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羽田を出発して紋別へ!利用空港別の紋別滞在時間の長さ:女満別空港>旭川空港>>新千歳空港>オホーツク紋別空港である現実

北海道オホーツク海沿岸部の中心都市である紋別市。アザラシ、流氷、カニの爪オブジェやはまなす通りが好きな方には名の通った街であります。

私も2000年代くらいから、かれこれ20回くらい行っているなじみ深い街です。

紋別市を道外の人が訪問しようと思ったとき、素直に考えると紋別市内にあるオホーツク紋別空港の利用を検討すると思います。オホーツク紋別空港は紋別市街地から車で15分くらいの距離にあり、ここまで市街地と空港の距離が短い空港は道内では無いかも?くらいの空港です。

オホーツク紋別空港の就航便

オホーツク紋別空港の就航便は、羽田空港から一日一往復ありまして、2025年1月現在の往復の時刻表はこんな感じ。

ANA375便
羽田空港10:35発
オホーツク紋別空港12:20着
ANA376便
オホーツク紋別空港13:00発
羽田空港14:55着

朝、羽田を飛び立った飛行機が紋別に着陸して、40分の間に整備して羽田に折り返すダイヤです。

しかし、私自身は関東に移住してからも何度も紋別市を訪問しておりますが、オホーツク紋別空港を利用して紋別入りしたことは未経験。紋別行きにオホーツク紋別空港を使わない理由はいくつかあるのですが、今回はその辺りの事情や関東⇔紋別入りのコツなどを紹介しつつ、オホーツク紋別空港について思うことを書いていこうと思います。

紋別訪問でオホーツク紋別空港を使わない理由①:他の空港(女満別・旭川・新千歳)に比べて紋別滞在時間が短くなる(航空機&レンタカー利用の場合)

紋別訪問でオホーツク紋別空港を使わない最大の理由は、他空港の航空便利用+レンタカー利用の方が紋別の滞在時間が長くとれるから、、、です。オホーツク紋別空港は紋別市街地至近にあるのに、他の空港に紋別滞在時間の長さでは負けてしまうのが現状です。

羽田空港発で紋別滞在時間を比較した場合、オホーツク紋別空港に次いで紋別市街に近い女満別空港はもちろんですが、旭川空港、さらには札幌近くの新千歳空港にも紋別滞在時間の長さでは負けてしまう計算結果になるという衝撃

各空港利用時の紋別滞在時間の長さを比較してみました。

オホーツク紋別空港利用の場合の紋別滞在時間

まずは羽田~オホーツク紋別空港直行便を利用して紋別のオホーツクとっかりセンターを訪問する場合の滞在時間を計算してみましょう。オホーツク紋別空港⇔とっかりセンター(オホーツクタワー入口)の無料送迎バスがあるので、これを利用します。

行き:羽田空港10:35発→オホーツク紋別空港12:20着。連絡バスでオホーツク紋別空港12:35発→オホーツクタワー入口着が12:43
帰り:オホーツクタワー入口11:54発→オホーツク紋別空港12:02着。オホーツク紋別空港13:00発→羽田空港14:55

以上の通り日帰りは不可能で、最低でも一泊二日となり、その場合のとっかりーセンター周辺の滞在可能時間は23時間11分となります。

これと現在の航空機のダイヤ+googleマップによる車による移動時間を計算して、女満別、旭川、新千歳空港利用時の紋別滞在時間を比較してみました。

女満別空港利用の場合の紋別滞在時間

紋別空港に次いで紋別市街に近い女満別空港。こちらの羽田発の始発便の到着はJAL565便で8:55に女満別空港着。小さい空港なので荷物を受け取ったり、レンタカーを借りる手続きを考えても到着30分後の9:25にはレンタカーで出発できます。

女満別空港⇔紋別市のとっかりセンターはgoogleマップで107kmで1時間47分。

朝早く羽田を出れば11時12分にオホーツクとっかりセンターに到着です!

