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北海道は狭い!東京発1泊2日でおたる水族館ととっかりセンターを余裕で堪能できるぞ

2022年は北海道に2度行って、野生アザラシが転がっているフィールドを周る旅が出来ましたが、この2回の旅で実感したのは、”北海道は狭い”、正確には”北海道は狭くなった”ということ。

今回は”北海度は広い”という一般的なイメージに挑戦したいと思います。

まずは本州に住むアザラシ野郎が「土日で北海道でアザラシを見てくるか!」となった時のモデルコースを用意しましたので、この検証をしたいと思います。

(モデルコース①)東京発1泊2日で”海獣王国・おたる水族館”と”聖地・とっかりセンター”を堪能するツアー

東京を出発し、新千歳空港を起点にして、アザラシファンになじみ深いおたる水族館と紋別市にあるオホーツクとっかりセンターを一泊二日で周るモデルコース。土日の週末にぷらっと行くようなイメージで行程はこんな具合。

新千歳空港を起点に日本海側からオホーツク海側に抜けてまた戻ってくるような行程です。一泊二日だと、北海道は広大なので移動に明け暮れる、、、と思いきや、東京発一泊二日あればおたる水族館もとっかりセンターも十分楽しめるくらいなのです

行程の中身を紹介しましょう。

1日目:羽田空港~新千歳空港~おたる水族館~紋別市泊

・羽田空港(7:30発)ー新千歳空港(9:00着)JAL503便
何はともあれまずは北海道へ。羽田空港→新千歳空港行きは、羽田発7:30の便に設定しました。羽田空港の新千歳行きの始発は6:15発なのですが、あまり朝早いのもしんどいので、このくらいの時間で。
気合の入っている方は始発の飛行機でどうぞ。もっとゆっくりしたい方は、羽田発9:30くらいの新千歳に11時くらいに着く便でも対応可能なはず。狭い北海道なので、ゆるゆる来ても大丈夫です。(同じくらいの時間に新千歳に着く大阪発や名古屋発の飛行機もあると思うので、西の国の人はそれでOKです。)

・新千歳空港(10:00発)ーおたる水族館(11:30着)
9:00に新千歳空港に着いたら、空港内のレンタカー屋さんへ。借りる手続きに時間がかかると思いますので、新千歳空港発は10:00。新千歳空港→おたる水族館はGoogleマップの標準コースで92.6㎞で1時間16分(Googleマップは検索するタイミングの道路混雑具合で多少時間が変化します)。余裕を見て11:30におたる水族館に着くことにします
お金に糸目をつけない方は、新千歳からはJRで小樽駅に向かって、小樽駅前でレンタカーを借りるのが最速なはず。新千歳空港のレンタカー屋さんは空港着後、周辺の営業所に送迎され、そこで車を借りるパターンも多いので。

・おたる水族館には閉館時間(17:00)まで滞在!(滞在時間5時間30分)
おたる水族館にどのくらい滞在するかですが、アザラシファンなら当然閉館までいたいですよね。おたる水族館の標準時の閉館時間は17:00。滞在時間は5時間超なので、一通りのことはできると思います。ライトな方は水族館を3時間くらいで切り上げ、小樽運河や裕次郎記念館に行くというのもありです。

みんな大好きおたる水族館のアザラシたち

・おたる水族館(17:00発)ー紋別市内のホテル(22:00着)
17:00におたる水族館を退館して、紋別へ向かって出発です。閉館後に無理なく紋別に行くことができる時代なのです。おたる水族館から紋別はGoogleマップだと314kmで4時間6分。平均時速は80㎞近く。

道中に軽く夕飯や休憩の時間を取ったりしても22時前後には紋別に着くことができる計算。ちょい遅めですが、まぁ人道的な時間帯でしょう。翌朝はかなりゆっくりめな出発時間でOKですし。

2日目:オホーツクとっかりセンター~新千歳空港~羽田空港

・紋別市内のホテル(9:45発)ーオホーツクとっかりセンター(10:00着)
オホーツクとっかりセンターは朝10:00オープンなので、朝はゆっくりでOKです。そんなに広くない紋別市内なので、15分くらいでホテルからとっかりセンターまで行けるはず。

