単身赴任から帰ってきて約一ヶ月。

快適なおんぼろ団地で大好きな妻子と暮らせるのは良いのですが、関東では平日は夜遅く帰る生活になりました。仕事も多いし、通勤時間も相当長くなりました。
平日の夜は起きている娘に会うどころか、お気に入りの小さな書斎でゆっくりする間もないのですが、一方朝は毎日6時くらいに娘に起こされる生活です。

娘の世話を一手に引き受ける妻に感謝しつつ、起きている娘には朝しか会わない中で娘と距離感を縮めるにはどうすれば良いのか、、、。そもそも「早く帰れよ」って話なのですが、そうも行かないお父さん事情もあり。もういっそのことサラリーマンなんか辞めてしまうか、、、と思うこともある日々です。
そんなやさぐれ生活のなか、このサイトは旅、本のことなど、仕事とも育児とも違った切り口で頭を使うのでいいリフレッシュになります。
さてさて、そんな久しぶりの我が家の生活を謳歌しているのですが、夜中に家に帰ってくると、人間は寝静まっていますので、我が家の照明たちに出迎えられます。
壁やら床材やらも快適に暮らすには欠かせない物ですが、特に夜間を快適に暮らすために重要で、また部屋の雰囲気に著しく影響を与えるのが部屋の照明だなと改めて夜中帰宅をすると感じます。そんな我が家の照明たちを紹介したいと思いました。ちなみに我が家の見取り図と照明の関係はこちら。
黄色部分がペンダントライトを入れた場所。オレンジ部分は天井に埋め込むタイプのダウンライトを入れた場所。水色部分はどんな照明を入れるか迷い中で仮の照明が入っているところです。
食堂・ダイニング:安土草多さん作のペンダントライト
照明の紹介の最初は食堂から。ここで使っているのは岐阜県のガラス工芸作家・安土草多さんのペンダントライト。
素朴な形で、歪みさえあるもの。工業製品のように、形が正確ではないのですが、暖かみがあります。妻が個展で気に入って購入した物だったと思います。
ライトを点けると歪みやガラスの厚みにむらがあること、気泡も含んでいることがよくわかります。素朴で一個一個表情が違うのが面白いです。
せっかくの透明のガラス製のペンダントライトなので、電球も透明タイプの丸い60W玉を入れています。ライトを点けると壁や天井にこのような模様が浮かびます。
ガラスの厚みが均一ではないので屈折率に変化が生じてこんな模様が描かれるのでしょう。この模様はダイビングをしたときに海底に差し込む光の模様のようだなと思いました。絶えず動く海面を透過して海底に差し込む光は不思議な帯状の模様を海底や海中に描きます。
安土さんのお父さん(安土忠久氏)もガラス工芸作家さんです。お父さんの作品のほうも我が家にあり、ビアグラスがお気に入り。このビアグラスは我が家の冷蔵庫の一番上の段が定位置で常に冷やされています。
なお、この商品には最後の写真のとおり、天井部分のシーリングカバーが付いていません。最初から変なシーリングカバーが付いているよりは自分で気に入ったカバーを後付したほうがより自分好みに出来るとは思うのですが、私はものぐさで、そこまでしておらず、購入してから既に2年近くが経過してしまっています。
居間・リビング:古建具・古道具屋さんで見つけた古いペンダントライト
次は居間。ここは我が家の古建具たちを購入したお店に陳列してあったペンダントライトを使っています。

このライトは製造された年代も作者もメーカーもわからないのですが随分古いもののようです。購入の顛末は以前書いたのですが、要約するとリノベーションに使用する建具を探してこの古建具屋さんに通いだして8ヵ月くらい経った頃、再度お店に行った際に、以前からこの照明を気にいっていた妻がようやくその購入に踏み切ったという代物。他の人には長い間見向きもされていなかった商品のようで、購入時はこのライトの傘から全身が埃まみれも良いところになっている代物でした。お店のおじさんが私たちが持って帰る前にガラスカバーを外して水洗いをしてくれたのをよく覚えています。
真横から見るとこんな具合。
写真でも分かるのですが、横から見ると半球のガラスカバーの下端が歪んでいるというか均一な物ではないのです。製作が機械頼みでは無く、おそらく手作業が深く関わっていた古い時代のものなのかなと思います。
灯かりを点けるとこんな具合。
半透明のガラスが半月のような柔らかい光を放ってくれます。なお古い電気器具は配線関係の漏電やコードの劣化が怖いですが、この商品のソケット・電線は現代の新品に交換されていました。
やわらかい雰囲気なので我が家の畳敷きの居間ともよく合うかなと。
2畳の書斎:後藤照明のGLF-0253BR+GLF-0104
私の2畳書斎の照明は書斎の紹介時にも書いたとおり、後藤照明さんのGLF-0253BR+GLF-0104。
書斎は私の城なので、我が家でほぼ唯一の私の意見のみで構成されている空間。
照明も私の好みで選びました。当初イメージしていたのは照明は夏の山小屋やぼろい洋館で使われていそうなシンプルな”照明”という機能に特化した照明。シェードはざっくりと一枚のアルミで作られており、直径がそんなに大きくなく角度が浅めの電球ソケットのもの。イメージに近かったのがこの後藤照明の製品。安価なアルミのシェードが私は好きです。
後藤照明のソケットはプラスチック製のものから真鍮製までいろいろな種類が出ていて組み合わせで選ぶことができます。私は金属製のモノから形状が気に入った真鍮ブロンズ鍍金ソケットを選びました。
光を灯すとこんな具合。
これに透明ガラスの球状タイプの白熱球60Wを入れています。シェードにはなにやら痕が付いていますが、私の指紋ではありません。削り痕、磨き痕のようなものかな。ざっくりと作られているのです。
後藤照明の商品にはオプションで電球ガードも付けられます。電球ガードを私がつけていないのは使用場所が書斎なので、ガードの網目状の影が映って煩くなってもな、と思ったからです。ただ見た目はかっこいいので場所を選ぶなら有りだなと思います。
この書斎の照明一式は現役で製品として売られているので購入が出来ます。ソケットとシェードと合わせても五千円程度ですから、まあまあ安上がりの照明だと思います。
玄関:自作のペンダントライト
我が家の顔となる玄関のライトは東京蚤の市でヒントを得て、私が自作したものです。
ものはこんなの。
材料や製作過程はこちらで紹介しています。