帰りの女満別発東京便の最終便は19:50の出発になります。帰りは1時間くらい前には空港に着いておきたいので18:50には女満別空港着で、とっかりセンターを17:03に出発です。(とっかりセンターは閉館時間が16:00なので、実際はもっと時間の余裕は取ることができると思われます。)

まとめるとこんな感じのタイムテーブル。

行き
羽田空港発女満別空港着(レンタカーなどの手続)女満別空港発紋別着
7:10JAL565便8:5530分9:25(レンタカー
1時間47分)
11:12
帰り
紋別発女満別空港着(レンタカー・搭乗手続)女満別空港発羽田空港着
17:03(レンタカー
1時間47分)
18:5060分19:50JAL566便21:50

オホーツク紋別空港利用に比して紋別到着時間が早く、紋別出発時間が遅くなります。

旭川空港利用の場合の紋別滞在時間

同様に旭川空港を利用した時の紋別滞在時間を計算します。旭川空港~とっかりセンターは144km、2時間23分。

まとめるとこんな感じのタイムテーブルになります。

行き
羽田空港発旭川空港着(レンタカーなどの手続)旭川空港発紋別着
7:00ADO81便8:3530分9:05(レンタカー
2時間23分)
11:28
帰り
紋別発旭川空港着(レンタカー・搭乗手続)旭川空港発羽田空港着
16:32(レンタカー
2時間23分)
18:5560分19:55JAL566便21:50

女満別空港に比して陸路を走る区間が長いので、紋別滞在時間は女満別空港の方が長いですが、オホーツク紋別空港よりは長くなります。

新千歳空港利用の場合の紋別滞在時間

最後に札幌に近い新千歳空港です。新千歳は女満別や旭川に比べて紋別から遠いので、紋別に向かう際に新千歳空港を利用する方は少数かもしれませんが、新千歳利用のメリットもそれなりにありまして、私は特に無雪期には新千歳を使って紋別入りすることも多いです。その辺りの理由は後述しますが、まずは新千歳利用時の紋別滞在時間を計算しましょう。新千歳空港~とっかりセンターは286kmで車で3時間59分。

羽田~新千歳路線は便数世界一の座を羽田~福岡路線と争うくらい便数が多い路線なので、狂ったように早朝から深夜まで飛行機が飛んでいるのですが、あまり極端な便で計算しても実用面からは問題ありと思うので、上述の女満別・旭川の時間帯と同じくらいの時間帯の便(羽田出発7:00・羽田到着22:00頃)で計算します。また新千歳空港のレンタカー出発時は営業所まで車で運ばれて手続きを行ってから出発するパターンも多いので、余裕を持って新千歳着からレンタカーで出発するまで60分を見ます。

まとめるとこんな感じのタイムテーブルになります。

行き
羽田空港発新千歳空港着(レンタカーなどの手続)新千歳空港発紋別着
7:00ANA51便8:3060分9:30(レンタカー
3時間59分)
13:29
帰り
紋別発新千歳空港着(レンタカー・搭乗手続)新千歳空港発羽田空港着
15:01(レンタカー
3時間59分)
19:0060分20:00ADO36便21:40

紋別着はオホーツク紋別空港より遅くなりましたが、紋別発の時間はオホーツク紋別空港より遅くなり、紋別滞在時間はわずかに長いです。ちなみに羽田発新千歳行きの始発便は6:15発で、新千歳発羽田行き最終便は21:45発なので、さらに紋別滞在時間を長くとることも可能です。

北海道内各空港利用時の紋別滞在時間を比較

以上の結果を踏まえ、羽田空港発の各空港ごとの一泊二日時の紋別(オホーツクとっかりセンター基準)滞在時間をまとめると以下のとおりです。

到着
空港名
羽田空港
出発時間
各空港
到着時間
紋別着時間紋別発時間各空港
出発時間
羽田空港
到着時間
一泊二日紋別滞在時間羽田・紋別日帰り
オホーツク紋別空港10:3512:2012:4311:5413:0014:5523h11m不可
女満別
空港
7:108:5511:1217:0319:5021:5029h51m可能
旭川空港7:008:3511:2816:3219:5521:5029h4m可能
新千歳
空港
7:008:3013:2914:5919:0021:4025h30m可能

以上の通り、一泊二日では女満別>旭川>>>新千歳>>オホーツク紋別空港という紋別滞在時間順になります。比較的紋別に近い女満別や旭川はともかくとして、新千歳ですらオホーツク紋別空港より長時間滞在できるのです。紋別空港はお昼頃に一日一便なので、どうしても時間の使い方が残念な感じになってしまう。。。

そしてこのタイムテーブルの通り、紋別以外の空港では羽田~紋別の日帰りができますし、女満別、旭川はとっかりセンター滞在時間が閉館まで4時間ほど取れますので、結構現実的な日帰り旅程を組めます。

