流氷の海に入ってアザラシの偉大さを体感する~2014年春の道東旅行⑥~

そのほかアザラシ関連の話旅・北海道

北海道旅行も3日目。残念ながらこの日の夜に関東に帰るのですが、それはそれ。まだまだ最終日も遊びます。これまでの旅の経過はこちら。

野生のアザラシを眺めていると流氷の上に乗っかっていたり、港の中に張った氷の上や真冬の海の岩場で平気な顔で寝ていたりということは日常の出来事。

そんな姿のアザラシたちを見眺めていると、「アザラシマニアとしては彼らの視線に立って流氷の海にも入って彼らの生活環境を体感してみなければ、、、」と思っていました。

なので、流氷の海でダイビングをやりたいのですが、ひとまず潜りは無しのアクテビティで様子見をすることにしました。

知床のウトロにはこの思いを叶えられる「流氷ウォーク」というアクティビティがあります。流氷の海は一見、流氷が隙間なく重なっているように見えても、どこに氷の割れ目があって海に落ちてしまうか分からないので、流氷の上を歩くことは絶対にやってはいけないものですが、「流氷ウォーク」では最初から海に落ちても良い装備をして、流氷の上に乗っかったり、流氷が浮いている海に入ります。

この季節のウトロに行くので、参加申し込みをしておきました。能書きはこのくらいにして「流氷ウォーク」の様子を紹介します。

流氷ウォークに参加。最初は練習

まずはインストラクターさんに教わりながらドライスーツを着込んで手袋を装着して流氷の海に落ちても良い恰好を準備をします。

幸いにもこの日のウトロ沿岸はびっしりと流氷に覆われていました。街の近くの港で海岸に下りて、水面が覗いている浅い海に入って、ドライスーツの具合や氷の海に慣れます。
その様子がこちら↓
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これは流氷の上ではなく、港内にゴロゴロしている氷ですが、既に非日常の体験感は大きく、参加者からは歓声が。私も思わずはしゃいでしまいました。
小さい氷に乗って、氷の浮力を感じたり、海面に浮かんでみたり。ドライスーツは、、、いつものダイビングで使うウェットスーツよりはるかに浮力を感じますし、海水の冷たさは全く感じません。

いよいよ流氷の海へ

一通り遊んだ後は、”ちゃんとした流氷”の上を歩くべく、港から沖に向かって歩いていきます。この日は沿岸にまで流氷が押し寄せてくれていたおかげで、港の防波堤外すぐのところに流氷が!
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写真にシミのようなものが写っていますが、これは序の口の海でカメラの防水ケースを海水に入れてしまったため、水滴がレンズ部分に付着しており、その影が写りこんだものになります。)

流氷はいろいろな大きさがあるのですが、この日は20畳くらいの大きさのものが平均サイズだったかな。厚さは70cm~1mくらい?案外大きいです。上に乗かっても沈んだり、バランスを崩して落ちそうになる気配はまったく無い。案外安定しているもんだなと思いました。

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↑写真のように、流氷同士が接しているところを伝って、流氷から流氷へ歩いて渡ることができます。流氷の上に乗っかって隣の流氷を押すと動きます。流氷は一枚の氷ではなく、氷がごろごろ敷き詰められて浮かんでいることを実感します。

流氷の海に浮かぶ

そして、流氷の上から海面に降りて、仰向けに寝て浮かびます。アザラシ、、、というよりラッコのような姿。
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寒さや冷たさはまったく無いです。少し周りの海水をなめてみますが、いつもの海水よりしょっぱくないように感じます。海水より塩分が薄い流氷に囲まれているせい、、、?本当に塩分濃度が低いのかも含め、よく分かりませんが・・・。

流氷の海から氷の上に上がるときにアザラシの偉大さを実感する

流氷の上から、海上に下りて浮かんで遊ぶのは楽なのですが、海に入ったら再び流氷の上に登らなくては帰れません。さて、流氷の上に登るにはどうすればよいでしょうか?

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流氷の海から氷の上を見上げたところ。

正解は、、、、腕の力だけで何とかするです。

↑写真では右手はカメラを持っていたので、左手が写っていますが、もちろん左手だけで流氷の上にまで体を持ち上げるの不可能です。

両手を流氷面の上に置いて体を持ち上げるのですが、これがなかなか大変。体の大部分は海の中で、しかも足は付かない場所なので、鉄棒の上に跳ね上がるように脚の力は使えないのです。それでもなんとか腕の力で体を持ち上げようとするのですが、体が海上から上に出れば出るほど、水の浮力の恩恵は無くなっていくので、腕への負担が大きくなります。さらに慣れないドライスーツを着て不自由な身ですし、手も分厚い防寒手袋のせいで自由に氷をつかめない。

結局私は、上半身の半分くらいを氷の上に出した後、体をひねって転がるように水から出ました。これは本当にしんどかった・・・。

アザラシと人間の差を身をもって感じます。アザラシはしっかりした前足の爪で氷をつかめますし、氷の上に上がるときも水の中から助走をつけるように強力な後足で推進力を得ながら泳いで、一気に氷の上に飛び跳ねるように陸上や氷上に出てきます。

アザラシの偉大さを感じることができるます。

そして流氷の海の危険さも。今回は専用のドライスーツに防寒手袋を着て、さらに何名ものスタッフさんがいるので、何かあっても助けてもらえると思いますが、普通の服で流氷の海に落ちたら、まず死んでしまうのでしょうね。。。身をもって体感しました。

流氷の海の中の生きものたち。クリオネもいた!

海から上がった後、海中をよく目を凝らして海中を見てみると小さな生き物たちがいるのがわかります。冷たい海でもいろいろな生き物がいるのですね。

これは妻が撮ったクラゲの一種。
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さらに目を凝らすと流氷の海で最も有名な生き物であるクリオネもいました。しかし写真を撮るのがとても難しい。クリオネは極小粒で、こちらは海水面に浮かんでいて撮影しようとしている。背景が遠近感の無い海中で、さらに流氷に覆われているせいで海の中は暗め。カメラもコンパクトデジタルカメラを防水ケースに入れているので、マニュアルでピントあわせが出来ない、、、といった条件で、いろいろ四苦八苦しているうちに、クリオネは流氷の海に流れていってしまいました。

一応↓写真の真ん中上部のぼんやりした赤っぽいのがクリオネなんですが・・・。もどかしくて水中マスクをつけて潜りたくなります。
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そうこうしていると、インストラクターさんがなんと素手を海に突っ込んで、クリオネを捕まえてペットボトルに入れて見せてくれました。さすがです。
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みんなでクリオネの撮影会をして、流氷ウォークは終了。ドライスーツを脱いで身軽な姿に戻ります。

流氷ウォークは期待していた以上に面白かったです。晴れていて天候にも恵まれました。流氷の海に入って流氷域に暮らすアザラシ気分を味わう、、というより、アザラシの身体能力の偉大さを実感できた体験でした。

つづいては陸のアクティビティです。続きはこちら↓

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