・とっかりセンター滞在時間は2時間
とっかりセンターの滞在時間は、羽田着時間から逆算です。帰宅時間が遅すぎるのも辛いかな、と思いまして、羽田着は20時頃として逆算しました。羽田に23:00時着とかで良いなら4~5時間は滞在できると思います。

みんな大好きオホーツクとっかりセンターのアザラシたち

・オホーツクとっかりセンター(12:00発)~新千歳空港(17:00着)~新千歳空港(18:30発)~羽田空港(20:10着)NH76便
紋別からの帰路はまとめて。とっかりセンターから新千歳空港までは、Googleマップで284㎞・4時間11分と出ます。余裕を見て5時間で。空港に飛行機出発の1時間半前(17:00)に着いて、レンタカーを返す&飛行機に乗る(18:30発)をクリアして、20時過ぎに東京に戻ってくる感じです。

なおお金がもう少しかかっても大丈夫な方は、帰りを新千歳ではなく、女満別空港でレンタカーを乗り捨て&羽田行き最終便にすれば、とっかりセンター閉館の17時くらいまで紋別にいても羽田に帰ってこられると思うので、そのようなアレンジもおススメです。なおオホーツク紋別空港-羽田便はお昼くらいに1日一往復しかないので、空港までの移動時間を考えても女満別のほうが滞在時間も長く確保できます。

”東京発一泊二日で行くおたる水族館→紋別・オホーツクとっかりセンター堪能ツアー”の行程まとめ

上の行程をまとめるとこんな具合です。

(1日目)
羽田空港発:7:30
新千歳空港着:9:00
新千歳空港発:10:00

 92.6km・1時間16分(新千歳空港ICから小樽ICまで高速道路)
おたる水族館着:11:30
 おたる水族館でアザラシを堪能
おたる水族館発:17:00

 314km・4時間6分(小樽ICから浮島ICまで約230kmが高速道路)
紋別着:22:00

(2日目)
ホテル(紋別市)発:9:45
とっかりセンター着:10:00
 とっかりセンターでアザラシを堪能
とっかりセンター発:12:00
 286km・4時間11分(浮島ICから岩見沢ICまで159kmが高速道路)
新千歳空港着:17:30
新千歳空港発:18:30
羽田空港着:20:10

余裕ですよね? 

金銭面はともかく、体力的にはその気になれば毎週通えそうな感じ”北海道はそこまで広くないよね?”という感覚は伝わるでしょうか。

北海道が「狭くなった」のは高速道路網の発達のおかげ

私も2000年代後半まで北海道に住んでおり、当時は道内の野生アザラシ生息地やアザラシ施設に行きまくっていました。が、結構移動でヘロヘロになっていた記憶があります。当然”北海道は広いな、、”と思って暮らしていました。

しかし、2020年代の現在では、道内に高速道路網が張り巡らされ、さらに整備は今でも進められています。このおかげで私が住んでいた15年くらい前と比較しても、驚くほど北海道内の移動のハードルが下がっています。久しぶりに北海道を訪れた私はショックを受けるほどの激変です。

記憶を頼りに、私が北海道で暮らしていた頃(2005年前後)の高速道路網を描き出してみました。

赤線が高速道路。私が住んでいた頃(2005年前後)の北海道の高速道路網。函館・道南方面はあまり行ってなかったのでうろ覚え。広尾道路の辺りも怪しいです。室蘭~新千歳空港~札幌~小樽・旭川近郊くらいしかつながってなかったような。お金もなかったのであまり高速道路を使った覚えがない。。。

そして2022年現在の北海道の高速道路網はこんな具合です。

2022年の北海道の高速道路網。

札幌・新千歳空港と帯広・釧路が高速道路でつながったのは非常に大きい。あとオホーツク圏の遠軽まで高速道路が通ったのも大きいですね。アザラシ的には縁遠いけど札幌から函館方面も劇的に便利になっているはず。
ここまで高速道路が便利になれば、そりゃJR北海道は発足時に比して苦戦する一方になるわ、、、とも納得しました。

高速道路網は都市間移動の時間距離を短縮したのは当たり前ですが、しかし高速道路網が”北海道を狭くした”のは、単純な時間の短縮効果によるものだけではないはず。

高速道路網はドライバーの精神的な消耗を少なくして、移動の心理的障壁を解消した

北海道の地方の一般国道はかなりすっ飛ばせるのですが、それでも時々きっついカーブがあったり、交差点があったりします。また冬期間は凍結します。一方で高速道路はカーブも緩やかで交差点もなく、歩行者に気を使う必要もありませんので、同じ都市間を移動する場合、高速道路を使用した方が一般道に比して、ドライバーの精神的な消耗ははるかに少ないです。