紋別訪問でオホーツク紋別空港を使わない理由②:航空会社の選択肢が少ない(LCCが就航していない)

2つ目の理由はオホーツク紋別空港の就航便はANAの羽田便が一往復のみであり、航空会社の選択肢が少ない点。

女満別はJAL/ANAに加えてAIR DOの選択肢があり、AIR DO便はJALやANA便に比べて比較的安価です。

旭川空港はJAL、ANA、AIR DOに加え、成田発着のJetstarも一便あります。

新千歳空港は言うまでもなく、北海道最大の空港で、羽田便はJAL、ANA、AIR DO、Skymarkが54往復しており、世界最多近い便数を誇り、さらに成田発着のLCCのPeachやJetstarが13往復飛んでいます。

複数会社の就航があれば、時間帯の選択肢も広がりますし、航空券価格もバリエーションが生じて使い勝手は良くなります。

紋別訪問でオホーツク紋別空港を使わない理由③:レンタカー会社の選択肢が少ない

オホーツク紋別空港を使わない理由3つ目は、レンタカーの選択肢が限られていることです。

オホーツク紋別空港に入っているレンタカー会社は大手で店舗数最強のトヨタレンタカーのみ。紋別市街まで行けばニコニコレンタカーとワンズレンタカーはあるのですが、空港の往復を考えると若干面倒です。

あと一社に集中してしまうので、飛行機が到着した直後はレンタカーカウンターでも待つこともあるかも??(紋別空港を使ったことがないのでわからないのですが。。。)

他の3つの空港は大手レンタカー(トヨタ、日産、オリックス、タイムズなど)はだいたいそろっていますし、地場系のレンタカーもあります。特に新千歳空港はレンタカー激戦区ですので、大手から地場まで、グレードも高級志向なものから格安系まで業者が多いので選択肢も豊富です。

紋別訪問でオホーツク紋別空港を使わない理由④:札幌(新千歳・丘珠)便がない

オホーツク紋別空港を使わない理由4つ目は羽田以外の空港から乗り継ぐためや道内でワープするための札幌(新千歳・丘珠)便が紋別空港には就航していないこと。

かつては札幌-紋別便がありましたが、2007年頃に廃止されています。新千歳には日本各地から飛行機が集まりますが、新千歳から紋別には飛べないので、関東以外の方が紋別に行くのは、また難易度が一段上がるはず。。

なお、札幌~紋別の航空便ですが、人口減の時代&道内高速道路網がこれだけ整備されてきましたので、復活する可能性は限りなく低いと思われます。

紋別訪問でオホーツク紋別空港を使わない理由⑤:紋別から道内の他地方に行きにくい

これは空港の問題ではなく、紋別の立地の問題なのですが、、、。改めて北海道の紋別市の立地を見てください。

紋別は旭川・札幌には比較的アクセスしやすいのですが、他の釧路・根室などの太平洋側、留萌や稚内の日本海側や道北、知床辺りのオホーツク海南部も微妙に遠く、道内の他の地方に行きにくいのです。

私が北海道に行く際には北海道到着と北海道出発の航空券と足のレンタカーだけを確保して、現地に着いてから天気を見て行き先を決めることもあるのですが、紋別からは日本海側、太平洋側、南オホーツク海側に抜けるにしても、時間のロスが大きい。

この点は新千歳空港が便利で、札幌を中心に構成された道内の高速道路網のおかげで、新千歳空港からは日本海側にもオホーツク海側にも太平洋側にも行きやすい。

つらつら考えてみると以上のような理由から私の北海道行きの際にオホーツク紋別空港を選択することが無かったように思います。
そして、航空会社とレンタカーの選択肢の多さからなる旅の自由さ・選択肢の多さ、道内他地方への移動の容易さから、私は新千歳空港を使うことが多いのです。

オホーツク紋別空港利用が推奨されるケース①:公共交通機関のみで紋別を目指す場合

紋別入りでオホーツク紋別空港利用が推奨されるケースもあります。

これまで書いてきたのは道内移動は空港からレンタカーを使用するのが前提となっています。逆に言えば、鉄道やバスなどの公共の交通機関のみで紋別を目指す場合は、オホーツク紋別空港の利用以外の選択肢はない、と断言できます。

