5月も半ばを過ぎて、私が産まれた田舎では田植えの頃。今年は新型コロナウィルスのおかげで残念ながら手伝いに行けませんが、田植えのために水を張った田んぼではアマガエルたちが夜になると良い勢いで鳴く季節。
カエルの声を聴きながら5月の爽やかな空気の中、一杯やりたいものです。また酒を飲んだ後、夜に布団に潜り込んでも聞こえてくるカエルたちの声は、子供のころの遊び疲れて、楽しくて、寝入った頃の感覚を呼び起こしてくれて何とも言えない気分になるのですが、今年は残念。仕方ないのでyoutubeでカエルの声を聴きながらこのブログを打っております。
youtubeにはカエルの声の動画はたくさんアップされているのですが、こちらの動画が我が田舎の田んぼの様子に一番近いのです。我が田舎の田んぼは数匹のアマガエルが鳴きかわすとかそんな上品なものではなく、近くの田んぼから遠くの田んぼにいる無数のカエルたちが圧倒的な数をで鳴きまくるという環境。都会育ちの甥たちは稲刈りのころに祖母さんの家に行き「夜の田んぼが怖い」というくらいの音。そういった意味ではこちらの動画の声がイメージに近いのです(が、まだまだ物足りません)。私にとっては馴れた懐かしい音ですが、聞きなれない人にとってはやかましいですし、落ち着かないのかも。
さて、カエルの声を聴きながら、ブログの更新です。
新型コロナウィルスの影響で外出自粛期間中だからこそ、旅本を読んで次の旅に思いを馳せています。
先回は京都の旅本を紹介しましたが、今回は奈良。JR東海のキャンペーン「うましうるわし奈良」の10年をまとめた本です。
タイトルもそのまんま。
京都の「そうだ 京都、行こう」キャンペーンに比べて、若干マイナー感もあり。
奈良市内も良いですが、個人的に惹かれるのはこちらのお寺。
法隆寺。キャッチコピーは「遠い昔の日本を見ている」。飛鳥時代の建築ですからね。建てられた1000年後が徳川家康の頃で、その400年後が今。途方もありません。
最近、訪問したのは2018年4月。法隆寺にとっては1400回目以上の春の頃。
新緑の淡い緑と年月が経った伽藍が調和して、新緑越しに五重塔や金堂が見るのも素敵でした。
法隆寺は最上級の歴史の建造物。なのでこの日も修学旅行の子供たちがたくさん来ていました。
金堂・五重塔の辺り。全国各地から修学旅行生が訪れます。日本の未来を担う若人に日本で最も古い建造物を見てもらう。
子どもたちは騒々しい。誤解を恐れず、中学の修学旅行先が「京都・奈良」だった私の経験から言えば、当の修学旅行生の本人たちは何も見てはいないと思いますが(中学の修学旅行の次に私が法隆寺を含む奈良地域を訪れたのは20代の終わりの頃。東大寺はかすかに覚えていましたが、法隆寺はきれいさっぱり記憶にないかった)、あの騒々しい旅行にはそれはそれで何かの価値があるようにも思います。寺に何があったかは覚えていませんが、修学旅行自体はいろいろ思い出にもあり、そしてもう二度とあのような旅行はできないのですから。
そう思うと、騒々しい子供たちの間に釈迦如来像や救世観音像を眺めるのも悪くありません。日本各地からやってくる彼らの素直な感想にも笑うことができます。
修学旅行の生徒たちを眺めていると、20年くらい前の自分に重なります。
あの頃に戻りたいような戻りたくないような複雑な気分。なぜかわかりませんが、この法隆寺ほど修学旅行が似合って、修学旅行生が点景になるスポットも無いように思います。
法隆寺の価値は歴史や宗教のポイントが第一ですが、典型的な日本の教育を受けた人なら誰もが通る修学旅行の頃に心が飛んでいくという現代風俗的な価値というのもあるようにも思いますし。これは修学旅行を経験した日本人特有の感情かもしれません。
新型コロナウィルスの影響で、修学旅行も延期やキャンセルが出ていると思われます。できるだけ多くの子供たちの修学旅行が再開されますように。。。
コメント