みをして目を瞑り、静かに潜る瞬間を待っているようなストイックな雰囲気。2班目が台湾の団体チーム。台湾人のガイド兼通訳さんさんが付いて日本人客とは別メニューな感じです。仲の御神島は初めてのようですがみんな1000本以上の経験がある猛者ぞろいとのこと。3班目私が配属された一番易しめなチーム。仲の御神島初参加の我々夫婦や女性の単独参加さんもいらっしゃいます。
ポイント説明によると海底は水深50-60m。なので底は見えません。底から40~50mの根が切り立っており、その根のてっ辺にしがみついて魚を見るとのこと。そして根の天辺まで船からロープを張るのでロープにつかまって潜行し、潜行中、つまり根に付くまでは安全のためカメラの操作禁止との注意が申し渡されます。
1班→2班→3班の順に入ります。私の番が来てロープにつかまって潜行です。ロープがあるので潜りやすいですが、なるほどさすがに流れが凄まじい。。。ロープを手繰って降りていきますが、ダイバーが元気よく泳ぐ鯉のぼりのように横になったままつながって潜行して行っているのが見えます。手を離したらぴゅーっと流されちゃうんでしょうね。
根の屋上に着底します。着底しても流れは容赦なく、周りを見るとフックを岩の裂け目に引っ掛け、ロープをBCと結んでいる人多数。なるほど、これがカレントフックと呼ばれるやつか、、、。パラオで使われると聞いたことがありますが、こういう風に使うのね。といっても私はフックは持っていないし、グローブもつけない派なので素手で岩にしがみつきます。何とかなりますが、サンゴに刺されますし、しがみつかれた岩にいる海の生き物にも迷惑だと思いますので、これはあまりお勧めできません。。。
海の中はこんな具合↑
例えて言うなら海底から40mくらいの根が生えていてその天辺の縁にみんなで並んでしがみついているような状態。根の屋上も端に行くほど流れは強く、中心部は比較的流れは穏やか。なので、縁から顔を出すのに疲れたら、ちょっと内側に引っ込んで休んで、、、の繰り返し。
根の縁から顔を出すと凄まじい海流。わずか数十cmくらい違うだけで流れの具合が違うようのを実感します。それでも根の下のほうにはイソマグロが悠然と泳いでいました。
なお海流が激しく、落ち着いて写真は撮れません。私の場合、片手は常に根のどこかを掴んでいないといけないし、カメラに当たる海流も強く、カメラも安定しないですし。それでも根の縁から顔を出して、イソマグロを撮っては、顔を引っ込めてちょっと休んでの繰り返し。
イソマグロは大きくて優美な魚です。この日は10~20匹くらいが根の回りをウロウロしていたようです。
ふと横を見ると↓のような感じ。
この写真、カメラの水平に注意して撮影したのですが、ダイバーが吐いた空気が、横に流れていっているのがよくわかると思います。吐いたそばから空気が海流に流されちゃうんですね。
お、イソマグロ、、、。力の強いやつが群れの前にいるとのこと。こんな激流の中で悠々と泳いでいます。そりゃ身が締まって美味しいはずです。海流を体感するとマグロやカツオを食べるときのありがたさも変わってきます。
しかし段々魚には飽きてきます。背景が単調ですし、それほど魚が近くに来るわけでもないですし。。。
この単調なブルーの海の感じはこれまでの西表や石垣のダイビングより、やはり大物狙いの与那国のハンマーヘッドのポイントに近く思いました。
やはり激流のダイビングは体力の消耗が激しいのか海底に滞在は30分くらいで浮上開始。入ったときと同じく熟練チームから、順に上がっていきます。海流が激しいので大して泳いでないのに疲れました。
この海流は一見の価値ありですが、もともと大物狙い志向が強くなく、サンゴやそこに暮らす小魚やエビが好きな私は若干退屈してしまいましたが、でもこのダ イビングポイントの真髄は見ていないんだろうなあ、、、と思います。ここはジンベエが見られたこともあるようですし、それは無理としてもナポレオンやバラ クーダも見られれるかも、と言われたらやっぱり行きたい。。。
浮上後、二本目のダイビングまで移動&休憩となるのでしばらく海鳥をじっくり見ることにします。
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