公共交通機関で女満別空港⇔とっかりセンターの移動や旭川空港⇔とっかりセンターの移動はありえないくらい面倒&時間のロスが大きいと思います。おそらく空港から最寄り拠点都市のバスターミナルまでリムジンバス移動→何回か乗り換えて、紋別行きのバス→紋別のターミナル→とっかりセンター、、とかそんな感じと思いますが、お金も時間もロスが大きすぎて現実的ではなさそう。私ですら詳細を調べることを放棄するほどのめんどくさです。。。

公共の交通機関のみで紋別を目指す場合は、オホーツク紋別空港を利用しましょう。

オホーツク紋別空港利用が推奨されるケース② 冬期の凍結路の運転を避ける場合

多少の滞在時間や航空会社の選択肢が無いとしても、オホーツク紋別空港の利用のメリットがあることもあります。冬期の凍結路の運転や荒天候時の移動リスクを減らすことができるという点です。北海道のオホーツク海側の冬期は凍結路や冬道の運転が前提となります。冬期に紋別を訪問するものの凍結路の運転に慣れていないならば、紋別市内にあるオホーツク紋別空港の選択は現実的なものと思います。

女満別空港に降りて紋別を目指すといっても、凍結路を100km以上は運転しなければですし、これが到着時に荒天だったら運転も気を使いますし、最悪の場合、雪道に馴れていないにもかかわらずいきなり地吹雪の中の運転になりかねません。楽しいはずの北海道旅行が、凍結路で事故を起こしてしまったとなったら台無しですからね。冬期の場合、オホーツク紋別空港を利用し、移動のリスク低減を買うというのは現実的かつ真っ当な選択肢と思います。

(おまけ)オホーツク紋別空港の運営は道内の空港でも厳しい状況にある?

今回のエントリーを作成するにあたり、北海道本土内にある空港について色々調べたり考えたりしたのですが、その中でオホーツク紋別空港の置かれた環境や状況を鑑みると、存続可能性はかなり厳しいのではないかと思ってしまいました。客観的に見てもオホーツク紋別空港の置かれた状況が他の空港に比して過酷なのです。

北海道本土には新千歳空港、札幌丘珠空港、旭川空港、稚内空港、函館空港、オホーツク紋別空港、女満別空港、根室中標津空港、たんちょう釧路空港、とかち帯広空港の10空港があります。下の地図で飛行機マークが空港の場所です。

札幌圏に新千歳空港と丘珠空港の2空港があって、残りの8個の空港が道内各地に散らばっているわけです。この8つすべての空港に羽田行き便が就航し、首都・東京と各地方の連絡の使命を果たしていますが、札幌発着便の有無は分かれます。札幌発着便がある空港は稚内、函館、女満別、根室中標津、釧路の5空港、無いのが旭川、オホーツク紋別、帯広です。

札幌便があるということは道内輸送でも航空路線による輸送のニーズがあって、ある程度採算が見込めるということです。この道内便が成立するかは各空港がある地方の拠点都市の規模と札幌までの陸路による所要時間の長さによって決まると思われますが、まとめるとこんな具合です。

空港名札幌便の有無周囲の中心都市と人口各市役所から札幌市役所までの自動車の所要時間周辺の主な観光地
稚内稚内市(3.2万人)5時間7分利尻島・礼文島・宗谷岬・サロベツ
オホーツク紋別×紋別市(2.0万人)
遠軽町(2.0万人
)
3時間46分(紋別市役所)
3時間22分(遠軽町役場)
とっかりセンター・ガリンコ号・はまなす通り
女満別北見市(11.4万人)
網走市(3.4万人)
4時間11分(北見市役所)
4時間37分(網走市役所)
網走監獄・阿寒湖・摩周湖・知床
旭川×旭川市(33万人)1時間56分旭山動物園・大雪山・富良野・美瑛
根室中標津中標津町(2.2万人)
根室市(2.4万人)
5時間35分(中標津町役場)
6時間6分(根室市役所)
知床・納沙布岬・野付半島・風蓮湖
釧路釧路市(16.3万人)4時間18分(釧路市役所)釧路湿原・阿寒湖・摩周湖
帯広×帯広市(16.5万人)
音更町(4.3万人)
2時間47分(帯広市役所)ばんえい競馬・六花亭・豚丼
函館函館市(25万人)4時間12分(函館市役所)函館山・教会・ハセガワストア
※陸路による札幌市役所までの時間はgoogleマップで各市役所・町役場~札幌市役所までの時間を調べた。

