さて、2019年夏のスイス旅も3回目。(先回はこちら)
今回もあまり単独の自由時間のないスイスのジュネーブ滞在ですが、唯一、夕方くらいまでフリーになる休養日があったので、単独で小旅行に出ることにしました。
とはいえ、アルプスの名峰を眺めに行くにはジュネーブは案外遠く、夕方までに帰ってくるのはなかなかの強行軍です。スイスは九州より一回り大きいくらいの面積がある国ですから、案外端から端まで行くと時間がかかるのです。さらに私は文化的・歴史的教養を持ち合わせていないうえに、あまり門外漢分野の外国語の展示を眺めるのは精神的にきついので、あまりその手の類の博物館とか美術館とかはあまり食指が動きません。
行き先を検討した結果、ジュネーブから電車で40分ほどの距離にあるローザンヌという街へ繰り出すことにしました。この街を選んだ理由は、IOC(国際オリンピック委員会)本部があり、オリンピックの首都と言われる街で、2020年は東京オリンピックなこともあり、その本部というのはどんなものか興味があったことと、その他古い教会など旧市街もよく残っていて、人口13万人を擁するスイス最西部ではジュネーブに次ぐ大都市のようで、ぶらぶら歩くだけでも面白そうだなと。
位置関係はこんな具合です。スイス最西部のジュネーブからレマン湖沿いに北東に進むとローザンヌがあります。
(ジュネーブ空港駅でもらった地図)
では行ってみましょう!
旅の始まりはジュネーブ国際空港駅。滞在先のホテルが”ジュネーブ中央駅”というべきコルナヴァン駅よりむしろ空港に近いのでトラムに乗って空港までやってきました。
ジュネーブ空港駅は国際都市ジュネーブの顔だけあって駅舎も立派です。
このスイス国鉄の時計を見るとスイスに来たな、、、と実感しますし、旅気分が高まってワクワクします。
表示板のフランス語は正直よくわかりませんが”Destination”の中に”Lausanne”と書いてあるのに乗ればよいのでしょう。ICは最速達タイプの列車でローザンヌには止まらないのでしょう。
ローザンヌに止まる列車を求めジュネーブ空港駅の地下ホームへ。止まっていたのは大振りの総二階建て車両。
日本の鉄道より空間に余裕があるように感じます。一番安い2ndクラスのチケットなので、車体に「2」と書かれた車両に乗車します。
スイスに来ると感心するのがその鉄道の居住性の高さです。もちろん日本より人口が圧倒的に少なく(総人口800万人ほど)、一般的に線路幅も広いので大型の車両を作りやすいというのもあると思いますが。。。
日本でいうボックス席だと思うのですが、東海道線とかの普通列車のボックス席に比べてもゆったりしています。まぁ日本人より大柄な方が多いのですが。
↓こんなソファ席のようなものもあったりして面白い。2人掛けが向かい合っている席のほかにも、一人掛けが向かい合っている席もあります。空間の余裕ぶりを感じます。
利用客がどのくらいあるかわかりませんが、食堂車の設えも。スイス国鉄は食堂車の連結されている列車が多いように思います。列車の中で食事をとるのが一般的なのかな。楽しいでしょうね。
今回は乗車時間は短いので利用しませんでしたが、ちょっと利用してみたい。
自転車を一緒に積み込める自転車マーク付きの車両も。
人口800万人の国・人口20万人ほどのジュネーブでこれほど豊かな公共交通(鉄道・路面電車・トロリーバス・バス)といった公共交通機関を養っていけるのかとても不思議です。
面積は九州くらいの大きさですが人口は800万人(九州は1200万人くらい)。大都市とされるジュネーブでさえ人口20万人。福岡市が150万弱、北九州が100万人弱、そのほか熊本、鹿児島、長崎、大分、宮崎などはいずれもジュネーブより人口が多いんですよね。スイスのほうが大都市への集中が進んでいないと思いますが、それでこの公共交通、インフラの違いは何なのか。
ジュネーブ国際空港駅からしばらくは地下区間を走って、これを抜けて明るくなったらジュネーブの中心駅ともいえるジュネーブ・コルナヴァン駅、ホームに掲げられている駅名表示は単に「Geneve」となっていました。
本日は平日の8:30。ターミナル駅が通勤客でにぎわっているのはスイスも日本も一緒です。
コルナヴァン駅を出て東へ。
スイスのような国でもなかなか線路沿いの落書きは激しい。あまり気にしないのかな?
貨車にもこの通り落書きがされています。日本でこんな落書きをされたらならニュースになりそうな気がします。
電車も快適広いボックス席を占領して優雅な気分になります。スイスの国鉄は日本の鉄道のように改札がありません。なので何のチェックもなく乗れてしまうのですが、頻繁に検札がやってきます。この時に正規の切符を持っていないと高額の罰金というか追加料金を取られるそうな。トラブルになるのも嫌ですし、(特にちんぷんかんぷんなフランス語圏ですしね)正規料金の切符を買ってあります。
ジュネーブ空港駅からローザンヌ駅まで2等で27スイスフラン(2800円ほど)。距離は50㎞で私が乗ったIRで40分強の距離です。東京でいえば東海道線の藤沢が50㎞ほど。普通列車だと東京藤沢間が990円のようなので、やっぱりスイスの物価はだいぶ高い。もっともスイス国鉄はネットで事前に購入するなどすれば、ずいぶん運賃も安くなるようです。今回は計画性ゼロで飛び乗ったようなものなので仕方ない。
さて、ローザンヌ駅に着きました!
駅舎に五輪マークがあるのがオリンピックの首都のローザンヌらしい。
さっそくローザンヌの街中に繰り出してみることにします。次回はローザンヌの旧市街を紹介したいと思います!次回↓
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