サイト内に広告が挿入されています

サイトを開設して20周年!!

このサイトを作って管理している私自身がすっかり忘れていたのですが、2025年6月16日はこのサイトをオープンして20周年にあたる日でした。この文を綴っているのは2025年6月29日で、いやー、案外忘れるものです。「もう20年も経っていた?」という感じです。

せっかくの機会なので20年間のサイトの越し方や出来事を振り返りつつ、今後のことを考えてみようかと思います。

2005年頃~北海道を縦横無尽にアザラシを追いかけて駆け回り、このサイトを立ち上げた楽しい黎明期~

サイトを始めた20年前、2005年になりますが、あの頃はSNSもまだ無くて、ブログがだいぶ市民権を得て盛り上がってきたか?くらいで、個人が思い思いにサイトを作って情報を発信するのが全盛の時代でした。なのでインターネット上での情報発信の敷居がまだまだ高かった時代です。そんな時代なので、インターネット上でアザラシの情報発信をしている人が少なく、アザラシの情報を得たり交換したりできる場所もまだまだ少なく、特に北海道の飼育・野生のアザラシ情報もネットでは出回っていなかった頃でした。

宗谷漁港付近のゴマフアザラシ。今でこそアザラシが見られる場所として知られていますが、紙の新聞や媒体は既報していたかもしれませんが、当時のインターネット上にそんな情報は皆無でした。たまたま通りかかった時に自分で打ちあがっているアザラシを見つけ、ウェブサイト上で発信して、そこから拡がっていったのではないかと思います)

当時、アザラシって面白さに目覚め「何か世に発信したい!」と思って、このサイトを立ち上げたものです。立ち上げたばかりのサイトは、「北海道のアザラシたち」でこんな感じ(←トップページのみでPC閲覧を前提としています。サイト中のリンクは切れています)でした。今よりレイアウトの自由度も高く、ウェブサイトを作った人の個性が出ていたように思います。

当たり前ですが、何事も一番最初に一番やる気があるのでして、若かったし何でもできるような感覚がありました。寝る間も惜しんでサイトの編集や内容の充実をさせたこともあったような。

当時は北海道に住む学生で、学生が持つ自由な時間を使って、道内のアザラシ生息地や水族館・動物園に繰り出しては、記録してサイトで発信していました。そんなにインターネットを使う人間の絶対数も多くなくて、交流も穏やかでしたし、平和な時代でした。

2005年5月抜海港で撮影した野生のゴマフアザラシ。当時愛用していたコンデジCanon Powershot S1ISで撮影。この時使っていたS1ISは2025年現在もまだ手元にあり動きます。

時間はあって、お金はそんなに持っていない正しい学生時代を過ごしていたので、撮影機材はコンパクトデジタルカメラで、高速代をケチって下道で道内移動をしていました。当時は一眼レフも出てきて、望遠レンズなどもあったと思うけど、身の回りにそのようなものを教えてくれる人はいませんでしたし。見るもの感じるものが新鮮で楽しいかった時代です。経験が無いということは、未知の物に出会って感動できるということであり、おっさんとなった身としてはその新鮮さが羨ましいものです。

北海道から離れた2000年代後半~2010年代半ば頃

2000年代の後半、楽しかった学生時代は終わりまして、就職です。北海道内就職先の試験も受けたけど、結局本州に渡りました。あの時に北海道で就職したらどうなっていたのか、、、と思わないでもないです。

社会人になって内地に住むと、頻繁に北海道へ行くのは難しくなり、北海道のアザラシは年に数回見に行く存在となりました。以降も一念発起して南の島に移住したり、結婚したり、登山に嵌ってみたり海外に行ったり子供が産まれたりで、自由に北海道に行くのが難しい時期もありました。

それでもポツポツと本州や四国、九州の動物園や水族館を訪問して、飼育アザラシを観察した時には、訪問記録をこのサイトにアップしたりしていました。北海道にいた間はほぼ内地の水族館には行ってなかったので、本州以南の水族館の訪問記録はだいたいこの頃に作成したものです。(例えばこういうのとか。。。こちらに掲載してある内地の施設は2010年以降の訪問が多い。)

施設ごとにカラーもありますし、いろいろな園館を訪れるのは面白かったです。日本のアザラシを飼育している園館を全部周ってみようか、くらいの心意気をこの頃は持っていたように思います。

2013年福岡のマリンワールド海の中道にて。確かクリスマスイブに訪問した記憶が。。。

そして社会人になって数年経った頃でもありまして、学生時代に比して、好きに使えるお金が格段に増えて、一眼レフカメラや望遠レンズを躊躇なく入手できるようになった時期であります。

一眼レクカメラを入手!お金が自由になる社会人は素敵。

生活が落ち着いたら北海道にもちょいちょい出かけて、野生のアザラシ撮影を楽しんだり、知床でダイビングをして北の海の中を味わったり流氷ウォーキングをしてアザラシ気分を味わったり、少し切り口の違う楽しみ方も始めた頃です。

一方でアザラシサイトの方も、開設当初以来のhtmlベースのサイト構成では時代についていけなくなっていることを感じていた頃でして、サイト開設から10年目の節目の今から10年前の2015年にwordpressに移行して、現在のサイトと同じような感じになりました。現サイト名の「海獣記」もこの2015年からの名称になります。