↑でも紹介しているとおり、ライトの笠はアルマイトの怪しい元食器(?)か何かです。
妙に年季の入ったアルマイトの食器に穴を開けてソケットを取り付けました。電気のコードも自分で縒っています。なので市販品のようにまっすぐなコードではないのです。
材料費は合計1550円です。照明器具としては破格の値段。しかしこのくたびれたアルマイトの食器(?)の笠がいい味を出してくれています。
点灯して下から撮影した写真。電球にピントを合わせるこんな具合。透明玉を使用しているので発光しているフィラメントが見えて、アルマイトの凹みやゆがみに応じて不思議な見た目に。
アルマイトの笠の上面にピントを合わせるとこんな具合。
年季の傷が面白いです。赤字で”使用済み”と書いてあるののですが、何に使用されていた器なのか、知らぬが仏です・・・。最初はどこか目立たない場所の照明にでもしようかと思って作ったのですが、このすっとぼけた表情が良いという妻から好評で、我が家の顔となる玄関の照明として採用されたのでした。
我が家の古建具との一枚。この照明とこの建具が一緒にいる空間がとても好きです。
風呂:松本船舶電機製作所のマリンランプ(ゴールド)
お風呂は我が家のリノベーションでは大きくいじってない部分ですが、ライトだけは前オーナーさんが使用されていたものが気に入らなかったので交換しました。交換したものは松本船舶電機製作所のデッキライト。会社名からもわかるように船舶用のライトです。ものはこんなの。
金属製のガードは真鍮で出来ていて雰囲気が良いです。ガードの影も好きです。
目指したイメージは”イカ釣り漁船の照明”。明るくて電球のフィラメントまで見えるような照明にしたかったのです。
なので中身の電球は密閉容器対応の熱があまり出ない電球タイプLEDを選択。
明るい電球が欲しかったので、中の玉は通常電球の60W以上のものでフィラメントが見える透明玉。
条件に合うものとして、アイリスオーヤマから発売されている密閉照明対応の80W相当、玉の色はクリアで電球の長さが短い丸い電球タイプのLED玉があります。
トイレ・クローゼットなど:ダウンライト
我が家は上で書いたように引っ掛けシーリングにペンダントライトという照明が多いのですが、一部は天井に埋め込むタイプのダウンライトを使っています。天井に埋め込めるので照明はぶら下がることは無いので、空間を有効に使える+広く見せることも出来る利点がダウンライトにはあります。
トイレはこんな具合。
リノベーション工事をする前のトイレは配管を隠すように天井自体が低いようなつくりになっていたので、どうも狭苦しい。なので、配管はむき出しにして構わないので天井を限界まで高くしました。照明もぶらぶら下がっていても邪魔くさいので天井に埋め込むようなダウンライトを採用しました。
もう一箇所ダウンライトを使ったのがキッチン。
調理する手元を照らしたいのと、料理をしている際に目の前をペンダントライトがぶらぶらしても邪魔そうだったのでここもダウンライトにしました。
機種は何だったかな、、、あまりこだわりはなく、シンプルなものをつけました。
その他、照明が未定なところ
この家に住んで3年になりますが実はまだ照明を購入していないというか、熟考中の箇所があります。それは寝室と洗面所です。とはいえここにも照明がないことには暮らしにくいので、とりあえずシーリングに直付けできるオーム電機の電球ソケット+裸電球を刺してしのいでいます。
↑洗面所の仮照明。これのメリットはひたすら価格が安いこと。ソケット+電球で数百円くらいで照明が手に入りますし。気に入る照明を買うまでのつなぎには十分かなと思います。
まとめ
今日も活躍してくれている我が家の照明たちを紹介しました。我が家の照明は引っ掛けシーリングにぶら下げるペンダントライトを多くしました。ダウンライトやシーリングライトですとなかなか交換はしにくいですが、ペンダントライトはワンタッチで移動できるので、気分を変えたければ、例えば書斎と玄関の照明を取り替える、、、ということもできるので、面白いなと思いまして、そんな布陣にしました。まだ仮照明のペンダントライトなところもあるので、じっくり気に入った物を探していきたいと思います。
コメント