早春道東旅行の2日目の締めくくりは流氷の海に落ちる夕日!
これまでの旅の記録はこちら。
流氷の上は白、その陰は深い水色から青色、夕日が当たる水面は赤紫、当たらない海面は藍色、、と文字にしてもそこに分類されないいろいろなものがあります。
写真に残る視覚は(残しきれていない 色もたくさんありますが)とても賑やかですが、日暮れの流氷の海は全く音がしない静寂な世界でした。
暮色の流氷上を飛ぶオオワシ。
流氷の上にはオオワシ・オジロワシがこんな具合にヒョコヒョコ止まっているのが見えます。一晩中氷の上で止まって過ごすのかな。
これまでの流氷遍歴を振り返ってみると、流氷を眺めるのは網走や紋別で見ることが多かったのですが、これらは北海道の北東の港町で、大雑把に言えば東側が海で西側が陸、つまり海から陽が昇り、陸に沈む(内地で言えば太平洋側と同じ方向)。
なのですが、今日は太陽が沈む流氷の海を見ています。
流氷に覆われる北海道の北東側(普通の地図で言えば右上側)の海岸線(稚内から網走)にかけてのラインが斜里辺りから北西に反りあがってくる位置にあるのがウトロ。
ここでは山側から日が昇って、海に日が沈む。これは私が育った日本海側の新潟や札幌の感覚です。”海には日が沈む感覚”は身に染み付いたものがあり、実際、海に沈む夕日を見ると心を揺さぶるものがありました。それが荘厳な流氷の海。来てよかったと思いました。
流氷に泊まる海ワシたち
夕日を眺めていたおかげで、ウトロの宿に落ち着いたのはすっかり暗くなってから。この日も友人と宴を開催し、したたかに飲みます。
翌日もそれなりに早朝からのアクティビティを予定しており、宿の出発時刻は6:30。昨日も夜明け前から行動をしていたなかなかのハード旅行。
しかし、私は流氷の海を目の前にして、陽が昇ってくるのに寝ているのはもったいない、、、ということで、4:30に起きて、手早く防寒装備を着込み、カメラと三脚と双眼鏡だけを持って夜明け前の海に繰り出すことに。
ひょっとしたら何か面白いものが見られるかもしれません。
ウトロの街は当然まだ眠っており、気温が最も下がる早朝の海岸に出てくるアホは私くらい。海岸には今日も流氷が接岸しています。上空の雲も薄い様子で、良い天気になることでしょう。幸運に感謝します。
海岸沿いを移動しながら流氷の上に何かいないか見回ります。オオワシ・オジロワシは肉眼では芥子粒のような点程度にしか見えませんが、それでも相当の数が流氷の上に止まっているのが見えました。
せっかくですので三脚とカメラを出して眺めてみると、、、
オオワシの成長3羽と幼鳥1羽が一塊になって止まっていました。幼鳥は何か餌を食べているようです。
と、そこにカラスがやってきました。(早朝で高感度で撮影したためノイズがひどいですが、、、申し訳ありません。こういう写真を撮ってしまうと新しいカメラが欲しくなります。早朝のような光が厳しい条件だと、新しいカメラが有利だろうなぁ、、、と自分の腕を棚に上げて思ってしまいます。)
このカラス、何を思ったのかオオワシに向けて羽を広げて威嚇のような行動を始めました。カラスのほうが後からやってきて、そして体が何倍にもなるオオワシが複数がいる中、よくやるな。。。
オオワシも相手をするのかめんどくさいのか、カラスがうろうろしても当初は反応をしていなかったのですが、あまりにもうるさかったのか、幼鳥が向き直って氷の上からカラスを見下ろしました。
その途端、カラスは大人しくなって、しばらくしてどこかに飛んで行ってしまいました。幼鳥でもこの威圧感はさすがオオワシですが、一方でカラスは何をしたかったのか。。。
朝からオオワシとカラスの喧嘩、と言うほどもなく一方的にカラスが喧嘩を吹っかけて、オオワシの一にらみで去って行っただけのように見えましたが、なかなか面白いものを見られました。やっぱりワシはすごいな、、と思います。
さて、本日のアクティビティの一発目は流氷の海へ。その集合時間が近づいてきましたのでこの辺で宿に戻ります。
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