もうすぐ単身赴任生活が始まります。これに備えて揃える炊事道具。
小さい鍋は先回のエントリで紹介したとおり、アウトドア用を使い回そうと思いますが、野郎の単独生活の頻出料理である”炒めもん”を作る道具は持ち合わせていませんので、購入せねばなりません。
しかし、単身赴任のために、現在の我が家にあるようなフライパンと似たような物を買っても、単身生活終了時の数年後には不要になるのは目に見えているので、単純なフライパンの買い増しは気乗りしません。
、、、何か良い手はないか考え、閃きました!我が家にない調理道具で、炒め物はもちろん、揚げ物、煮物、蒸し物も出来る最強の調理道具があるじゃないか、と。。。
その調理道具こそ、中華鍋。まぁ、この閃きには最近嵌まっている漫画の”鉄鍋のジャン”の影響が多分にあるのですが。。。
中華料理は日本人にも馴染み深く、揚げ物、蒸し物、炒め物、、すべてあの中華鍋とお玉でできるようなイメージすらあります。それに私の赴任先に持っていく鍋は先回のエントリーで紹介したアウトドア用のもの。これらはあまり大きな物ではないので、フライパンより底が深めの中華鍋なら煮物やらカレーやらにも使えそうで、我ながら良い発想だと思うのです。
そして中華鍋を買うなら、中華料理屋さんで見かける持ち手も鉄でできている真っ黒で伝統的なスタイルの中華鍋を手に入れたい。最近の中華鍋には軽量のチタン製や焦げ付かないダイヤモンドコーティングのものもあるようですが、男の一人暮らしとしてはやはり重くて黒くてどうしようもない鉄製を手にしたい。
そこで気に入る中華鍋を探しに旅に出ることにしました。向かった先は中国・香港。ちょうどLCCの安い切符が手に入ったのと、妻が海外にも行きたかったので手軽かな~~っと。
このネオンとむちゃくちゃな過密建設のマンションが、”ザ・香港”ってな感じです。中華の本場に来ればイカす中華鍋があるに違いない。
安宿と怪しい両替所と「シャチョーサン、ニセモノアルヨー」と声を掛けてくる怪しいアジア人が屯するバックパッカーのメッカ”重慶大厦(重慶マンション)”の辺りは外国に来た感があります。
重慶マンションはともかく、中華鍋を探して街中へ出ます。
お、屋台の生肉屋さんがあります。
豚足から牛タン、心臓等々、丸のままでどーんと売られています。さすが机以外の四足は全て食うといわれる中国人。
こちらは野菜・果実の屋台。種類が豊富!
魚の屋台。下のモノはウナギかな?なんでしょうね。右上のベロベロはマテ貝かな?
中国の豆腐屋さんの屋台です。パックに入れず水を張ったバットにそのまま豆腐が沈んでいました。こうやって売ったほうがパックに入れるより旨そうに見えます。
カモの丸焼き。ちゃんと丸のままというのが分かるような状態で店頭で売っていました。旨そう・・・。
食べ物ばかりじゃなくて、中華鍋はどうなったか、ですが、”香港の合羽橋”ともいえる厨房道具屋さんがずらっと連なる”上海街”へ行って参りました。中華料理の多様性が現れるようにたくさんの調理道具が売られていました。しかし、驚くことにあの鉄で出来ている無骨な黒い伝統的な形態の中華鍋が本当に少ないのです。。。これはちょっと意外でした。替わりに炒め物用の調理器具として売られているのは、日本製やドイツ製といったことを売りにしているテフロン加工とかダイヤモンド塗装をしたような、いかにもなフライパンが中心なのでした。日本のホームセンターと変わらないような品揃えです。数少ない伝統的スタイルの中華鍋も無いことはないけど、売られている商品はさびが浮き出ていたり、持ち手の溶接が甘そうなものが多く、日本にわざわざ持って帰る気にはならないようなものばかり。。。
中国の経済成長は目覚ましいですが、厨房器具まで自国の伝統的なスタイルを捨てて外国に被れなくても良いじゃないかと思います。googleの画像検索で”上海街 中華鍋 香港”で検索した結果を見ても中華鍋が少なそうなことは一目瞭然。一応、上海街はGoogleのストリートビューで見るとこんなところです↓
ゲートに包丁が掲げられていたり、路の脇も厨房道具屋さんが写っているのですけどね。
気に入った中華鍋を見つけられなかったので、「無理に買う必要もないか」と思い、上海街を後にします。
上海街の近くはなかなか中国くさい半店舗・半屋台のような飲食店が並んでいる素敵な街です。腹が減ったのでなんか食っていこうと思います。汚い地元向けっぽい店でも客の入りに濃淡はあります。地元客が多く、店の8割くらいが埋まっているのがきっと旨い店なのです。そんな観点ではいった”四季煲仔飯”。煲仔飯というのは土鍋で作る香港の釜飯で、香港の”ソウルフード”とのこと。
うまーい!この土鍋の風情も良い。中華鍋を買えなかった虚しさを埋めてくれるようです。
他の香港の話はまたの機会にするとして、結局、香港ではこれぞ!という中華鍋に出会えなかったので、中華鍋は帰国後に日本で探すことにしました。
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