徳島の潜水橋シリーズ第3回。
先回の川島潜水橋に続いて、市場町大野島潜水橋(徳島県道237号線)。川島潜水橋の北側の吉野川支流にかかる潜水橋です。
こちらの橋は吉野川本流にかかるものではないため、川は細く、川本体より河原部分に架かる部分のほうが長い橋です。人通りの少ない橋で高瀬橋、川島潜水橋に比べても静かな橋でした。こちらの橋もお遍路さんの通る道。橋の北側堤防にはお遍路さん向けの道案内がありました。
橋の袂にも地元の子どもたちが作ったお遍路さんへのメッセージが。
地元の人がお遍路さんとその文化を大切にしている様子が透けて見えて実に良い潜水橋でした。
市場町大野島潜水橋(県道237号線)の位置はこちら。
大きな地図で見る
最後に川島潜水橋で地元の方に教えていただいた柿原堰の風景。この構造物で吉野川本流の水かさを上げて板名用水を引いて農地に灌漑しているようです。
柿原堰の位置はこちら。今回紹介している写真は北岸の八坂神社側から撮影したものです。
大きな地図で見る
潜水橋は個人的には非常に面白かったのですが、潜水橋を見に行ったことを徳島の方(ぶっちゃけ義父なのですが)に伝えたら開口一番「面白くなかったやろ?」と言われてしまいました(^^;
私はその場では「非常に面白かった」と答えるしかなかったのですが、長く住んでいる方には当たり前すぎて面白さを伝えるのが難しいのかもしれません。徳島県の潜水橋シリーズの冒頭に書いた通り、鳴門のうず潮やかずら橋より面白かったのですが、何が良かったのか考えてみました。
まずは潜水橋や吉野川を見ていると、地元の方(だいたいおっさんなのですが)が声を掛けてきてくるところ。そしてsの人びとは大体みんなニコニコしています。声を掛けてくるということは横浜ナンバーの車があって川や橋の写真を撮っているやつに興味があるわけで、ニコニコしているということはそいつに好感を持たれているということです。
多分徳島の人は吉野川が好きで、それをわざわざ遠くから見に来てる人いるのが嬉しいのではないのかなと。私も新潟の田舎もんですので信濃川に興味を持っている人がいると嬉しいですので、この辺の感覚は正しいのではないかと思います。で、ついついその遠くから来たやつに話しかけたり、もっと綺麗な吉野川が見えるポイントとかを教えてしまう・・・。
訪問者である私も徳島の人と話が出来るし、徳島の人が潜水橋や吉野川が好き、ということが感じられて嬉しくなる。。。といったようなことがあり満足度が高かった一番の要因だと思います。こういったやり取りは、渡るだけで500円くらいを取られてしまい、隣に鋼鉄製の立派な橋が架かっている観光地化したかずら橋ではなかなか無いです。
その他、潜水橋が現役の県道で交通機関として機能し、地元の生活に使われている物であることも実に良い。生活の匂いがあるものはいいものです。
また四国八十八箇所霊場めぐりのお遍路さんの通り道でもあり、お遍路さんを大切にしている徳島の文化が潜水橋を通して感じられたところも良い。
さらに吉野川は徳島県を東西に貫く大河で、生活に密着したもの。観光地な訳ではないですから、徳島の悠々とした時間を感じられるのも良い。
なかなか都会にいるとそもそも川に行くこともないですし、こんなに川が近くにある橋はないですから、非日常感もある。箱物的なものだと内容はともかくそのような空間自体はどこにでもありますし。
ということで徳島の人はもっと潜水橋をPRして良いと思うのですが、一方でマニアックすぎるか、という気もします。まぁ、あまり若いお姉ちゃんや家族連れの観光客に潜水橋が受ける気はしないです・・・。
次は雨が降って吉野川が増水し、潜水橋が真価を発揮し、端が潜水しているときの様子も見てみたいですが、それこそ命に関わることもあると思いますので遊び半分で行くわけにはいきません・・・。が、やっぱり増水時の様子も見てみたい。また街灯も無いですので夜に行ってもまたどんな感じなのか興味があります。他の潜水橋も見てみたいですし、次回の徳島に行く楽しみです。
コメント