例えば、高速道路が開通する前の札幌と道東の大都市、帯広・釧路を結ぶメインルートは国道274号線でしたが、国道274号線の途中には日勝峠という標高1000mの峠があります。峠の頂上付近は急勾配とカーブが続く道で、特に凍結路となる冬場はこの日勝峠を越えるだけで疲弊する通りたくない道でしたが、高速道路である道東道の開通のおかげで、走っている前の車になんとなくくっついて走っているうちに、道央から十勝に着いてしまった、、、という感じです。これは劇的な変化です。

↑札幌~帯広移動の一般道の最短ルート上にある日勝峠の頂上(1023m)。北海道の標高1000mに幹線国道で、冬場は非常に厳しい。

まとめると、
高速道路網の発達は、物理的に道内都市間の時間距離を短くしたのはもちろん、移動するドライバーの精神的負担を軽減し、時間面からも疲弊感からも都市間移動が楽になり”北海道は狭くなった”と感じることになった、、、はず。

以下は便利になった北海道内高速道路網を使って、アザラシ好きな方用の北海道巡りのモデルコースをいろいろ考えてみました。(距離と掛かる時間はGoogleマップのルート検索機能の数字を使っています。)アザラシ旅中に食事(特に昼飯)を店で食べるのは時間をドブに捨てる行為なので、計算には入れていません。昼食はセイコーマートのカツ丼などを買って車内で食べるのを推奨します。

また、新千歳空港発着が多めなのは個人的な好みですが、私が新千歳が好きな理由は主に以下の4つです。
①北海道内の高速道路網は札幌・新千歳空港がある道央圏へのアクセスを意識した路線網になっているので道内各地にアクセスしやすいこと。
②飛行機の便数が多く、早朝から深夜まで日本各地(特に私の場合は羽田or成田)へ飛べること。
③レンタカー屋の数も多く格安なレンタカーを調達しやすいこと。
④道内で唯一、JRが乗り入れている空港なので、車とJRのハイブリッドな旅を組みやすいこと。

(モデルコース②)朝の抜海港(稚内市)でアザラシとキャッキャして、新千歳空港経由で都内の夕方の子供のお迎えに余裕で間に合うコース

2番目のコースは北海道最北の稚内で野生アザラシを見てその日の夕方には東京に戻るコース。

稚内のホテル発:5:00
抜海港着:5:30

 野生のゴマフアザラシ
抜海港:7:00発

 334km(グーグルマップ上は5時間5分と出ていますが、余裕を見て6時間で計算。留萌から新千歳空港までほぼ高速道路)
新千歳空港:13:00着
新千歳空港:15:00発
羽田空港:16:45着
羽田空港:17:00発

羽田空港から鉄道やバスで移動して、18:30頃に自宅周辺の子供のお迎えに行ける方は多いと思います。奥さんや旦那さんに”夜の家事や子供の相手はするから北海道にソロで行かせて欲しい”という方には切実で、実用的。そして、これは実際に私が使ったコースを元にします。

北海道のてっぺんの日本最北の稚内といっても、新千歳空港までわずか340kmで6時間あればたどり着けるのです。稚内を8時に出ても新千歳に14時ですからねー。
※ただ、、、稚内~羽田のANA便がお昼頃にあったと思うので、宗谷圏から出ない場合は、このANA便の利用が一番賢いです。稚内空港はともかく旭川空港も使わないんかい!という感じもあり、↑ルートは片道だけ見ると若干アホっぽい。

(モデルコース③)1日で回る!根室市~野付湾・野生のアザラシ~能取岬・野生のアザラシ~とっかりセンター~稚内市コース

根室発:6:00
 77.7km・1時間7分
尾岱沼港(別海町)着:8:00
尾岱沼港発:8:30

 別海町観光船で野生のアザラシ観察・トドワラコース
尾岱沼港着:10:05
尾岱沼港発:10:30

 119km・2時間4分
能取岬(網走市)着:13:00
 能取岬で野生のアザラシ捜索
能取岬発:13:30
 110km・1時間55分
オホーツクとっかりセンター(紋別市)着:15:30
 オホーツクとっかりセンターでアザラシを堪能
オホーツクとっかりセンター発:17:00