2010年代後半~2020年代はSNSが台頭し、ネット上のサイトの激変期へ。そして、動物園や水族館から徐々に足が遠のき、野生アザラシ志向の時代に。

2010年代中ごろからはSNSが爆発的に台頭してくる時代に突入しました。SNS上で誰もが情報発信を手軽にできるようになり、ネット上のコミュニケーションはSNS上が主体に。SNS関連の動きより、むしろ通常の(と言って良いのか?)webサイトやブログといった大手SNSに依らないサイトは、ステマの怪しい広告に塗れたサイトが多くなり、さらに2020年代に入るとAIに生成された正確性も怪しいコンテンツのサイトが増ました。人間が作成したオリジナルの写真でも文章でもAIに学習され、使われてしまう時代に突入しています。この辺りはまだカオスで徐々にルールが整備されていくようにも思います、それ以上に時代の動きも早くなっているようにも感じます。正直なところ私個人は2000年代のぬるいネットの感じが懐かしいのですが、これはおっさんの懐古趣味と思います。

そのような時代なので、私もこのサイトにおける情報の出し方も変わりました。特に野生アザラシの生息地情報の発出は慎重になりまして、サイトを立ち上げた頃のような「○月●日××で野生のゴマフアザラシを見て、~でした」といったレポート形式で情報を出すことは止めましたし、ガイドや船長さんに案内するような人が付く船で生息地に向かうようなツアー(要するに個人が好き勝手出来ないブレーキがあるツアー)や広く知れ渡っている生息地は除いて、自分の足で見つけたアザラシの撮影場所の情報を出すのは止めました。

動物園や水族園といった飼育施設に対する考え方も変わりました。私自身の興味はもともとアザラシを含む生態系の保全、個体より種全体の保全であり、その傾向が強くなっています。裏を返すと個別個体への興味が漸減傾向。そうなるとおそらく終生飼育となっている動物園・水族館の飼育個体への興味も乏しくなり、水族館や動物園へ向かう回数は減少傾向にあります。
あとSNSの台頭の影響もあると思うのですが、動物園や水族館における撮影などの場所取りや観覧の仕方など、訪問者側の諸々のマナーの衝突や諍い、また飼育施設側の野生のアザラシとはかけ離れている訳の分からない展示(アザラシに被り物を被せるとか人間のアクセサリーを付けるといったような擬人化)などを見かけて、モモヤモヤしたり考えさせられることも増えています

「遠征で動物園や水族館に行ってややこしい争いやモヤモヤする気分になるかもしれなないなら、人間が少ない場所で野生のアザラシを眺めながらカツ丼を食べたり、写真を撮ったりする方がいいか…。」という境地に達しつつあり、よって北海道の海岸地帯が今の活動の中心となっています。

北海道の野生のゴマフアザラシ・2頭

ただ私単独でアザラシを究めようとするときは↑のような考えで動きますが、水族館や動物園に娘とちょいちょい行くこともあります。そのような時は望遠レンズは持たず、娘を撮るための標準レンズだけを持っていきます。

改めて娘と水族館に行くと、水族館とか動物園はこういう施設だったよね、、、と思うことも多く、アザラシ抜きで考えるとまた水族館が面白くなってきています。

今後のサイトの運営の考え、時代に適応して開設30年を目指しますかね。

このサイトを立ち上げて20年ですが、周りを見渡せば、サイトを立ち上げた頃にたくさんあったサイトやブログはほぼ閉鎖され、絶滅寸前です。寂しい気持ちもあるのですが、このサイトはしばらくは終わらせるつもりはありません。

私自身もこのサイトの更新するよりSNSのXを更新する頻度の方が高い昨今ですが、SNSもwebサイトも一長一短があり、これらは両立しうると思うのです。

SNSの魅力は情報の発信の即時性と反応がダイレクトに返ってくること、webサイトの魅力は過去の情報積層性が明快であること、コンテンツの自由度(写真の枚数、文字数、その配置等々)がSNSに比して圧倒的に高いことと、SNSの運営会社の影響がないこと。私も使い分けて情報を発信していこうかと思います。なおSNSはinstagram、Facebook、tiktokとありますが、おっさんには文字の比重が高くて、匿名性も高いXくらいがちょうどよくて、画像、動画中心のSNSで発信することは億劫すぎて、もうダメ…。

今のところ、Xで発信した画像は垂れ流し状態で、時間が経つと忘却の彼方に埋もれがち。。。しかしそれなりに時間をかけて編集した画像や動画もありまして、もったいないと考えていたところです。それならば、過去の情報の積層が可能であるwebサイトの長所を生かして、定期的にこのサイトに写真集のような形でまとめようかなと思います。どんな写真を撮っているかもお伝えできるし、現地レポート形式ではないから生息地情報を明かす必要もないですし。

このサイトも更新する時間が無く、最近は月1個は何か記事をアップする、、、ということを目標になりつつあります。書きたいことはあるのですが、書く時間がない…。今でも書きたい記事のネタは5個くらいあるし、時間があればもっとどうでもいい日常的なことも書きたいと思うのです。

サイト立ち上げから20年。サイトを作った時は20年続くとは思ってなかったし、20年後自体が想像もできなかったです。サイト立ち上げ当初にやりたかったことや、やっていたことと、現在サイトでやっていることは異なるところもあるのですが、「アザラシ」というテーマを軸に深く掘り下げ、アザラシを求めて訪問したい海や試したい撮影方法があって、まだまだやってみたいことがある、、と思えることはとても幸せなことだと思います。

サイト開設30年に向けて、またしばらくお付き合いいただけたら幸いです。

コメント

タイトルとURLをコピーしました