『寝ても覚めてもアザラシ展』が2022年11月10日~15日に大阪で開催されました。元オホーツクとっかりセンター飼育員の岡崎雅子さんが執筆された『寝ても覚めてもアザラシ救助隊』の出版記念の展示会です。
アザラシ展の主催者の方にお声がけ頂きまして、私も野生のアザラシ写真展示で展示会の賑やかしの一端に加わり、展示会に向けた作業の様子や展示会のチラシを先回エントリーにアップしました。
このサイト以外で、自分が撮影した写真をご覧頂くのは、私も初めてのこと。なので、自分の写真を見た皆さんがどんな反応をされているのかちょっと見てみたい。そして、トークライブの岡崎さんご本人と京都大学野生動物研究センターの三谷先生のトークも気になるし、アザラシグッズも気になる。。。
、、、と、じっとしていられないので、大阪のアザラシ展に行っていました。
『寝ても覚めてもアザラシ展』の様子
大阪の新世界地域のにぎやかな通り(この会場近くの様子は後述します)にアザラシ展の会場・Gallery cafe Kirinがありました。店舗の中に入れば、表のにぎやかな雰囲気は一変し、アザラシな世界が広がっていました。このギャップも素敵。
私の写真の展示はこんな具合です。
展示のレイアウトは主催者の方にお任せでしたが、とても素敵に展示頂けまして、うれしかったです。いつもはPCのモニターで眺めている自分の写真も、大きくプリントすると、迫力があるものだな、と、我ながら思ったり。
冒頭に書いた通り、自分の写真を他の方がご覧になっている様子を見るのも新鮮な体験。じっくり見ている方を見ると、どんな感想を持たれたか気になりますし、さらっと見て、他に行く方を見れば、「気に入らなかったのかな、、、」とハラハラしたり。(もちろん感想を聞いたりはしませんが。)そんなのもひっくるめてよい体験でした。
展示した野生アザラシの写真集
来場される方の様子をこっそり観察していると、壁写真はご覧になる方が多いのですが、机の上の写真集を手に取る方は案外少ない様子。
表紙写真をもっと受けそうなものにすれば良かったか・・・。あと、一見、手に取って良いものか迷われていたのかも?あとは、、、そもそも野生アザラシに興味がない方もいらっしゃった、、、と思うことにしましょう。
ただ、壁写真の準備の時間:写真集の準備の時間=1:15くらいで、私自身の思い入れがある&主催者の方のご提案の30cm×30cmという巨大サイズで、いろいろ凄まじかったこの写真集をうちのサイトでは少し紹介したいと思います。
写真集の作成段階では、主催者の方にご覧いただき、客観的な意見やアドバイスを多く頂けて、より良いものできたと思います。独りよがりはいけないですね。また写真集として一つの冊子体にする過程で、自分でもいろいろ考え、勉強になりました。
アザラシ展の参加者間の交流に刺激を受ける
今回は岡崎さんの著作や写真を中心として、種々の作品の展示会だったので、私もアザラシ野郎の一人として、参加。岡崎さんからは最近のオホーツクとっかりセンターの様子をお伺いできたり、私が通っていた頃の話をしたり、また会場にいらっしゃった京都大学の三谷先生からも最新の海獣事情や海外の研究などの貴重なお話を伺いできたり。(お二人とも本当に気さくな方で。。。)
そんなお話の中から、アザラシの保護活動やアザラシを取り巻く社会問題を、これまでと少し異なる角度で考える小さなきっかけをたくさん頂けたように思います。
、、、しかし岡崎さんが勤務されているとっかりセンターに行けなかったのが、残念だったなぁ、、と。これは仕方のないことですが。
対面イベントの醍醐味とは
そして今回のアザラシ展で印象的だったのが、SNSが発達した今の時代ならではの交流。