○旭川と帯広は、札幌まで陸路でも3時間未満に到達可能で、札幌が近すぎるので、札幌との都市間連絡は航空機ではなくJRか高速バスがメインとなっています。距離も短いので自家用車の移動も多そう。

○函館・釧路・女満別(北見・網走)は都市規模も大きく、距離もそこそこありますので、飛行機とJR、バスが並立可能となっている。稚内は都市規模はそれほどでもないですが、やはり距離がありますので、便数は少ないが函館・釧路・女満別の小規模版みたいな感じで、飛行機、JR、バスの選択肢があります。

○根室中標津はそもそもJRがないですし、バスで札幌に行くにも時間がかかるので飛行機が優勢。

紋別は、陸路での札幌までの所要時間が旭川や帯広に次いで短く、3時間台で行けてしまうのです。これは北見や釧路、函館よりも短い。よって航空便が成立しにくい上に、北見や釧路や函館に比して圧倒的に人口規模が小さく輸送の需要も少ないと思われます。

紋別の街の規模は、稚内や根室中標津に近いものがあると思いますが、これらの街に比して圧倒的に札幌までの時間が短いですので、飛行機に乗るまでもなく札幌まで車でぴゃーっと走って行ってしまうと思われます。

地元の方やビジネス利用以外の観光利用についても、紋別はマニアック路線が中心、、、か?私は好きですけどね、流氷は冬限定ですしね。

以上の通り、オホーツク紋別空港の航空需要は道内他空港と比して苦しい状況にあると推測されます。オホーツク紋別空港自体のオホーツク圏の自治体も公費を投入して、助成制度を作って利用の促進を図っています。このような助成制度を設けているということからも、苦しい状況が推察されます。

助成制度

紋別への冬期訪問を考えると、ダイレクトにオホーツク紋別空港に離発着できるのは良いことだと思いますが、冬だけではやはり苦しいだろうとも思います。何か改善できればと思うのですが、私自身がオホーツク紋別空港を利用したことが無いのですから偉そうなことは言えないな、、、。

なお、空港や航空路線の維持・運営は複雑で、航空路線が赤字・採算が取れない→空港を廃港となるものではありません。
飛行機を飛ばしているのはJALやANAなどの航空会社になりますが、空港は国や自治体が設置・管理している施設。鉄道で言えば電車はJRや小田急などが走らせていても、駅や線路は国や自治体が設置・管理している構図です。
その設置や管理も重要度に応じて国が設置・管理するか、地方自治体が設置・管理するか異なり、その基準は単純な利用客数で決まっているものではないです。また、北海道の空港は管理自体が民間(北海道エアポート株式会社)に委託されているか、それとも自治体が直営しているかも異なり、これらの状況をまとめると以下のような表。

空港名分類設置管理管理の民間委託
新千歳国管理国(国交省)国(国交省)
稚内国管理国(国交省)国(国交省)
釧路国管理国(国交省)国(国交省)
函館国管理国(国交省)国(国交省)
旭川特定地方管理国(国交省)地方自治体
(旭川市?)
帯広特定地方管理国(国交省)地方自治体
(帯広市など?)
女満別地方管理地方自治体
(北海道)
地方自治体
(北海道)
根室中標津地方管理地方自治体
(北海道)
地方自治体
(北海道)
オホーツク紋別地方管理地方自治体
(北海道)
地方自治体
(北海道)
丘珠共用国(防衛省)国(陸上自衛隊)

そして、道内空港の中で黒字運営をしているのは新千歳空港のみ、残りの空港は軒並み赤字で、そして紋別の赤字額が突出して高いわけでもなさそうです。空港そのものが巨大インフラで、公的資金を投入して維持されているものです。以下北海道の空港たちの収支報告です。

https://www.hokkaido-airports.co.jp/pdf/2024/08/hap_r5_keieijoho.pdf(新千歳・釧路・稚内・函館)

https://www.pref.hokkaido.lg.jp/fs/9/9/2/6/7/6/1/_/r4balance.pdf(根室中標津・紋別)

https://www.city.asahikawa.hokkaido.jp/kurashi/452/459/460/p000062_d/fil/R2shushi.pdf(旭川)

とはいえ、これからは人口減の時代です。特に地方は厳しい状況に進む中、北海道本土に10個の空港を維持ができるか、仮にできない場合にどの空港を廃港にするか、という議論はそう遠くない将来に起こるのかもしれませんね。

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