 209km・3時間29分
稚内着:21:00

、、、高速道路使っていないコースですね。でも北海道最東端の根室から最北端の稚内まで、515km。それなりにアザラシ巡りをしつつ、高速道路が無くても、根室から稚内まで1日で到達できる程度の広さなのが北海道。

このコースは紋別から稚内までが、交通量の少ない単調な海岸沿い国道の夜間走行(エゾシカ付き)になるので、そこが辛いと思います。

(モデルコース④)おたる水族館・東京発の日帰りコース

羽田空港発:7:30
新千歳空港着:9:00
新千歳空港発:10:00(レンタカー)

 92.6km・1時間16分
おたる水族館着:11:30
 おたる水族館に閉館まで5時間半滞在
おたる水族館発:17:00
 92.6km・1時間16分
新千歳空港着:18:30
新千歳空港発:19:30
羽田空港着:21:10

これはレンタカーではなく公共交通でも行けます。むしろそっちのほうが速い&安いかも。私も一人なら空港から小樽駅までJR+小樽駅から水族館まではバスにするかなー。

とりあえずおたる水族館で紹介しましたが、動物園・水族館の単館なら大抵の園館で弾丸日帰りツアーが組めるような気がします。

(モデルケース⑤)金曜の勤務時間終了後に羽田に向かって、土曜の早朝から道東で暴れるコース

これは地味なコースですが、個人的には衝撃でした。札幌・新千歳空港から高速道路が帯広・釧路までつながった恩恵を最大限に浴びるコースです。金曜日の夜を有効活用します。

金曜日の17:00頃に東京の会社を退社&羽田空港へ直行。
羽田空港発19:00
新千歳空港着:20:35
新千歳空港発:21:30

 161km・2時間20分
帯広着:24:00
(もしくは新千歳空港から266km・3時間40分 釧路着 25:30という手もあります。)
仮眠をとって、早朝から道東で暴れる。

道東道の開通がなければ東京の勤務終了後に北海道に渡って、上述の精神を消耗する日勝峠を超えて道東へ、、とか気軽には考えないですからね。アザラシ以外でも道東で遊ぶのにかなり応用が利きます。

問題は道東に深夜チェックインできるホテルが少ないこと。帯広や釧路のそこそこ高級なホテルなら対応してくれると思いますが、夏季ならSAや道の駅で車中泊・仮眠がむしろ気楽かもしれません。3時半くらいには明るくなってくるし。

高速道路網の発達に合わせ、脳内北海道の都市間時間距離図をアップデートして、より過激な北海道旅行へ

上でいろいろモデルコースを考えましたが、他にも応用はいろいろあるはず。高速道路により、時間面からの一日に移動可能な距離が伸びていますし、疲れも抑えられ、休憩も少なくなるので、同じ運転時間でも、より長い距離が移動できるようにもなります。移動のための消耗が抑えられるので、旅の目的(私の場合はアザラシなことが多い)に集中でき、心理的な余裕が違います。この点が高速道路の最高のメリットかもしれません。

なお、北海道の高速道路・国道は札幌近郊や大きな都市の街中を除いて、混雑することは無く、渋滞はまず無いと思います。なので100kmを移動すると言っても、それにかかる時間も疲労感も北海道と関東では雲泥の差。

快適な北海道の道路。宗谷地方・道道889号線

北海道内なら1分を1kmで移動=時速60km/hで計算しても、お釣りがくることが多いですが、都内の一般的な主要道なら余裕を見て30km/hくらいで計算でしょうか。2倍以上違います。
運転した後の疲労感は、さらに差が広がります。私の感覚では一般道で同距離を走る場合、北海道のほうが関東に比べて10倍くらい楽。交差点や渋滞も多い関東の自宅周辺の10kmを運転する時の疲労感≒北海道の地方国道・高速を100kmの運転する時の疲労感、、といった感じです。

私の脳内には住んでいた2000年代の頃の感覚の北海道の移動距離時間図が出来上がっていましたが、抜本的なアップデートを進めて、より過激な北海道旅行を楽しもうと思います。

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