Twitter・InstagramなどのSNSに普及より、ネット上の情報発信のハードルが下がったおかげで、インターネットを介した人的交流はごく普通のこととなり、アザラシ関係でもその交流のネットワークは広大になり、かつ高度化していると思います。私もTwitterでフォローしたり、されたりしている方から、お声掛け頂きましたし。そしてそんなSNS全盛の時代ながらも「海獣記を見ました」とおっしゃる方もおり、サイトを見て頂けるのは素直に嬉しいのですが、でも対面で言われると妙に気恥ずかしかったり。なかなか日常では味わえない感情の動きで、面白い&刺激を受ける経験でした。
アザラシ展で出会った方々のお話をお伺いしていると、皆さん、アザラシに対するアプローチや方法、興味のポイントは結構バラバラで多様性がある。そしてわざわざ(?)アザラシ展に来る方たちだけあり、アザラシに対する想いの蒸し暑さは酷暑な”猛者”ぞろい。気合がとんでもない。
水族館などの全飼育個体を追いかける人、外国に野生のアザラシを見に行く方、一人で野生アザラシを眺めてにやにやする野郎もいます。
なぜかワモンアザラシという種が好きな方、いやいやゴマフアザラシのほうが好きという方、ゴマフアザラシでも特定の施設の特定の個体が好きな偏屈な方、さらにはアザラシの造型やイラスト作成が好きだったりする方、アザラシの発する声や臭いに興味がある方など…。
鉄道マニア、、と言っても、撮り鉄、乗り鉄、音鉄等々、いろいろ分類されることが、認識されつつあると思うのですが、アザラシでも同じで、アザラシ好きといっても、その付き合い方や興味の対象には多様性があると改めて感じた次第です。
そのようなそれぞれの己のアザラシの道に精進されている猛者同士の交流により、それぞれの道がより複雑・高度化され、新たな楽しい道が開けていきます。
”アザラシが好き”という根底は共通で、興味のベクトルが微妙に異なる猛者たちがアザラシ観をぶつけ合えるところに、リアルで顔を合わせる展示会やイベントの醍醐味があった、、のかなと思います。
、、と若干かっこよく書いていますが、アザラシの道においては一角(ひとかど)のモノと自認していた私でさえ”そこまでアクセルを踏む?”と、愛情を持ちつつも、若干引くような猛者ぞろいだったのですが。。。
(おまけ)アザラシ展の会場や周囲の雰囲気にぶっ飛んだ話。大阪すげー!
私は全47都道府県に行き、ほぼすべての都道府県で宿泊しておりますが、大阪市中心部はほぼ行ったことがなかったのです。大阪は、、、10年くらい前に新幹線で新大阪に行って、大阪駅徒歩5分くらいのビジネスホテルに泊まって、近くで仕事関係の会議に出席&その仕事が終わって無罪放免になった後に、地下鉄でさらりと海遊館に行ったくらいしか経験がなく、グリコの看板も大阪城も見たことないのです。
今回のアザラシ展の会場は通天閣の近くの新世界という地域。おそらく”大阪”が濃い地域で、主催者の方からの連絡も「kirin(アザラシ展会場のGallery cafe Kirinのこと)があるのは通天閣の足元という結構むちゃくちゃな場所(笑)」とありました。
猥雑な場所は好きなので、大阪に着いて、ワクワクしながら通天閣方面に直行。会場周辺を歩いてみると確かにイメージ通りの「大阪!」って感じで大満足です。
街としては好きですが、アザラシとか動物とか、あるいはギャラリーとか、カフェとか、そのような観点からは、、、確かにむちゃくちゃな立地でした(笑)
日が暮れるとさらに立地のむちゃくちゃぶりが際立つというか、このようなギャラリーが、なぜこの立地に、、、??と思う不思議な光景に!
この界隈の昼間っから酔っぱらっていても許される雰囲気にはシンパシー。(アザラシ展にはもちろん飲まないで行きましたが。)会場至近のジャンジャン横丁の立ち食いうどんの松やさんには何度お世話になったことか。
松やさんはかけうどん170円!天ぷらを加えても250円だったかな?私の30年に及ぶ立ち食いそば屋遍歴でも、ここまで安い店は初めて。
天王寺動物園も近い立地ですし、再訪したいところです。
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